ふすま貼替

ふすまの貼り換えをしたら、白い面が美しく。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ふすまの貼り換えをしたら、白い面が美しく。

夏の終わりに思い立って、ふすまの貼り換えをいたしました。もちろん、実際にやってくださったのは、ふすまやさんです。頼るべきはその道のプロですね。4枚のふすまを両面、二日で美しく仕上げてくださいました。

花祭窯の建物は、昭和元年に建てられたものを使わせていただいており、設えはできるだけ当時のままにと心がけています。建具も当時のものをできるだけ使っています。ふすまのサイズが部屋により様々だったり、現在の標準サイズとは異なっていたりします。今回請け負ってくださった職人さんによると、ふすま自体の内側のつくりも、昔ながらのつくりだったということでした。

今回、襖紙は無地に近いものを選びました。設置していただくと、淡いクリーム色に控えめな地文はありながら、ほぼ白い面が広々とした感じになりました。すっきりとなり、何も描かれていない、無の状態の美しさを楽しんでいたものの、しばらくすると、何か絵画的なものをプラスしたくなってきています。

季節的に、今はまだほとんど襖を開け放っていますが、これから先、襖をきっちりと占めたときに何か楽しい絵が現れると面白いだろうな、と。4枚のふすま両面で8面…どんどんイメージが膨らみます。襖絵を描かせた古の人々も、こんな気持ちだったのかしら、と思いつつ。

今すぐにどう、ということではありませんが、そのうちに「襖がこんな風になりました」とブログをしたためる日が来るかもしれません。

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。