こんにちは、花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。
ウィーン・モダン@国立新美術館
西麻布桃居さんでの藤吉憲典陶展に在廊してきたついでに、国立新美術館へ。このところ、出張のタイミングで隙間時間を見つけては「ふらりと展覧会」に足を運べるようになりました。
桃居さん界隈で徒歩圏の美術館は、森美術館(六本木ヒルズ)・サントリー美術館(東京ミッドタウン)、そして国立新美術館。月曜休館の美術館が多いなか、「今日開いている!」「企画展会期中!」という条件に当てはまった国立新美術館に行って参りました。
お天気も良く、お散歩がてら15分ほど。桃居さんのオープン時間まで約1時間、しっかり観覧することができました。
正式の展覧会名は「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」。英語版の「VIENNA ON THE PATH TO MODERNISM」の方がストレートでわかりやすいタイトルだと感じましたがそれはさておき。
素晴らしかったです!
このところブログでの展覧会訪問録は「素晴らしかった!」と書いていることが多く、何を観ても「素晴らしい」と言っていると思われるのではないかと危惧しつつ(笑)。実のところ、展覧会の感想は毒を吐くことも多いのですが、このところは「ちょうど自分の関心が向いているもの」を「秀逸な展示で見ることができる」ラッキー♪が続いています。
絵画だけでなく、ウィーン工房の工芸品の数々や、近代建築の先駆者と言われるオットー・アーグナーの設計計画図面、模型なども多数展示してありました。「分離派(セセッション)」の時代であり、これはつい先日の「世界史を建築家の視点で学ぶ アールヌーボー」で学んだばかりだったので「なんとタイムリー!」と一人で大満足。
クリムトの絵も好きですが、今回わたしがもっとも気に入ったのは、エゴン・シーレの「ひまわり」でした。1本すっくとした立ち姿の、華やかでない存在感に惹きつけられました。そして同行した中学生の息子を感動させたのは、「音楽の教科書に載っているシューベルトの肖像画」。
美術展では「自分のペースで勝手に見る」のが習いの藤吉家。今回もさっさと歩きだした息子がしばらくして興奮した様子で戻ってきて、「ほんもの?ほんものよね!」と腕を引っ張るので何かと思えば、お馴染みのシューベルトの肖像画の「ほんもの」でした。ついでにメガネの実物も。
「帰ったら音楽の先生に報告しなくっちゃ!」と大喜びの息子。こういう発見があるから、やっぱり本物を観に行くのはいいですね♪わたし個人的には、もっとゆっくりできるときに、3階にあるという美術図書館に行ってみなくちゃ!と思いつつ。
大満足の新国立美術館でした。「ウィーン・モダン」の会期は8月5日(月)まで。