「令和6年度発掘速報展 新原・奴山古墳群」展

カメリアステージ図書館イベント「発掘調査のあゆみ方」に参加してまいりました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

カメリアステージ図書館イベント「発掘調査のあゆみ方」に参加してまいりました。

イベントの正式タイトルは

「発掘調査のあゆみ方~発掘調査最前線 整理作業編~」

講師は福津市教育委員会文化財課・史跡整備係の崎野祐太朗氏。会場となったカメリアステージ図書館の多目的室は、定員10名程度のこじんまりとした空間です。カメリアステージ図書館は2階にあるのですが、その1階が歴史資料館になっていて、この手の勉強会が企画されるのにはうってつけの環境です。まぁまぁマニアックなテーマだけに、参加者少ないかしら…と心配しながら出かけたところ、なんのなんの、募集人数越えの参加で知った顔もちらほら。ともあれ文化財発掘調査に関心を持つ同志!?が、地域に一定数居ることがわかって、嬉しいかぎりです。

今回は「整理作業編」ということで、現場での発掘作業が終わった後から調査報告書作成・発行に至るまでの流れのお話でした。「現場編」は昨年開催したとのことで、わたしとしたことが参加しておりませんでした…痛恨です。が、昨年の現場編の資料も「ご自由にお取りください」と用意してあり、その準備の良さに感嘆。ありがたくいただいてまいりました。

以下、備忘。



  • 遺跡の報告が一番重要=「文化財調査報告書」を作るために発掘調査をしているようなもの。
  • 遺跡は「国民共有の財産」である。
  • 「似たようなもの」はあっても、二つとして同じものは無い。
  • 現場での発掘作業(記録作業)→室内での整理作業(成果検討)→報告書刊行(文化財の公開)
  • 文化財調査報告書を刊行するまでが発掘調査!!
  • 位置と環境=遺跡の上に大地無し→大地があって、遺跡がある→だからこそ、位置・環境・背景を語ることが大切。
  • 「客観的事実に基づいて述べる」ことが大事!
  • 調査報告書の発行を経て、ようやく展示公開することができる。
  • 人類の代表として記録保存。
  • 発掘調査のあゆみ方とは、人類史を守り伝えるためのあゆみ方。

「発掘調査のあゆみ方~発掘調査最前線 整理作業編~」福津市教育委員会文化財課・史跡整備係の崎野祐太朗氏より


最近の発掘調査で、福津市内で縄文時代の遺跡が見つかっていたり、「奈良三彩」の破片が見つかっていたり、という成果があったと聞き、テンションが上がりました。今回の講座でお話しくださった文化財課の職員さんは、わたしは「初めまして」の若い職員さんでしたが、熱く語る姿に仕事への誇りと愛情が感じられ、福津市の文化財課の前途が明るいことを確信しました。「人類の代表として記録保存」「発掘調査のあゆみ方とは、人類史を守り伝えるためのあゆみ方」というフレーズに、グッときました。

実は一時期、趣味が高じて福津市の「発掘作業員」に登録していたことがあるワタクシ。その時に携わった発掘調査は、江戸時代の塩田跡でした。時代的には新しくて、古墳時代を掘り慣れているベテランの皆様は「こんな最近のもの…」とおっしゃっていましたが(笑)、それでも十分にロマンを感じたものです。今回のお話を聞いて、また発掘に行きたいなぁという気持ちが沸きあがってきました。いえ、行きたい気持ちはずっとあったのです。そこに時間を割くことができるかどうか。真剣に考えている自分が可笑しいです。

素晴らしいイベントを企画してくださった図書館の皆様と、講座を担当してくださった文化財課職員さんに心より感謝です^^

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯(はなまつりがま)の内儀(おかみ)であり、Meet Me at Artを主宰するアートエデュケーターでもある、ふじゆり のブログです。