こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。
サントリー美術館「京都・智積院の名宝」観て参りました。
12月最初の週末は、東京出張。南青山の百福さんで開催の「藤吉憲典展(磁)」の最終日に顔を出して参りました。
朝一番に福岡空港から羽田行きで、10時前には都心部に到着。ギャラリーオープンは12時なので、2時間を美術館で過ごすことに。六本木・東京ミッドタウン内にあるサントリー美術館に足を運んでまいりました。六本木ヒルズ内の森美術館でもちょうど展覧会がはじまったところでしたので、どちらにするか迷ったのですが、古いものを観る方に軍配が上がりました。
さて、京都・智積院の名宝。上の写真は上階のホールスペースに設けられた、展覧会のフォトスポット。本展覧会は、長谷川等伯一門による金碧障壁画群が目玉です。実際のところ、その大きさ、迫力はなかなかのものでした。が、個人的には「もともとあるべき場所」すなわち智積院のなかで観たいなぁ、という感想が先に立ちました。そこだけを取り出した状態ではなく、全体として空間的に見るのが一番だろうなぁ、と。あたりまえですが。
そんななか、個人的に一番気に入ったのは、梵字による曼荼羅図。曼荼羅図全体の迫力、面白さはもちろん、ひとつひとつの梵字の生き生きとした筆が、とても良かったです。今にも動きだしそうな文字でした。縮小版を部屋に飾りたいと思いました。それから、南宋時代に書かれたという金剛経も素晴らしかったです。まず第一に読みやすい、そして浮ついたところが無く、かといって固さも無く、力強いのに緊張を強いない字でした。また展示の最後に、智積院が秀吉天下の時代から近現代に至る京都画壇を支えるパトロン的役割を担った一面が垣間見え、素晴らしいなぁと、嬉しい気持ちになりました。
たくさん美術館博物館があるからこそ、出張のたびに、用事のある近くに興味のある展示・展覧会を見つけることが出来るのは、東京ならではの贅沢だと思います。サントリー美術館「京都・智積院の名宝」、良かったです♪