『世界最強の商人』角川文庫

勘違いで出会う本もある。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

勘違いで出会う本もある。

先日図書館に行ったとき、閉館時間が迫っていたので「とりあえず」とつかんできた文庫本二冊。

角川文庫で、図書館の「海外作家文庫」の棚に並んでいたことから、勝手に海外の古典的な小説かなと思い込み、そのタイトルから勝手に「古典サクセスストーリー」的なイメージを思い描いておりました。

オグ・マンディーノ著『世界最強の商人』『その後の世界最強の商人』
(角川文庫)

蓋を開けてみれば、原著が1968年にアメリカで出版されたという、いわば自己啓発本。最初の「まえがき」にあたるページが「賞賛の数々」という、この本を讃えるコメントの数々で始まっており、思いがけないスタートにビックリしました。

でもせっかく手に取ったのでもあるし、2冊ともすぐに読んでしまえそうなボリュームだったので、とりあえず食わず嫌いせず読み進めていくことに。

読んでみたところ、最初のタイトルから受けた「サクセスストーリー」という印象 は、あながち的外れでもなかったようです。ゴリゴリの自己啓発本ではありますが、主人公のサクセスストーリーという形を借りているため「お話」としても読むこともできました。

それにしてもこの本、17か国語で総計900万部のベストセラー本だったようです。この本についての概要を知っていたら、おそらく手に取ることはなかったであろうことを考えると、本との偶然の出会いもまた面白いなと、つくづく。

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。