こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。
台風への備えメモ、避難所編。
昨日は花祭窯の仕事場としての台風への備えについて書きました。本日は、今回初めてお世話になった避難所のことを少し。
台風9号から10号まで数日の猶予しかなかったのは、台風への警戒心を保ちつつ準備するうえで、わたしたちにとっては、プラスに働きました。9号で怖くて眠ることができませんでしたので、10号のニュースを見て、避難所にお世話になることを躊躇なく決定。そうすると、避難までに何をすべきかがより明確になってきました。
避難するからには、留守の間にご近所に迷惑が掛からぬよう、早めに出来る限りの対策をしようと動くことになります。また、ご近所の方々や、地区の長の方にも「避難します」とお伝えしておくことによって、いろいろとご助言いただくことができました。
さて、初めての避難所。これは福津市のカメリアホールでのケースです。同じ福津市内でも、避難場所により異なったようですので、あくまでも一例であることをご了承くださいね。
コロナ対策もあり、まずは家族ごとに健康確認シートの記入と体温チェック。ここで熱があったら家族共に「避難所は使えません」となるのかしら?と疑問を持ちつつ、無事チェック通過。当初「今回は自主避難(勧告や指示ではない)なので、市からは何も出ませんから、必要なものはご自身でご用意してください」といわれていましたが、実際には「ペットボトル水500㏄・使い捨ての簡易毛布・レトルトお粥」が、必要な人には1つづつ用意してありました。ありがたいですね。
カメリアホールは和室や会議室がありますが、建物奥の方から順に入っていきました。避難所開設の17時時点では、それほど込み合っている感じではありませんでしたが、最終的には「避難勧告」が出たため、1階ロビーのフロアまで使っての対応となっていました。ロビーなど広いところでは、キャンプ用のテントを使ってプライベートスペースを確保しておられるご家族も。
さて、わたしたち家族の入った部屋では、「密」にならないよう人数制限はしてありましたが、パーテーションなどは用意されず、任意にスペースを確保する仕組みでした。幸い、同室した皆さんがお互いに気づかい「お宅は何名ですか?じゃあ、もう少しこちらにズレますね」など、声を掛け合い程好い距離をとりながら、それぞれに落ち着くことができました。ちなみに、福津市内の別の避難所では、区切り線や会議机などでスペースをあらかじめ区切っていたところもあったようです。
一人暮らしの方もあれば、三世代で避難していらしたご家族もあり、車椅子の方も、持病を抱えた方も、赤ちゃんも。以前、子どもの騒ぎ声や赤ちゃんの泣き声を心配して避難を躊躇するお母さんが少なくないという話を聞いたことがありましたので、赤ちゃんや子どもたちが避難してきている様子を見てホッとしました。こういうときはお互いさまですから、遠慮してはいけないと思うのです。小さいお子さんのいる友人家族が「避難荷物の半分はぬいぐるみ」と笑っていましたが、少しでも不安を和らげるために、とても大切なことだと思います。
2階建ての建物でしたので、各階の所々にはスタッフさん(市の職員か、指定管理者の職員かは、不明)がおられましたが、過ごし方については、基本的には避難しているそれぞれの自主性に任せられている感じがしました。わたしたちがお世話になったエリアでは特に不快なできごともなく。それどころか、お互いを気遣う様子があちらこちらで見られ、安心できました。ご近所さんや、友人たちの顔も見ることができて、家で家族だけでドキドキしているよりも、心強く感じました。
幸い、一泊のあいだに停電は朝方のほんの数秒だけで、断水もありませんでしたので、物理的に困ることもそれほどなく終えた避難でした。事前準備ができていれば、一泊二日の避難は、比較的心身に無理なくできることがわかりました。今回のケースでひとつだけあげるとしたら、コロナ対策で「寝ている間もずっとマスク」がしんどかったです。
今回ほんの一泊、それも準備時間を持つことができての避難でしたが、実際に経験したことで、これが長く続いていくと相当にたいへんだろうということは、これまで以上にイメージできるようになったと思います。
巷に避難準備のための情報はたくさん出ていますので、必須情報はそちらにお任せするとして、個人的に「不安軽減にこれも大事!」と思ったベスト3(順不同)は以下の通り。
- 美味しい(好きな)食べものを用意しておく。
- 本やカードゲームなどを用意しておく。
- 近所の知人、友人と連絡を取り合い、避難することを伝えておく。
末筆になりましたが、今回の台風で被災された方々、またこれまでの豪雨や地震等で、いまだ避難所生活を余儀なくされている方々が、一日も早く安心して生活できる日常を取り戻せることを、心より願っております。