こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。
基礎研修最終日:JETRO「中小企業海外ビジネス人材育成塾」
昨年11月21日からスタートしたJETRO「中小企業海外ビジネス人材育成塾」。
あっという間に年が明け、昨日は基礎研修の最終日でした。前回までのようなワークショップ中心の研修ではなく、久しぶりにみっちり座学の5時間半。とはいえ、パリ・ミラノからの現地情報など、机上ではない内容もかなり充実し、終了の頃には、心はワクワク、頭はパンパンになりました。以下備忘。
【デジタル商談】
バイヤーからよく出る、事前に答えを準備しておくべき(即答できるようにしておくべき)質問7。
- 商品開発ストーリーは?
→なぜその商品を売りたいのか、なぜ海外(対象国)に出したいのか、ポジティブな理由。 - 他とのどんな違いがありますか?
→5つ以上。3つまでならどの会社も出してくる。 - お客さまはどんな方たちですか?
→そのお客様たちがどのように評価しているか=お客さまの声。 - どこで、どのような環境で作られていますか?どこで、どんな場所で売られていますか?
→必然性。ブランディング。 - 創業何年ですか?会社の歴史は?
→たとえ2~3年短くても、語れるものを用意する。 - どのように作られていますか?どのように使われていますか?
→写真、動画によるビジュアル的な解説の重要性。 - 価格は?発注ロットは?
【現地事情 イタリア】
- 売り手(小売店・専門店)のコンセプトが明確。
- 装飾品市場規模60億ユーロ。
- 居住環境(インテリア)を充実させたい願望。
- 購入場所は45%以上がデザイン・家具の専門店。
- オンラインショップと実店舗、両方チェックして購入する人が70%以上。
- 商流として現実的に有望なのは「現地代理人」方式。
→言葉の問題が解決でき、現地にすぐに問合せできる人がいることは、取引先の安心につながり、大きな価値。通常(月額基本料+コミッション)で契約。 - インスタ・フェイスブックのショッピング機能SHOP NOWの活用、利用が急激に伸びている。
- ハイレベルの伝統工芸品、高価格帯の一点ものの取り扱い先(=ギャラリー)は極めて狭くなる。
- ミラネーゼは「ストーリー」よりも、直感的に「美しい」「格好いい」に反応する。
- イタリアの従来のライフスタイルに取り入れることで、ちょっと豊かになるものが好まれる=生活空間での商品イメージの可視化が必要。
→写真やショート動画。 - ハイエンドギャラリーへのアプローチは、あきらめず何度も手を変え品を変えトライ!
- サステナビリティは、今や欧州全体で外せないテーマ。
→自社の考え方や取り組み、貢献について語れるようにしておく必要性。
この研修を受講しているメンバー15社のなかには、1月19日~23日パリで開催される見本市「メゾン・エ・オブジェ」に出展なさる方も数名あります。直前のあわただしい時期であろうなか、きっちりと受講なさっている意欲的な姿勢に、とても刺激を受けました。中小企業海外ビジネス人材育成塾は、このあと実践に向けて3月まで、現地専門家による個別指導、仕上げ研修、事後評価、フォローアップ研修と続きます。学んできた内容を自分のものにできるよう、ひとつひとつ落とし込んで参ります。