銀座のお箸やさん 夏野さん

新しいお箸の幸せ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

新しいお箸の幸せ。

前回「お箸」でブログを書いたのはいつだったかしらと探してみたら、4年ほど前に「新しいお箸の幸せ」と、まったく同じタイトルで書いていました。自分の感覚を表す言語表現が、まったく変わっていないことに驚きつつ。

一年ほど前から「次のお箸」を探していました。仕事柄、器をはじめとした良い道具を揃えておられるギャラリーさんに足を運ぶ機会があるのは、ありがたいことだなぁと思います。お取引のあるギャラリーさんで扱っておられるだけでなく、「お箸を探しているんです」といえば、おすすめのお店や作家さんを教えていただくことができます。

それでも探しているときはなかなか見つからない!ということも少なからず。特に作家ものは「今制作中で、次の納品予定は未定」ということがあります。よい道具との出会いのタイミングを見逃さないようにするには、早め早めにアンテナを張っておく必要がありますね。

さて今回は、ダンナが「銀座夏野」さんで選んでくれました。銀座夏野さんがオープンしたニュースは、当時「○○画報」などの婦人誌で知り、「銀座にお箸の専門店!」とインパクトが強かったのを覚えています。1999年のオープンだそうですので、もう20年以上経つのですね。

さっそく使っております。お箸そのものの素晴らしさはもちろん、作家さんの紹介カードとお箸の材の紹介カードが添えられていたのに、感動しました。上の写真は作家さん紹介のカードです。材についても、同じコンパクトなカードに情報が載っていました。作り手と、ものと、使い手をつなぐカードです。おしゃれだなぁと思いました。

今回我が家にやってきたお箸の材は、紫檀、菫色木、桜。紫檀(したん)と桜はわかったのですが、「菫色木」の読み方がわかりません。「菫色」で「すみれいろ」。その名の通り美しい紫色が印象的な木だそうです。材の特徴解説のカードを、とても嬉しく拝読しました。購入する立場になって気づく、モノに求められる「プラスアルファの情報」です。

さっそく花祭窯でも、そのような情報カードを作ってみようと思いました。花祭窯の場合は、作家は一名ですし素材も磁器だけですが、技法や文様の一言メモがあると、より楽しんでいただけるかもしれませんね。

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。