ふじゆりブログ

時間をかけ、頭をひねり、完成度が高くない文章でも、それを自分で書く意味。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

時間をかけ、頭をひねり、完成度が高くない文章でも、それを自分で書く意味。

わたしの友人にはIT系の情報感度がとても高い方々が多く、皆さんのSNS上の発信を拝見しているおかげで、世の中の動きを知ることが出来ています。昨今の話題で急に増えてきた単語が、CHAT GPT。生成系AI=Artificial Intelligence(人工知能)と呼ばれる技術を使ったサービスのひとつ、ということです。

質問や課題を投げかけることで、AIがインターネット上の情報を集めて、AIなりの回答を用意してくれるものらしい…というのが、現段階におけるわたしの認識。なかでもCHAT GPTは返事=文章(テキスト)を返すことから、文書作成に使えるということで、効果的な活用方法を見出すべく試している方が増えています。わたしはまだ試したことがありませんが、聞けば、文章の添削に使えたり、そもそもの文章制作にも使えそう、ということで。より適した文章を導くためには、AIに対して「どんな投げかけをするか」、つまり質問力が肝だそうです。

文法的に違和感のない文章を素早く作ってくれるだけでなく、「○○風」という味付けまでできるとなると、今後巷には、AIが作成した文章があふれてくるのだろうな、と思います。商業的な文章制作を仕事をしている方々にとっては、短時間でたくさんの文章を作り上げることが出来るようになるのですから、これを使うのが当たり前になるかもしれませんね。既に「生成系AIの登場で、今後無くなるであろう職業」のなかに、「ライター・作家」も含まれているようです。

そんななか、ブログを自分で書き続ける=わざわざ頭をひねって時間をかけて完成度の低い文章を作る意味は、それが読む人のためではなく自分(書く人)のための作業であるからに他ならない、ということになります。アーティストが、売れようが売れまいが作品を作り続けるのをやめないのと同様、売れる売れない以前に自分以外に読む人がいようがいまいが、わたしは文章を書き続けるのだと思います。

何を目的に、どう使うか、どの程度使うか。新しい技術が出てくるときはいつもそうなのですが、使い方の技術的な問題だけでなく、倫理観とか意識の問題を置き去りにしないように、と思います。そういっている間に世の中がどんどんと進んでしまい、自分が置き去りにされてしまう可能性もありますが(笑)。

ともあれ、まだまだ分からないことばかりでありつつも、情報感度の高いお友だちの皆さんのおかげで、「そういうものがある」という程度には認識できている今日この頃。思えば20年以上前ネットショップを始めたときから、わたしはこんな感じなのです。信頼できる方々の発信をもとに、世の中の流れをなんとか読もうとしています。今も変わらずそんな皆さんとつながれているのは、とてもありがたいことだと思います。

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。