最近目にした「お!」な言葉。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

最近目にした「お!」な言葉。

巷には、歴史上の偉人、カリスマ経営者、スポーツ選手などの「語録」があふれていて、かくいうわたしも孔子(と、その弟子)の「論語」は、面白く読んでいますし、禅語も好きです。

でも、偉人の言葉でなくても、一冊の本にまとめられていなくても、あちらこちらで「お!」という言葉を発見することがあります。それは文字列になっていることもあれば、話し言葉として出てくるものもあり、いずれにしても書き留めておかないとそのまま流れて行ってしまうこと多々。

「ことば」に助けられることがあるとわかっているので、毎日たくさんの言葉を見聞きするなかで、琴線に引っかかったものはできるだけ自分のために残しておきたいと思っています。自分の記憶力が頼りにならないことがわかっているのでメモするのですが、どこにメモしたかがわからなくなることも多々…。

それでも手元に残ってくれた言葉のなかで、最近「お!」だったのが、西日本新聞「聞き書きシリーズ」で連載中の、放送作家・海老原靖芳氏の『悲しいから、笑ってきた』のなかに見つけた

「ほんものの素晴らしさを感じるのに、プロも素人もない」

という言葉。

落語について書かれた言葉でした。わたしの専門は「美術・アートの鑑賞」ですが、分野は違えどまさにそのとおり!と思いました。まずは自分自身で正面から対峙し、なにかを感じること。そして、ほんものは、その力を持っています。確かに、知識的な素地があることで理解が深まることはたくさんあるけれど、それは次の段階でよいと思うのです。

今回ご紹介した海老原さんは放送作家でおられるので、言葉のプロ。でも、ほかにも「まだ偉人ではない人」の発する「お!」という言葉、身の周りにけっこうあります。これからちょこちょこご紹介してまいりますね。

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。