藤吉憲典 昇龍

楽しみにしていた「藤吉憲典のシルクスクリーン作品 第一弾」が完成しました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

楽しみにしていた「藤吉憲典のシルクスクリーン作品 第一弾」が完成しました。

藤吉憲典の書画、次なる展開は「エディション作品」です。「エディション作品」というのは、わたしもこの仕事を通して初めて知った呼び方でしたが、リトグラフやシルクスクリーンなど、版を刷って複数完成できる版画作品をこのように呼ぶのですね。英語だと「editioned prints」、あるいは原則的には数を限定して制作することから「limited edition prints」と呼ばれるそうです。

このプロジェクトに具体的にとりかかったのは今年10月のことでしたが、平面作品だからこそできる展開として「手に取れるアート」構想を温めはじめてからは、1年以上が経っています。最終的に「GO!」となったのは、ミラノのギャラリーさんからの「気軽に楽しめる普及版があるともっといいのだけれど」という一言でした。

まずはシルクスクリーンにチャレンジしようと決定し、パートナーさん探しをはじめ、打合せ・発注から納品までは約2カ月。やると決めてからは早かったと思います。なにより信頼できるパートナーさんに出会えたのが大きいです。出来上がりはほぼ期待通り。チャレンジ精神と遊び心を共有できそうなので、これからどのような面白い展開を考えることができるか、期待が高まります。

先月参加した「デザイン開発ワークショップ」でのキーワードでいえば、藤吉憲典の書画作品の中での「エントリーモデル」としてのシルクスクリーン作品。エントリーモデルからハイエンドモデル(肉筆画)までのステップとして何を提供するか、いかにナビゲーションしていくかが、これからのわたしの仕事になります。

2025年度は、エントリーモデルだからこそできることを追求します。まずは、よりたくさんの場所で、よりたくさんの人にご覧いただける機会を作ること。「こんな展示場所・機会があるよ!」のご提案がありましたら、ぜひお寄せ下さいませ^^

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。