波折宮三十六歌仙絵展@なごみ

波折宮三十六歌仙絵展@なごみ、観て参りました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

波折宮三十六歌仙絵展@なごみ、観て参りました。

今年に入り、わたしの生活習慣に入り込んできた、ご近所観光案内施設「津屋崎千軒なごみ」。おかげさまで、「日常」がますます面白いものになりつつあります。

なごみのフェイスブックで【波折神社の三十六歌仙絵 展示中】というのを見つけ、さっそく覗いて参りました。


江戸時代に全国に広まったと言われる、平安時代の和歌の名手・三十六歌仙を板に書いた『三十六歌仙絵』。波折宮所蔵の三十六歌仙絵は、制作年は記録になく不明ですが、津屋崎が海運で最も栄えた頃のものと推測され、33面が現存しています。

(なごみフェイスブックページより)

そのなかでわたしが一番気に入ったのは、この写真真ん中の「伊勢」の絵と歌。

波折宮三十六歌仙絵展@なごみ

33枚並んでいる絵は、すべて下の方に裾絵とでもいう文様が入っていました。磁器の絵付でもよく使われる地文の文様と共通するものが数多くあり、面白く思いながら拝見。歌が詠まれたのは平安時代ですが、『三十六歌仙絵』が流行ったのは江戸時代。日本の磁器文化が広まったのも同じ江戸時代であり、なるほどと思いました。

徒歩三分でこうしたものを拝見できる嬉しさ。福津市には美術館が無いのが残念ではありますが、小規模でもそれに代わる場所があれば、それだけで豊かな気持ちになるのを実感します。なごみでの今後の展示企画に勝手に期待している今日この頃です。

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。