こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。
浮遊感のある、磁器作品。
ダンナ・磁器作家・藤吉憲典がこのところチャレンジしているテーマのひとつです。
磁器は割れものですから、底辺に設置してある状態が一番安心。そのイメージを覆して宙に浮かせ、もっと自由になろうということです。
2点で支えて浮かせた置きものや、壁面や天井から吊るすような陶板レリーフなど、磁器素材でこれをやるんだ!?というような飾り方。
アートと素材を考えるとき、いろんな作品を見ていつも発生するのが、「その素材である必要性・意味はあるのか?」ということ。
磁器の特性を生かせばこそなる美しさと、はかなさ。そこに、磁器の特性を逆手に取った面白さが加わると、磁器という素材の可能性はもっともっと広がっていきます。そこを、素材自体を変えることなく、技法と工夫でチャレンジしていくのが、作家の腕の見せ所。
一番近くで見ているわたしが、一番楽しみです。