ロンドンナショナルギャラリー

海外美術館の教育普及ツール、その3。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

海外美術館の教育普及ツール、その3。

内容が充実しているといわれる、海外美術館サイトのエデュケーションツール。そのなかから、実際に自分で試してみたものを、その都度ご紹介して参ります。その第3弾。

海外美術館の教育普及ツールその1その2と、USワシントンのナショナルミュージアムが続いたので、今回はUK、ロンドンのナショナルギャラリーのサイトから収蔵作品のページをご紹介したいと思います。特に「教育普及ツール」と位置付けられているページではありませんが、鑑賞教育に使えるコンテンツです。

2020年度予定の日本国内の特別展でも一番注目を集めていたであろう、ロンドン・ナショナル・ギャラリー展。現在、国立西洋美術館での展覧会は開幕延期中で、その後予定されている大阪への巡回も含め、詳細不確定な状況です。こんなときは、本物を目の前で見ることを楽しみにしつつ、作品の予習をするというのはいかがでしょうか。

Highlights from the collection

↑ロンドン・ナショナル・ギャラリーの所蔵品の中から「must – see paintings」30点が紹介されています。「must – see」=「絶対見なきゃ!」といったところでしょうか。実際に美術館を訪問する時もそうですが、「どこから見たらいいかしら」と迷うときは、まずはその館のお薦めからスタートするのが一番。

画面で見たい絵をクリックすると、ひとつひとつをじっくり見ることができます。絵に近づいたり離れたりできるので、全体を見たり細かいところを見たり。同じ作者の別の作品も所蔵している場合、その絵が一緒に紹介してあります。また作者紹介のページへのリンクも貼ってあります。

画面上部にはその絵画のタイトルや作者名、サイズや技法、描かれた時代などの要素がわかる「Key facts」、絵画の内容理解を促す解説文の「Description」といったメニューがあり、「知りたい!」と思ったときに便利です。全文英語ではありますが、レッツチャレンジ。

Search the hole collection

↑具体的に、タイトルがわかっていたり、作者名がわかっていたりと、目的の絵がある場合には、こちらから探すことができます。2600点以上の絵画がこのように探せるようになっているのが、嬉しいですね。

今、日本に来ているロンドン・ナショナル・ギャラリー展の出品リスト↓と照らし合わせて、事前チェックしてみるのも面白いと思います。

ロンドン・ナショナル・ギャラリー展出品リストPDF(国立西洋美術館サイトより)

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。