福岡市美術館コレクションハイライト

福岡市美術館の常設展示が、いい。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

福岡市美術館の常設展示が、いい。

鳥獣戯画展の報告ブログを書いたのは、昨日のことでした。

鳥獣戯画展を観たあとは、そのまま同じフロアの常設展示室の「コレクションハイライト」へ。上の写真は、2022年12月27日まで展示予定のKYNEの壁画

通年展示のコレクションハイライトは、近現代の作品が中心です。何度も見ていますが、何度見ても見ごたえのある作品がいくつもあります。フロアを広くとっているので、空間的にも気持ち的にもゆっくり拝見することが出来るのも嬉しい。先日の郷育カレッジ「知識要らずの美術鑑賞」講座でレプリカをお借りしたシャガール作品「空飛ぶアトラージュ」のホンモノにまずは挨拶。

ダリ、ミロ、バスキアと眺めて、あれ!?と足が止まりました。画をじっくり観たあと、キャプションを見て納得、横尾忠則作品「Y字路」シリーズのひとつでした。おそらくずっとあったのだと思いますが、これまでは気に留めていませんでした。つい先日、横尾忠則についてのレポートを書いていたところでしたので、なんとなく目に留まったのかもしれません。所蔵品検索をかけてみたところ福岡市美術館は70点ほどの横尾忠則作品を持っていることがわかりました。

カフェでの休憩をはさんで、続いては1階にあるコレクション展示室へ。東光院仏教美術室の仏像は、いつ見てもワクワクします。お気に入りは十二神将の立像。仏像の皆さんにご挨拶したあとは、松永記念館室へ。この部屋ではお茶道具や仏教美術のコレクションを拝見できます。「秋の名品展」と銘打った展示を開催中で、勢いを感じさせる木造の風神像がとても良かったです。最後は、古美術企画展示室。「明恵礼賛」のテーマで、こちらも茶道具をたくさん拝見することが出来ました。

九州国立博物館でも、わたしは常設展示がお気に入りですが、あらためて福岡市美術館の常設の素晴らしさを堪能しました。常設展示だけなら200円で拝見できるのですから、とってもお得で嬉しいですね。贅沢な一日でした。

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ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。