「生きている壁画」福岡市美術館

福岡市美術館は、常設のコレクション展がすごいのです。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

福岡市美術館は、常設のコレクション展がすごいのです。

福岡市美術館の常設展示がいい!の話は、これまでにも何度かしてきました。

先日「永遠の都ローマ展」に足を運びましたので、

そのあとはコレクション展へと回遊。前回足を運んだのは昨秋でしたので約4ヶ月ほど経っています。その間にあちらこちら展示替えが行われていました。

まずは2階・近現代美術のコレクションハイライトから。このなかでは、まず今までなかったもの=2023年に新たに取得したコレクションのひとつを拝見することが出来ました。あれ、塩田千春さんっぽいなぁと思ったら、その通り。東京で何度か展示を拝見したことがありましたが、パッと見てその人だとわかるインパクトがさすがです。下の写真、赤いやつ。

塩田千春「記憶をたどる船」福岡市美術館

コレクションハイライトの出口のところでは、この1月から「生きている壁画」の第2段階制作がはじまったということで、タイミングよく、作家さん=田中千智さんが絵筆をとっているところを拝見することが出来ました。なかなか見ることのない景色です。

「生きている壁画」福岡市美術館

なんてツイてるんだろう!と嬉しくなりながら、1階の古美術展示室へ。

茶道具を中心としたコレクションの松永記念館室は、ちょうど前日に展示替えが行われたばかりで、これまたラッキーでした。見るたびに外れ無し!の素晴らしい顔ぶれなのですが、今回も、備前の鶴首徳利、柿蔕(かきのへた)茶碗、青磁の獅子が載った水指など、思わずニヤニヤしてしまうものが並んでいました。「原三渓と松永耳庵」と名付けられた現在の展示は3月17日まで。

奥の企画展示室では「狩野派絵画名品展」。これがまたすごかったです。奥まったところでひっそりと展示されているのがもったいないほどに、素晴らしい絵画の数々。特別展をひとつ観たぐらいの満足感でした。これは、日本画に興味のある方は、ぜひ観に行って欲しい展示です。こちらの会期はあとひと月、2月18日までです。そしていつも阿吽の金剛力士像が出迎えてくれる東光院仏教美術室は、長いこと十二神像がぐるりと並んでいましたが、少し顔ぶれが変わって薬師如来像、日光月光菩薩、大日如来像、阿弥陀如来像などの皆さんにお会いすることが出来ました。

大満足の美術館訪問、2024年も素晴らしいスタートとなりました^^

福岡市美術館

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。