野菊 白磁手桶型花入れ 藤吉憲典

菊の見頃。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

菊の見頃。

シュウメイギク

花祭窯の庭では、シュウメイギクが見頃です。菊と言えば、九月九日重陽の節句=菊の節句ですが、日本国内で「菊シーズン」というと、今頃のイメージ。11月3日の文化の日前後で菊の展示会やお祭りをするところが多いですね。菊を「市の花」としている大阪枚方市の「ひらかた菊フェスティバル」(名前を変えつつ続いている菊祭^^)も、例年この時期で、今年は10月28日(水)から11月16日(月)となっています。

菊は、陶磁器に描かれる文様のなかでも、古くから人気のあるもの。カタチにおいても「菊型」の鉢やお皿は人気です。日本でいう「松竹梅」にあたるものとして、中国では「四君子」と呼ばれる草花が、高貴でおめでたいものとして愛されていますが、その四君子の顔ぶれが、竹・梅・蘭・菊。

日本では皇室の紋章に使われていることもあり、やはり文様としては高貴な印象。江戸の昔から桜についで人気のある文様であることは、肥前磁器の古い器に残る文様の顔ぶれを眺めると一目瞭然です。とにかく多種多様。

野菊

近所の産直市場で見つけ、思わず手に取った菊は、野菊の風情。豪華絢爛な鑑賞用の菊も良いですが、身近に飾るものとしては、こういうものが可愛らしくて好きです。野菊は強いのも魅力。切り花にして生けたときに、けっこう長く咲いてくれるのはありがたいことです。まだしばらく、菊シーズンを楽しめそうです。

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ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。