こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
藤吉憲典の陶箱。
初日まであと2週間となった西麻布桃居さんでの「藤吉憲典陶展」は、今年初めて「箱、蓋もの」をテーマにご覧いただく個展になります。
思い返せば陶箱は、藤吉憲典が作家として独立した当初から、ぽつりぽつりと作ってはいたのでした。箱のてっぺんに小鳥がのったり、恐竜がのったり。我が家でも梅干し入れになったり、キャンディポットになったり、ずっと使っています。
洋の東西を問わず、美しい箱は昔から人気があります。特にヨーロッパでは、用途はとりあえず、箱自体が愛でられるようになっていると感じます。「その箱になにをいれるの?」という問いは、箱を手に入れた自分自身に向けられる、最高に贅沢な問いかけのよう。
これまで藤吉憲典は、日本国内のギャラリーさん向けに和食器を中心とした用途あるもの、海外のギャラリーさん向けに磁器彫刻家としてアート的なものを発表してまいりました。2019年桃居さんの個展では、その二つの流れのひとつの融合点を示すことができそうです。
国内のお客さまには、陶箱をまとまった数ご覧いただくことのできる、初めての機会となります。楽しい展示になるだろうと、今からワクワクしています。お時間が許しましたら、ぜひ足をお運びくださいませ。