こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。
読書『「ひとり社長」の賢い節税』(明日香出版社)杉田健吾著
出版コンサルタント・土井英司氏が発行しているメールマガジン「ビジネスブックマラソン」略して「BBM」からの新着書籍の一冊です。平日ほぼ毎日届くこのメルマガ、要点を簡潔に伝えてくださるのでとっても便利です。すごい読書量だなぁと感嘆しながら、ビジネス書の選書に重宝に使わせていただいています。
タイトルは『元国税が教えるお金の残し方「ひとり社長」の賢い節税』です。近年のビジネス書あるあるの、長くてわかりやすいタイトルですね。節税関連の本は調べればたくさんヒットしますが、著者が「元国税職員」というのが響きました(笑)。法人化を検討しているわけではないものの、丸善で中身をパラパラと確認したところ、事業をする者として理解しておくべきことが多々載っていましたので、ゲット。個人事業主として仕事をするよりも、法人化したほうが良い!というのが、本書の一貫したスタンスです。もちろん「こういう人には法人化はおススメしない」という例外も載っていますが。
ただ、法人化を検討していない身にとっても、税金の考え方、節税の考え方、経理の仕方の考え方、なるほどと勉強になること多々です。以下、備忘。
- 経費として認められる2つの条件
・事業活動に「直接」関連していること
・事業活動に必要であること - 領収書の裏には、事業に関係する『誰』と『何の目的で』行ったのかを書いておきましょう
- 実際に仕事で使用している証拠
- 所得税、復興特別所得税、住民税、個人事業税、国民年金、国民健康保険
- SNSへの投稿は(自身のブランディングのための)立派なマーケティング戦略
- どんどん稼いでいくつもりなら、さっさと法人化すべき
- ズボラ会計
- 勘定科目をパターン化して簡単に
- 貸方科目はすべて短期借入金(社長借入金)(個人事業主の場合は事業主借)を使用
→現金勘定を使わないことにより、日々の現金管理が大変になるのを避ける。 - 領収書をもらい忘れた場合は、メモ書き
- (税務調査が入った場合)調査官は主として売上の計上漏れや給与の不当な操作など、より悪質な脱税に近い大きな項目を重点的にチェック
- 自分で会計処理を行い、万が一の税務調査で認められない費用が見つかったときに修正するほうが、はるかに合理的
- ビジネスを個人で行っても法人で行っても、日々の事務作業はほとんど変わらない
- 法人化することで難しくなるのは、決算と申告だけ
- 会計ソフトを使えば決算書は比較的簡単に作成できます。申告書の作成も、決算書さえできていれば(完璧でなくても)何とかなります。
- 決算書を持って税務署に行けば、申告書の作成方法を無料で丁寧に教えてくれます。
- 税務調査を恐れるよりも、積極的に税務署を利用する
- 節税の本来の目的は、手元に資金を残すこと
- その節税方法は本当に手元に金を残すものなのか
- 自分で理解できないものには手を出さない
- 賢い節税のための5つのポイント
1.手元に資金を残す
2.不要な支出を避ける
3.事業の成長につなげる
4.法令を遵守する
5.長期的な視点を持つ - いかに経費を『賢く』増やすか
- すでに発生している支出をいかに経費として認識するか
- 日々の事業活動の中で、どのような支出が経費として認められるか、またどのようにすれば経費として認められるようになるかを常に考える習慣
- 将来の売上(収入)を増やすために先に支出する費用を経費として計上する
- 税金の発生するタイミングをコントロールする(例:減価償却費、経営セーフティ共済等)
- 専門家を上手に活用できる経営者になる
- 専門家に適切な質問をする
- 自分の意見を論理的に説明できるよう準備しておく
- 税法はつねに変化している
- 節税脳を鍛えるのは、継続的なプロセス
- レシートにメモを残す
- 「なぜこの費用が会社の事業に必要なのか」をしっかりと説明できること
- 利益が出てから慌てて対策を考えるのではなく、早い段階から適切な節税計画を立てておくこと
- 事業の成長とブランディングに必要な支出を適切に経費計上する
『「ひとり社長」の賢い節税』(明日香出版社)杉田健吾著 より
今のタイミングでこの本を読むことができて、すごく良かった!勉強になった!内容でした。これから独立しようとしている方、すでに個人事業を立ち上げている方、知識として知っておくべきことがたくさん載っていると思います。おすすめです^^