津屋崎浜

読書『まちの魅力を引き出す編集力』(同友館)桜井篤 著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『まちの魅力を引き出す編集力』(同友館)桜井篤 著

魅力発掘プロデューサー・桜井篤さんの初の著書。桜井さんと出会ったのは、2010年のことですから、10年以上のお付き合いになります。と書いて、まだ10年ぐらいしか経っていないことにびっくり!…と感じるぐらい、お世話になっています。その桜井さんの著書をこのブログでご紹介できるのが、とても嬉しいです。

表紙に「地域の“面白さ”を発掘して、観光商品化&プロデュース」とあるとおり、観光振興のプロ。ただ、日本各地に数多いる「観光コンサルタント」や「町おこしコンサルタント」的な人たちとは、まったく違います。任された地域にかける「ハラの座り方」「愛情の注ぎよう」「フィールドワーク力」「文献へのあたり方」…その徹底ぶりは他の追随を許さないものがあるのではないでしょうか。「何がどう違うのか」その圧倒的な違いは、本書を読めばご理解いただけると思います。

事例も豊富なら、実際に取り組んでこられた成果(エビデンス)に基づく理論も明快です。桜井さんの持つHow to とWhyが惜しげもなく公開されています。タイトル『まちの魅力を引き出す編集力』は、『○○の魅力を引き出す編集力』といろいろなものに置き換えて考えることも可能です。商品であったり、人物であったり、いろいろなことを当てはめて考えることができます。実のところ、わたしが桜井さんに出会った一番最初のきっかけは「花祭窯の魅力を引き出す編集力」を学ぶためでした。

「○○の魅力を引き出す編集力」とはつまり、いろいろなものに当てはまるブランディングの教科書であるということです。観光振興に興味のある方も、そうでない方も、ぜひ^^

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。