郷育カレッジ講座受講報告「学ぼう!スペイン」

読書『ガウディの遺言』(PHP研究所)下村敦史著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『ガウディの遺言』(PHP研究所)下村敦史著

ガウディといえばサグラダファミリア、サグラダファミリアといえば某インスタントコーヒーのテレビCM「違いがわかる男」外尾悦郎氏。と連想するのは、ある年齢層以上の方には思い当たるのではないでしょうか。ガウディについて、すごい!面白い!との認識はもちろんありましたが、その作風があまり好みではなく、深堀りしたことはありませんでした。個人的にはどちらかというと、パトロンであったグエル氏への興味の方が強かったかもしれません。

ですが本書を読んで、建築物サグラダファミリアに興味が湧いてきました。宗教観と、それを形にする方法としての建築、現場を動かす職人たちの誇り。本書はジャンルで言えばおそらくミステリーで、その謎解きを通してガウディ建築の謎と魅力が語られています。フィクションですので、物語に登場するエピソードを全て鵜呑みにするものではもちろんありませんが、それでもこれまでにない興味深さが読後に残りました。

上の写真は、2021年度の郷育カレッジ講座での「学ぼう!スペイン」の資料。このときに講座を担当してくださった方が、スペインバルセロナに残るガウディの仕事というか、グエル氏の仕事というか、を、とても誇らしく解説してくださったことを思い出しました。

この本を読んだ後にサグラダファミリアに行けば、建築物の見方が変わるだろうな、という一冊。わたしはまだ一度もスペインに行ったことがありませんので、今後バルセロナに行くことになったときには、本書を読み直して復習してからサグラダファミリアを観に行きたいと思いました。

ガウディの遺言』(PHP研究所)下村敦史著

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。