『世界全史』よりヨーロッパ地図

読書『ハプスブルグの宝剣 上・下』(文藝春秋)藤本ひとみ

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『ハプスブルグの宝剣 上・下』(文藝春秋)藤本ひとみ

一人で勝手に「藤本ひとみ祭り」継続中です。『皇妃エリザベート』『王妃マリー・アントワネット<青春の光と影>』『王妃マリー・アントワネット<華やかな悲劇のすべて>』『アンジェリク』に続く、ハプスブルグ家周りのストーリー。時系列順に本を読んでいるわけではないうえ、歴史の流れが頭に入っていないので、ハプスブルグ家の家系図と、ヨーロッパ地図を横に置きつつ読んでいます。

今回は男性が主人公である点が、既読の本とは異なっていました。藤本ひとみさんの著書を読むたびに、「長所も短所もひっくるめてとてつもなく魅力的な女性」が登場することが、惹きつけられる一番の理由だとずっと思っていました。が、女性だけではありませんでした。本書で描かれる男性陣の魅力的なこと。

家系図や地図を横に置いてはいたものの、実のところ、お話自体の面白さに引っ張られて、歴史的なものの見方はほとんど顔を出しませんでした。背景をきちんと理解していた方が、より感情移入できるのかもと思いつつも、「よく知らない時代の、よく知らない国の出来事」でも、十分に満喫できる小説のすばらしさ。

上下巻あります。

わたしが読んだのはブログタイトルの通り、図書館で借りてきた「文藝春秋版」でしたが、アマゾンではキンドル版になっていました。もう廃版なのかもしれませんね。文春文庫版の中古は出ていました。上のリンクはキンドル版です。

今回は反省点も一つ。仕事が混んでいるときに、こういう本を借りてきてはいけませんね。続きを読みたくなって気が散ってしまいます。そして、気が散るぐらいなら読み終わってしまおう!ということで、睡眠時間が…。でも、こんなふうに小説世界に没頭する時間が持てることも、とても贅沢なことだと思うのです。

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。