読書『哀しいカフェのバラード』(新潮社)カーソン・マッカラーズ著 /村上春樹訳/山本容子銅版画

読書『哀しいカフェのバラード』(新潮社)カーソン・マッカラーズ著 /村上春樹訳/山本容子銅版画

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『哀しいカフェのバラード』(新潮社)カーソン・マッカラーズ著 /村上春樹訳/山本容子銅版画

いつものカメリアステージ図書館新刊棚。本の色合いに惹かれて手に取れば、表紙に並ぶ名前にびっくり。これはとりあえず借りねばならぬ、となりました。というのも、村上春樹さんの訳に、山本容子さんの銅版画による挿絵。実は肝心の著者であるカーソン・マッカラーズさんのお名前は存じませんでしたが、そこはご愛敬ということで^^;

なんとも奇妙な読後感が残るお話でした。結末で誰一人幸せにならないどころか、光も見えない。あとがきに村上春樹さんが「主要登場人物である三人のいずれにも感情移入し難い」というようなことを書いているのですが、まさにその通りなのです。ただしばらくすると、これもまたあとがきに書いてある「登場人物それぞれが抱えている、ある種の欠落」を、自分のなかにも多かれ少なかれ認めることができるからこそ、無視できない小説になっているのだろうと思えてくるのです。

そんなわけで、カーソン・マッカラーズ著に俄然興味が湧いてきました。村上春樹さんの訳で既刊が2冊あるようなので、まずはそちらから読んでみたいと思います。

『哀しいカフェのバラード』(新潮社)カーソン・マッカラーズ著 /村上春樹訳/山本容子銅版画

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯(はなまつりがま)の内儀(おかみ)であり、Meet Me at Artを主宰するアートエデュケーターでもある、ふじゆり のブログです。