読書『土偶を読む図鑑』(小学館)竹倉史人著

読書『土偶を読む図鑑』(小学館)竹倉史人著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『土偶を読む図鑑』(小学館)竹倉史人著

いつものカメリアステージ図書館新刊棚から借りてきたのは『世界の土偶を読む』(晶文社)でした。借りてきて読んで、気に入って、これは買わねば!というパターンで手に入れました。昨日ブログにアップした『せかいのカワセミ』と同じ流れ(笑)。ちょっと違うのは、実際に買ってきた本は、同著者による同じ説を説いたものではあるものの、まったく同じ本ではなかったところ。というのも、博多の丸善さんで『世界の土偶を読む』を探したところ、その前に出版されていた『土偶を読む』(竹倉史人著・晶文社)と本書『土偶を読む図鑑』の三冊が揃い踏み。最初の一冊としてどれを手に入れるべきかと迷い、カラー写真満載の「図鑑」にしたのでした。

これまでの土偶解釈を、まったく新しい視点で展開した「土偶の解読方法」は、『世界の土偶を読む』の最初の数ページを読んだだけで「おお~!」となりました。本書は、いまや「竹倉新説」と呼ばれているらしいその解読方法を、図説で学ぶことができる本です。それにしても、考えてもみなかった解釈。研究者の方々にとっても、これまでの諸説をあらためて検討し直す大きな機会になったのではないかしらと思いました。「はじめに」には「縄文人を神秘化して、土偶に勝手な幻想を投影するのはもうやめよう。土偶は縄文人の生業と結びついた、生活の道具である」とあります。土偶好きの方、縄文好きの方は、すでに読んでいらっしゃることだと思いますが、『土偶を読む』シリーズ、おススメです^^

『土偶を読む図鑑』(小学館)竹倉史人著

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。