読書『小説 イタリア・ルネッサンス 1 ヴェネツィア』(新潮文庫)塩野七生

読書『小説 イタリア・ルネッサンス 1 ヴェネツィア』(新潮文庫)塩野七生

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『小説 イタリア・ルネッサンス 1 ヴェネツィア』(新潮文庫)塩野七生

塩野七生さんといえば『ローマ人の物語』。過去何度か読もうとチャレンジしましたが、そのたびに途中で挫折していました。わたし自身の世界史・地理・宗教などについての基本知識不足が理由となって、いちいち前に戻ったり別書を開いたりして確認しないと読み進むことができず、ついには本を閉じてしまう…の繰り返しでした。

先日偶然この「小説 イタリア・ルネッサンス」シリーズを見つけ、これならばスラスラ読めるかもしれない!という淡い期待を抱き手に取りました。「ルネッサンス」「ヴェネツィア」と時代やエリアを区切ってあるだけでも、読みやすいはず…という期待は裏切られませんでした。いやぁ、面白い。「歴史物語の力」を感じた一冊です。

文庫を開いてまず巻頭に、物語の時代を象徴するような絵画がカラーで紹介されているのが、魅力的です。ルネッサンス期というのは、美術に関わる人にとって、やはり特別な時代なのだと思います。美術作品を見たときに、その背後にあるものを知りたいと思い、そのために本を開く。わたしもこれまでも、そうして手に取った本がたくさんあります。

塩野七生さんの本をずっと「読みたい!」と思いながら、読み通せずに不甲斐無い思いをしていたので、とても嬉しい「小説イタリア・ルネッサンス」シリーズとの出会いとなりました。時間をかけて読破していく楽しみができました^^

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。