読書『弓を引く人』(KADOKAWA)パウロ・コエーリョ著、山川紘矢+山川亜希子訳

読書『弓を引く人』(KADOKAWA)パウロ・コエーリョ著、山川紘矢+山川亜希子訳

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『弓を引く人』(KADOKAWA)パウロ・コエーリョ著、山川紘矢+山川亜希子訳

パウロ・コエーリョと言えば『アルケミスト』、ちょうど1年ほど前に読んでいました。『アルケミスト』同様に本作『弓を引く人』も、哲学的な受け取り方、自己啓発的な受け取り方、スピリチュアル的な受け取り方、読む人によりそれぞれだろうという感じです。

実は『アルケミスト』を読んだ後、もうパウロ・コエーリョは(読まなくて)いいかな、という感じがしていました。前言撤回で手に取ったのは、本書が刊行される半年ほど前に「息子が弓道をはじめた」というわかりやすい動機によるもの。もしかしたら弓道の世界を垣間見ることが出来るかも、との期待を持っていました。

実際に本を開いてみると、それほど厚くない(約150頁)うえに文章の書き方が散文的でページの隙間も多く、あっという間に読み終わりました。当初もくろんだ「弓道の世界を垣間見ることが出来るかも」は、まあまあ達成できたように思います。とても簡単に言ってしまうと、茶道と同じだな、というのがその感想。息子が弓道を習い始めて以来、的を射ることを目的とするのではなく、正しい姿勢・動作を身に着けることが大切なのだと言われ続けている、その意味がよくわかりました。

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。