こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。
読書『文豪たちの断謝離 断り、謝り、離れる』(秀和システム)豊岡昭彦・高見澤秀編
「文豪ブーム」が来ていたらしい!と知ったのは、先日読んだ『文豪たちの住宅事情』がきっかけでした。
知るとアンテナがそちらに反応するのかもしれませんね、またまた新刊の「文豪本」を発見しました。タイトルの「断捨離(だんしゃり)」ならぬ「断謝離(だんしゃり)」は、「捨てる」ではなく「謝る」の「しゃ」です。文豪たちが実際に書いた手紙を資料とした本。手紙って、残ってしまうものですね。なんとも生々しいやり取りが迫ってきます。
上の写真、本書の表紙を見ただけでも、そうそうたる文豪の顔ぶれ。皆さん期待(!?)を裏切らない強烈なインパクトの手紙を残していらっしゃいます。個人的には、中島敦、中原中也、太宰治が、トップスリーでした。伝わってきたのは、文豪たちの切実さ弱さだけでなく、その図太さ厚顔さ。自らのことでありながら、どこか他人事を書いているのようにも見える文面に唖然とするものもありましたが、その筆力もまた「文豪」故なのかもしれません。
巻末に載っている「参考文献」のタイトルが、いちいち気になりました。面白いこと間違いないでしょうね。文豪ブーム、まだまだ楽しめそうです。