こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。
読書『百万ドルを取り返せ!』(新潮文庫)ジェフリー・アーチャー
ジェフリー・アーチャーのデビュー作。詐欺にあった作者の経験を基に書かれたという本ですが、まあなんともゴージャスな場面設定でした。映像化されることを最初から意図していたのではないかと思うほど、ひとつひとつの場面を脳内でつくるのが楽しかったです。
画廊街、ウィンブルドン、カジノ、アスコットの競馬、そしてオクスフォード…。読みながら、カラーでイメージがどんどん膨らみました。わたしは映画もドラマ版もまだ見ていませんが、こういう小説を読むと映像の美しさへの期待感が大きくなります。
わたしが「コン・ゲーム」という言い方を知ったのは、映画「コンフィデンスマンJP」で、つい最近のことでしたが、『百万ドルを取り返せ!』は「コン・ゲーム小説の傑作」という解説が。なるほど昔から使われている言い回しなのですね。
それにしても、これが著者の第一作目というのですから、衝撃的なデビューだったことでしょう。まったく古さを感じずに楽しめました。