こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。
読書『豆小皿料理一〇一銭』(秀和システム)酒と肴 まつ
小皿・豆皿を使った盛付写真がカラフルで楽しいレシピ本です。「豆小皿」という言い方があるのねと思ったら、これは、著者の造語だそうです。「豆小皿」可愛い響きです。
まずタイトルを見て、これは「小皿豆皿」を扱うものとしては読まなければ!と思い、中のページを開いて、そのビジュアルの楽しさにワクワクしました。骨董の器を数多くお使いです。手描きのものだけでなく、転写紙(シール)のものもあり、金継ぎでなおしたものも多く、よりどりみどり。いずれも道具に対する愛情を感じました。すべての料理について、レシピだけでなく器の出どころも書いてあるのが、嬉しいです。
メイン料理をドーンといただくのではなく、小さな器に多彩な料理を少しづつ盛っていただくことによって、自然とバランスの良い食事になり健康的でもあるというくだりには、なるほどと思いました。年齢を重ねるにつれて「ちょっとづつ、いろいろ食べたい!」と思うようになるのを感じていますが、それは身体がバランスの良い食事を欲しているからなのかもしれません。
レシピは、わたし個人的にはやや難易度が高く感じました。材料にしても、近所のお店でふだん使いの買い物では手に入りにくいものもあるかな、と。そこは、さすがプロのお料理屋さんのレシピということですね。この本を読んで自分で作るよりは、「酒と肴 まつ」さんにおじゃましてご馳走になりたいです^^
ということは、手に入りやすい普段の食材で、簡単な小皿豆皿料理をご紹介したら、それもまた喜んでもらえるかもしれませんね。わざわざ作るというわけではなく、ふだんの食卓で登場する小皿料理・豆皿料理をご紹介するだけでも、小皿豆皿の楽しさを知っていただくことができそうだと、この本からヒントをいただきました。
それにしても、秀和システムさんはIT系の実用書・ビジネス書に強いイメージでしたが、思いがけず料理本。本書を手に取ったとき、思わず出版社名を二度見して確認してしまいました(笑)