こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。
読書:フェルディナント・フォン・シーラッハ著『禁忌』、『カールの降誕祭』、『犯罪』(東京創元社)。
月初めに読んでいた、フェルディナンド・フォン・シーラッハの『午後』が、読みごたえがあり興味深かったので、いつものカメリアステージ図書館で著者名検索。思いのほか揃っていましたので、まずは3冊借りてきました。気になった本がすぐに探せて手に取ることができる有難さ。いずれも東京創元社さんからの刊行です。ちなみに東京創元社さんの公式サイトで著者名検索すると、ずらりと15冊ヒットしました。
今回読んだ3冊は、いずれも弁護士である著者の経験が、ストーリーの元になっていることがうかがえました。主人公はいずれも弁護士ですが、その弁護士に「弁護される人」のストーリーがメインです。『禁忌』は長編、『犯罪』は主人公が同じの連作短編集、『カールの降誕祭』は短編集でした。主人公を通して、著者の弁護士としてのスタンス、「犯罪」との向き合い方が、じわじわと伝わってきました。『犯罪』は、本屋大賞翻訳小説部門で第1位を取ったそうです。
特に印象深かったのは『禁忌』でした。「緑」「赤」「青」「白」の章分けで進むストーリーは、読み始めてしばらくは「???」という感じでした。これが中盤を超えて「青」の章に入ると、一気に、著者がこの物語を通して言いたかったことが明らかになってきます。特に「青」の章の後半に向かっての法廷での緊迫したやり取りは、凄みを感じさせるものでした。最終的に弁護側(=主人公側)が勝つのですが、かといって、勝訴の晴れがましさはまったくなく、重苦しい印象だけが残りました。
ご近所図書館の蔵書にあるものだけをみても、未読本がまだ何冊もあります。ただ、一気にまとめ読みすると、少々重いというのが、正直なところ。ここからは、ぼちぼち参ります。
フェルディナント・フォン・シーラッハ著 『禁忌』、『カールの降誕祭』、『犯罪』(東京創元社)。
