こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。
香椎宮献茶式と報恩寺の野点茶会、2023。
前日の準備とお掃除は、雨で思うように進まず「出来るところまで」で散会でした。「明日は止むといいですね」と心配された当日は朝から雨もなく、予定通りに報恩寺のお庭で野点が出来ました。
まずは香椎宮での献茶式。わたしは今年はお点前が良く見える場所に座ることが出来て、所作のひとつひとつを拝見しながら献茶式を体験することが出来ました。香椎宮での献茶は76年目ということで、来年が人の人生に例えれば喜寿(77歳)にあたるという宮司さんのお話。なるほどそのように例えると、その年月の長さをあらためて感じさせられるなぁと拝聴しました。南方流茶道はもちろんそれ以前から続いているのですが、「献茶式」という儀式があることで、後に続く人たちがその歴史を知る機会となるのだと思いました。
献茶式が終わり、お弁当を食べたら、いよいよ野点です。今年は50名ほどの参加者があり、25名づつの2席で開催。3年ぶりに再開された昨年は、当日が雨でお堂内でのお茶でしたので、実質的には4年ぶりの野点でした。
久しぶりにお庭でいただくお茶は、開放感を感じるとても良い時間となりました。枯れ葉が頭上から降ってくるし、御座の上を歩く蟻は気になるし、土のうえに座るので人もお茶碗も不安定にならないよう気を配る必要もあります。けれども、そんなことすべてを含めて、外ならではの風情がとても面白く有難く、貴重な機会となりました。
今年のお茶会は、あとは来月11月の実山忌です。こちらも楽しみです。