こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。
1年ぶり3回目、古澤巌コンサート-炎のヴァイオリン-
毎年毎年お隣の町にある宗像ユリックスで開催される古澤巌のヴァイオリンコンサート。ずっと気になりながら、やっと足を踏み入れたのは3年前コロナ禍下でのことでした。
心地よい音の空間にすっかり嬉しくなって、それから毎年参加しています…といっても今年で三回目ですが。
コンサートでも演劇でも映画でも、席をとるのに、わたしはステージに向かって中央から右方向を無意識に選ぶ傾向があるということに気づいたのは、つい最近のこと。今回は中央に近い席がほとんど売れてしまっていたので、意図的にやや左寄りの席を選んでみました。単にいつもと違うパターンも試してみよう、ということで。
演奏がスタートしてすぐに気がついたのは、ピアノの鍵盤の位置が見えるということ。古澤巌さんの演奏会は、古澤さんのヴァイオリンと、金益研二さんのピアノの組み合わせなのですが、過去二回は中央よりやや右側の席で、こちらから見るとグランドピアノの向こうに金益さんが座っていたのでした。今回はその金益さんの手元がよく見えて、ものすごく得をした気分に。次からは俄然左側の席を狙うことにします。
今回も素晴らしかったです。前半は新しいアルバムからのオリジナル楽曲を中心に、後半は定番の曲目を中心に。フルオーケストラでやるような曲目をも、ヴァイオリンとピアノ二人だけで演奏してしまうのですから、そのパワーや如何に!?です。
演奏される曲に重い感じがするものが、過去二回と比べて多かったような気がして、これは世の中の空気感の重さが少し晴れてきたからかな、と思いました。ファッション業界の流行色の傾向が、景気の悪いときは明るめの色、景気の良いときは黒系になる、というのと似ているかもしれないな、などと勝手に解釈。
それから古澤さんのヴァイオリンの音色が少し変わっているように思えて、音楽素人のわたしは「きっと演奏方法がいろいろとあるのだろうな」と思っていましたが、どうやらふだん使っているヴァイオリンとは違うものを、今回のコンサートではご使用なさっていたということが、あとからわかりました。ともあれ今回のコンサートも大満足。古澤巌さんのヴァイオリンはもちろんのこと、わたしは金益研二さんのピアノが好きなのだ、ということが判明した演奏会でした。