読書『英国女王が伝授する70歳からの品格』(KADOKAWA)多賀幹子著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『英国女王が伝授する70歳からの品格』(KADOKAWA)多賀幹子著

「英国王室ジャーナリスト」多賀幹子さんによる、エリザベス2世の写真集というか、名言集というか、という本です。世の中には「王室好き」とか「皇室好き」の方々がかなりの数いらっしゃって、そういう「追っかけ」の方々に向けて、けっこうな数の書籍や雑誌が発行されているということに気づいたのはここ数年のことです。

わたし個人は単純に英国の文化や歴史に興味があって、そのなかでエリザベス2世の生きざまに興味が出てきた、という感じです。が、ブログの過去記事をチェックしてみたら、思っていた以上に英国王室関係の本を何冊も読んでいました(笑)。そういえば写真展も観に行っていましたし、

映画も観に行っていました。今年の初めにはミュージカル『エリザベート』も観たし…と考えると、かなり英国王室を「追っかけ」ていますね。ただ、もちろん知っているのは、あくまでもメディアから垣間見えた姿でしかありません。だとしても、わたしはそのイメージの中のエリザベス二世が大好きなのだと思います。

さて『英国女王が伝授する70歳からの品格』。写真を見ているだけでも、気持ちがなんだか引き締まって明るくなります。英国王室の仕事は「君臨すれども統治せず」の言葉に代弁されるそうですが、それがどういうことなのか、わかりやすく伝わってくる本でした。エリザベス2世の言葉はもちろん、彼女について語った人たちの言葉もたくさん出てきます。それらを読みながら、またイメージが膨らんでいきます。なかでもトニー・ブレア元首相のことばは、本質をついているように思いました。

本書を読み終わって思ったことは、自分が住んでいる国(日本)の皇室についても、同じぐらいの熱心さで本を読んだり情報を集めたりしたら、もっと彼らがどのようなことを行い考えているのか、そしてこの国でどのような役割を果たしているのか、身近に感じられるのだろうな、ということでした。そういう意味では、わたしが一番興味があるのは、雅子妃です。皇室に入る前から、入ってこれまでに、雅子妃が何を考えどう行動しておられるのかが、とても気になります。ちょっと本を探して見ようかな。

『英国女王が伝授する70歳からの品格』(KADOKAWA)多賀幹子著

読書『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』(新潮社)坂本龍一著。

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読書『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』(新潮社)坂本龍一著。

本書が発売されていることは、もちろん知っていましたが、なんとなくこれまで避けておりました。が、いつものカメリア図書館新刊棚で、目の前にあったので、これはもう借りるしかないと手を伸ばしました。熱狂的ファンとは言えないけれど、YMOからスタートして小学生の頃から好きだった坂本龍一。音楽、ファッション、思想…無意識に受けた影響は少なからずでした。幸宏さんが亡くなり、後を追うように教授が亡くなり、漠とした喪失感がありました。

さて『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』。その前に、半生を振り返った『音楽は自由にする』が出ていて、それは読んでいませんので片手落ちかもしれませんが、早すぎる晩年を迎えた教授が、何をしてどんなことを考えていたのかが、赤裸々に伝わってくる本でした。読んでいてしんどくなるページも多々で、読み終えたときにはホッとしました。

何かのインタビューで、教授が「僕は本気で世界の戦争を止めることが出来るかもしれないと思っていた」と言うのを読んだことがあり、「思っていた」というのは「けれども、それは無理だった」とつながるのであり、「諦観」の文字が浮かんだことがありました。世界各地で「知っている日本人の名前を挙げ挙げて」と質問したら、上位で名前の挙がってくる「坂本龍一」でもそのように絶望するのなら、我々にできることなど…という感じです。

そういえば東京青山のワタリウム美術館で開催された「鈴木大拙展 Life=Zen=Art」を観たのは、昨年夏のことでした。上の写真はその展覧会の時のチラシ。

↑この報告ブログ↑には書いていませんでしたが、この「禅」の展覧会で、坂本龍一のインスタレーション展示をした部屋があったのでした。前情報を持たずに出かけていたので、思いがけず「坂本龍一」の名前を発見し、喜び勇んで展示室へ。ところがそのときは、そのインスタレーションが何を伝えようとしているのか、展示を観てもキャプションを読んでもさっぱり推し量ることが出来ず、残念な気持ちをもって会場を後にしたのでした。

本書を読み終わった今は、「鈴木大拙展 Life=Zen=Art」に展示されていた坂本龍一のインスタレーションが、何を言おうとしていたのか、自分なりに解釈を持つことが出来ます。現代アートが言葉を必要とする表現であることを、あらためて感じました。そしてまた、観たときにはさっぱり「???」な状態でも、自分のなかに引っかかりが残っていれば、今回のようにあらためて解釈を持つことが出来るのだということも。

個人的には、本書のなかでまったくあっこちゃん(矢野顕子)のことが出てこなかったのことに、違和感がありました。もしかしたら前作『音楽は自由にする』には書かれていたのかもしれませんね。読んでみないといけません。

『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』(新潮社)坂本龍一

読書『堀江貴文のChat GPT大全』(幻冬舎)堀江貴文・荒木賢二郎著

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読書『堀江貴文のChat GPT大全』(幻冬舎)堀江貴文・荒木賢二郎著

タイトルの『堀江貴文の…』の前に赤字で「今やらないヤツはバカ!」と書いてあります。さすがホリエモン。煽り系の乱暴な語り口に、熱意と愛を感じます。メディア(本にしてもテレビにしてもインターネットにしても)を通して見るたびに、どうしてわざとこんな風な言い方にするのかなぁ、と思いますが、実はとても親切な方だと思います。あ、上の写真は、本文とは全く関係ありません。

さて『堀江貴文のChat GPT大全』、ホリエモンはじめ18名の「Chat GPTを自分の仕事(あるいは生活)にどう生かしているか?」が載っています。職業がそれぞれにバラバラな、いろんな方が、ご自身の言葉で「Chat GPTとは?」を書いています。ほんとうに事例がさまざまで、書き方も統一されていません。なのでむしろ、自分の感覚に近い方が見つかると思います。一方的な「こんなにすごい!こう使うべき!」論ではなく、とっつきやすいとわたしは感じました。

Chat GPTはご存じの通り生成AIのひとつなわけで、以前このブログで話題にしたのはちょうどひと月前のことで、「わたし自身はまだ手を出していません」と書いておりました。が、本書を読んでようやく「うん、まずは使ってみよう」と思えました。

ちなみに「あ、なるほど」とわたしが一番胎落ちしたのは、まぐまぐ創業者の大川弘一氏の章でした。具体的な方法論は一切書いておられません。本書のなかでこの部分だけ読んだら、訳が分からないかもしれません。が、「自分の仕事のなかでどう使えるか」が一番イメージしやすかったのが、大川氏の書いた部分でした。

わたし自身は、Chat GPTを含めた生成AIを、誰もがすぐにでも始めるべきだとは思いません。けれども、スマホ文化がそうであったように、好むと好まざるとにかかわらず、生成AIが当たり前に生活の中にあるという状況が、もうスタートしつつあるのだということが、よく分かりました。なので、気になっている方には、本書はおススメです。

『堀江貴文のChat GPT大全』(幻冬舎)堀江貴文・荒木賢二郎著

ところでローカルネタですが、じり貧(といわれている)の在福岡(北九州)ラジオ局 cross FMにホリエモンが入ったので、感謝するとともにとても期待しています。

映画『翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~』観てきました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

映画『翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~』観てきました。

2023年映画9本目。前回映画館で観たのが、ケネス・ブラナーの『名探偵ポアロ ベネチアの亡霊』で、そこから2か月ほど空いてしまいました。ブラックフライデーということで、週末は「TOHOシネマズデー」になっており、シネマイレージカード会員は、なんと映画鑑賞料が1000円でした。この夏にやっと作ったシネマイレージカードでしたが、おかげさまで恩恵をさっそく受けています。

さて『翔んで埼玉』。一作目はDVDで観ておりました。原作者の魔夜峰央先生といえば『パタリロ!』。わたしがパタリロにハマっていたのは…ググってみたら、1978年に『花とゆめ』で連載がスタートしていますので、10歳ごろからということになります。もう45年も前!という事実に愕然としますが、当時その漫画の世界観から英国やエジンバラに抱いた憧れは、実のところ自分のなかに今もほんのりと続いているわけです。そのギャグ満開の世界観がこのように実写映像で実現する日が来るとは…!しかも2作目が出来るほどに、受け入れられているとは、なかなか感慨深いものがあります。世の中の価値観が、ようやく魔夜峰央先生のセンスに追いついてきたとでも言いましょうか(笑)

さておき2作目も、まあ馬鹿馬鹿しくて、けばけばしくて、面白かったです。一作目から踏襲されたパターンの面白さに加え、今回目についたのは、いろいろなものからのパロディー。コメディ映画にはパロディーはつきものとはいえ、特に「チャーリーとチョコレート工場」からの大掛かりなパロディーには、声を殺して爆笑しました。そして豪華な出演者が短時間出演で無駄使いされているという、これもまたコメディ映画のパターンの一つではあるものの、その贅沢さに笑いました。これだけのために出てきたのね!的な。

第2作目が、滋賀県&関西エリアでしたので、どうしたって第3作目への期待が高まります。これはもう「佐賀県&九州エリア」で間違いないでしょう、と勝手に予想(期待)をしています。いやほんとうに、佐賀は「そのポジション」としてこれ以上最適な場所はないでしょう、という感じなので、大いに楽しみにしています。エンディングには、それをにおわすような演出もありましたし。

それにしても、魔夜峰央先生は1953年生まれということで、現在70歳。ってことは、わたしと20も離れていないのね、ということは、パタリロをスタートしたころは25歳だったということで、当時漫画家の方は10代から活躍なさる方が多かったとはいえ、すごいなぁとあらためて尊敬してしまいます。

博物館リンクワーカー人材養成講座 2023。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

博物館リンクワーカー人材養成講座 2023。

九州産業大学地域共創学部の緒方泉教授が音頭をとり、毎年開催してくださっている講座です。「博物館リンクワーカー人材」というキーワードがタイトルに入ったのは、2021年からですが、学芸員技術の向上と美術館博物館施設の地域社会への貢献を目指した数々のプログラムに、もう7年もお世話になっています。

今年度もオンラインでの開催です。そもそもはコロナ禍下で集合研修が出来ない!という状況からのZoom活用だったと記憶していますが、Zoomのおかげで、11月から12月にかけて毎週6回の連続講座に、九州のみならず全国から学芸員・関係者が参加するという、稀有な連続講座に育っています。これって、実はとてもすごいことだと思います。

冒頭30分間、担当講師によるテーマ発表があり、そののち3-5名のグループ「語り場」に分かれて意見交換情報共有。その後、各グループからの発表でフィードバックという次第です。第1回目は九州産業大学美術館の学芸室長・中込先生と、香椎丘リハビリテーション病院のソーシャルワーカー・藤さん。数年前からスタートしている、美術館とリハビリテーション病院両者の連携についての発表でした。わたしは残念ながら第1回は参加できませんでしたが、後日動画で共有してもらえるはずですので、発表を拝聴するのを楽しみにしているところです。

第2回は甲賀市教育委員会事務局歴史文化財課の佐野正晴氏による『「歴史文化財課 佐野さんの民具図鑑」の作り方』でした。上の写真は、花祭窯のある津屋崎で民具の集まる場所、登録有形重要文化財「藍の家」。

以下備忘。


  • 「美術(館)サービス提供者自身の健康」という視点。孤立を防ぐ。
  • 慢性的・全国的な課題「満タンの収蔵庫」「未整理民具の山」「人手不足」。
  • 民具➜地域回想法。
  • 市民向け映像コンテンツの制作➜「民具図鑑」。
  • 行政各部署、市民団体等との協力=役割分担・負担分担による「持続可能化」。
  • 民具+α:民俗学、歴史学、地域密着情報、最新の研究動向、現代社会の動き…。
  • 民具×○○のコラボ。
  • 「民具を守る仲間」を増やしていく。
  • 「緩やかな保存」の視点。民具を使いながら保護していく。
  • 「ひっかかり」を作ることにより、興味を引く=「民具図鑑」動画において「オチ」も大切な構成要素。
  • 民具図鑑を観る➜資料館に足を運ぶ、小中学校が教材として採用する、博物館浴・地域回想法のアウトリーチを伸ばす…
  • まずは学芸員自身が楽しんでできることが大切。
  • 学芸員が楽しんでいる➜一緒に働く仲間も楽しくなる➜観てくれる人・館に来る人も楽しい。
  • 増え続ける資料➜どう保存するか、どう活用するか。
  • デジタル画像・ポジフィルムでのアーカイブ、動画でのアーカイブ。
  • 地域全体で観たときの、資料保存の考え方。ランク付け、取捨選択。

甲賀市教育委員会事務局歴史文化財課の佐野正晴氏による『「歴史文化財課 佐野さんの民具図鑑」の作り方』と、「語り場」より


甲賀市教育委員会事務局歴史文化財課「歴史文化財課 佐野さんの民具図鑑(YouTubeチャンネル)

民具を巡る「慢性的・全国的な課題」は、ここ福津市でも同じことです。「民具図鑑」の制作は、もしかしたらここでもできることかもしれず、なんとか提案できるといいな、と思います。

「DEEP福津!リンリンなごみツアー」にモニター参加♪

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「DEEP福津!リンリンなごみツアー」にモニター参加♪

最近めっきりお世話になっている、ご近所観光案内施設「津屋崎千軒なごみ」わたしの使い道としては「レンタルオフィス」利用が多いのですが、もともとは観光振興のために作られた施設であり、観光地域づくり法人「ひかりのみちDMO福津」が運営しています。

ディープなふくつを楽しむための方法として「自転車」を活用する企画のモニターツアーを開催すると聞き、そのコースを見て、「参加します!」と手を上げたのでした。

ざっくりとしたスケジュールは以下の通り。

朝10時過ぎ津屋崎千軒なごみ出発
➜世界遺産登録「新原・奴山古墳群」でガイドさんの説明を満喫
➜農産物直売所「あんずの里市」でおやつ(あんずパフェ)休憩
(折り返し)
➜海岸方面へ下り塩浜でランチ(ハンバーガー)休憩
➜江戸時代に津屋崎千軒が栄えた「塩田」跡を横目に疾走
➜津屋崎千軒なごみ14時過ぎ到着

参加者は一般参加6名に、スタッフ1名、ガイド1名、撮影隊1名。16km近くの距離を、あちらこちらに寄り道して名所の説明を聞きながら、4時間あまりで回りました。下の写真は、そのコースマップ。まさに「DEEP福津」でした。

DEEP福津!リンリンなごみツアー

なごみで借りた自転車は「ふつうのママチャリ」です。なごみのレンタサイクルには電気自転車もありますが、今回のモニターツアーでは、ママチャリ。折り返し地点あんずの里までは、断続的に上り坂が続きます。ここが一番きついかな、と予想していましたが、まだスタートして元気があるときでしたので、それほどたいへんではありませんでした。

体力的にしんどかったのは、出発前には「ここまでくれば楽勝だろう」と踏んでいた、ラストの平坦な道のりでした。思いがけずきつかった理由は「1.そこまでに疲労が溜まってきていた」「2.ランチのハンバーガーがボリュームたっぷりでお腹いっぱいになってしまった」「3.向かい風の海風がバンバン吹いてきた」の三つ。「もう少しでゴールだ!がんばろう!」という感じで、何を好んでこの修行かと面白かったです。

上の写真のように気持ちの良い青空で気温も20度ほど、風もなかったので(帰りの浜沿いの道だけは強風だったけど)、最高のサイクリング日和でした。ふだんから「あんずの里」には週に1-2回野菜の買い出しに出かけており、あたりまえのように車で行っていたのですが、天候が良ければ自転車で買い出しもアリかも…と思えました。寄り道せずに直行すれば、花祭窯から約6kmの往復12kmで、買い物時間を含めて1時間ちょっとで帰ってこれるかな、という感じ。そのうちチャレンジしてみようと思います。

続・BCP(事業継続力強化計画)策定-申請完了!

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

続・BCP(事業継続力強化計画)策定-申請完了!

「やろう!」と腰を上げかけて1年以上ほったらかしだったBCP(Business Continuity Plan)を、やっと形にし始めたのは、つい2週間ほど前のことでした。

福津市商工会が計画してくれたBCP策定セミナー。結果論(セミナー参加希望者がうちだけだった…)とはいえ、中小企業診断士の先生にマンツーマンで指導していただける稀有な機会はラッキー!そのもの。前回ご指導を受けて、申請書類への計画の書き方の流れやコツがわかりましたので、2回目に向けては、2週間の間に自分で計画書をすべて埋めて、あとはチェックだけしていただくという状態で臨みました。

結果、相談2回目は、1時間ほどで内容のチェックと数か所の修正が済み、無事申請完了となりました。やったー!あとは、管轄機関である中小機構九州支部からのフィードバックを待ち、フィードバックに対する修正を経て、認証という運びです。その一方で、実際に花祭窯での危機管理が絵に描いた餅に終わらないように、自分たち用にまとめたものを作り、実践していく必要があります。ここまでやらないと、意味がありません。

花祭窯はダンナとわたしの二名だけですが、きちんと明文化して共通認識としておくことが大切だと、今回の計画申請を通してあらためて思いました。自然災害・感染症・サイバーセキュリティの観点で計画を立てるにあたり、まずは課題を書き出すことが、漠然とした不安を少しでも払拭する最初の一歩になることを、実感しました。

まだ取り組んでおられない事業者さん、おススメです!

暮らし用品さんの「酒器展」に、藤吉憲典も参加いたします。

おはようございます。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

暮らし用品さんの「酒器展」に、藤吉憲典も参加いたします。

暮らし用品さんでは先日初めての個展が無事終了したばかりでありますが、12月に開催される「酒器展」にも参加することになりました。なので、引き続きの告知です。

さっそく案内状が届きました。今回の酒器展は、暮らし用品さんとしても初めての試みだそうで、暮らし用品さん自体が、どんな展示になるかとても楽しみにしているとおっしゃっていました。藤吉憲典も、複数の器作家さんの作品とご一緒する器の企画展は、ここ10年以上ありませんでしたので、なんだかワクワクしています。

陶・磁・ガラスの作家八名の、酒の器をご覧いただくことが出来ます。オーナーの米田さんからは、お正月向けに、酒器以外にも何かあれば、ということでしたので、ハレの席で使えそうなちょっとした食器も並びそうです。藤吉憲典は、ふだんから作っている酒器に加え、来年の干支「辰」に合わせて龍の文様を入れたおめでたい盃や、広東碗型の龍の蕎麦猪口などをお届けする予定です。昇龍の書画もお届けしようかな、などと考え中。先日の個展とはまた異なった顔ぶれとなりますので、ぜひ楽しみに♪


暮らし用品 酒器展

【参加作家】井上美樹、岩田圭介、高梨良子、西川聡、浜野まゆみ、藤吉憲典、村木雄児、渡邊心平(五十音順)

【会期】2023年12月9日(土)~12月19日(火)※水・木曜休み

【時間】11:00~18:00

【場所】大阪市阿倍野区阪南町1-45-15

【電話】06-6628-2606

暮らし用品さんの「酒器展」に、藤吉憲典も参加いたします。

実山忌の献茶式とお茶会でした。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

実山忌の献茶式とお茶会でした。

今年最後のお茶会は、実山忌でした。南方流の円覚寺に伝承される『南方録』。千利休、南坊宗啓、立花実山の三名の存在があって、『南方録』が出来上がっているのだと解釈しています。その一人、立花実山を祀る茶会は毎秋十一月。円覚寺本堂での献茶式とご焼香に続いては、和尚様による『南方録』の読解があります。南方録の解釈は、自分一人で本を読んでも困難なばかりですが、和尚様が毎回「わかる方も、わからない方も、お聞きください」とおっしゃってくださるので、気持ちが楽になります。

南方録の講話が終わると、残茶拝復のお茶会です。今年のお茶会では、濃茶の亭主を一席務めるよう指名されました。南方会のお茶会で亭主を務めるのは、ずいぶんしばらくぶりです。コロナ禍下では使っていなかった三畳のお茶室を、久しぶりに開いてのお点前ということもあり、前日のお掃除と準備が終わった後、お茶室の確認とお点前の確認を先生にお願いしました。ご多忙のなか、先生や先輩が残ってご指導くださり、ほんとうにありがたいことです。

さて当日は、前日に練習をしたものの、緊張で軽くパニックになりつつ、お点前。正客の先生が「おいしい!良くきれいに練れていますよ」とおっしゃってくださったのに救われて、随所で点前を凡ミスしながらも、なんとか席を務めることが出来ました。三畳のお茶室で温かく見守ってくださったお客様、水屋をサポートしてくださった皆さま、そして常日頃からお稽古をつけてくださっている先生方と同輩の皆さまに、心より感謝の一日でした。

ところで、茶道流派の「南方流」と「南坊流」は違うの?というご質問をいただくことがあります。これについては、わかりやすい説明が茶道南方流の公式サイトにありました。

Q.「南方流なんぽうりゅう」と「南坊流なんぼうりゅう」と、どう違うのですか?
A.そもそもは同じ志で茶の稽古をしておりますが、現在は「南方流」、「南坊流」はそれぞれ別の組織で活動をしております。
円覚寺での稽古は「南方流(なんぽうりゅう」になりますので、お間違えのないようお願い致します。

南方流茶道のご案内(茶道南方流公式サイト)より

次のお茶会は、年明けの初釜茶会となります。とても楽しみです♪

花祭窯の霜月の庭。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

花祭窯の霜月の庭。

あっという間に11月です。ここ津屋崎では、先週この冬一番の…って、もう冬なのですね…寒さがあり、毛布やらフリースやらを引っ張り出したところでした。

ツワブキ

ツワブキが庭のあちこちに咲きはじめています。この黄色が大好きです。赤く色づいて見える葉っぱは、ナンテンの木。

山茶花

サザンカはつぼみがたくさんついています。先日一輪だけ先に咲いているのを見つけましたが、季節はこれから。この冬もたくさん咲いてくれそうです。

ムラサキシキブ

先月に引き続き、ムラサキシキブもきれいに実をつけています。ムラサキシキブの奥に見えるのは、干し柿。

干し柿

今年はダンナがぜんぶ仕込んでくれました。買ってきた麻ひもが弱くて干し柿の重さに耐えられませんでしたので、ビニール紐で。

花祭窯の庭

この花の名前は何だったかしら…と思いつつ。可憐な雰囲気でいくつも咲いています。

ナンテン

ナンテンも赤く色づいて参りました。

水仙

そしてこちらは今から伸びてくる、水仙。

ひと月過ぎるのがあっという間に感じる今日この頃ですが、先月の庭の様子を振り返れば、顔ぶれはずいぶんと変わってきているもので、それだけの時間が経っていることがわかります。

花祭窯の露地の小さな世界に楽しみをもらう毎日です。