このあとなにかご予定がおありですか?と聞かれないようなお点前を目指します。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

このあとなにかご予定がおありですか?と聞かれないようなお点前を目指します。

月に2回のお茶のお稽古は、自分に向かい合う貴重な時間です。「自分に向かい合う時間」って、どういうことだ!?と問われれば、お茶のお稽古におけるわたしの場合は「自分の性分を否応なく認識させられる時間」と置き換えることが出来ます。

週末に予定されているお茶会で、濃茶を点てる係を仰せつかりましたので、先日のお稽古ではそのお点前を見ていただくことに。濃茶のお稽古に取り組んでいたのは、もう何年も前になります。基本のお点前の復習ということになりますが、それでもまた手順を思い出すのに四苦八苦。

そしてわたしにとっての一番の難敵は、手順以前に、一つ一つの所作がおろそかになってしまうことです。頭で考えはじめると、とたんに急いた動きになり、雑になってしまいます。ほんとうに、何年やっても何度やっても同じパターンの繰り返しで、我ながら呆れます。そんなダメダメぶりを最近書いたような気がする…と思い見直したところ、前回書いてから、まだふた月と経っていませんでした(汗)。

お濃茶のお点前を見ていただいた後に、先生方からいくつかのご指南をいただきました。そのなかのひとつが「一つ一つの所作を、もっとゆっくりすると、もっときれいに見えますよ」ということ。これまでにも数えきれないほどいただいているご指導です。「せっかちな性格が出てしまいますね」と弁解すると、「わたしもね、先生からよく『このあとなにかご予定がおありですか?』って聞かれていたのよ」と。そして「大丈夫。何度も何度も繰り返してやっていくことで、少しづつ身に付いていくから」とおっしゃってくださいました。

「このあとなにかご予定がおありですか?」というのはつまり、「お点前をそんなに急ぐ理由が何かあるのですか?」ということですね。ゆったりとエレガントな先生が、かつてそのようであったとは全く想像できず、わたしを励ますために作り話をしてくださったのかもしれません。それでも信頼する先生から「大丈夫」と言っていただいたことで少し安心し、それがいつになるかはわかりませんが、大丈夫になるまで稽古を積むべしと、あらためて思えたのでした。

というわけで、わたしのお茶修行は続きます♪