今年も「ふくつのね」―博多阪急3階特別室で「藤吉憲典 個展」を開催いたします。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

今年も「ふくつのね」―博多阪急3階特別室で「藤吉憲典 個展」を開催いたします。

2022年にスタートした「ふくつのね」は、博多阪急さんを会場に「ライフスタイル提案」として、福津で地域に根付いたものづくりをする人・モノを紹介するイベントです。3年目となる2024年も開催が決定いたしました。

ふくつのね公式インスタグラム https://www.instagram.com/fukutsunone

最初の第1回目は数点だけ、ガラスケース展示で参加いたしましたが、昨年は博多阪急さんの担当者さんが「特別室」なるものを花祭窯のために確保してくださり、個展を開催する運びとなったのでした。これが実質的には地元福岡での初の商業個展でしたので、とてもありがたい機会を頂いたと思っています。

昨年のイベント終了後すぐに、2024年の開催についても打診をいただき、こちらも快諾。阪急の担当者さんが春に異動になるというハプニングはありましたが、新しい担当者さんに引き継いで、開催の準備が進められてきました。

ふりかえれば、前回は初めてとあって、あれもこれもと盛沢山で欲張り気味の展示となっていました。今年は2回目なので、会場の空間イメージが多少はつかめています。ご来場の方に、ゆとりをもってご覧いただけるよう、詰め込み過ぎない展示計画をしています。

(↑画像をクリックすると拡大します。個展情報詳細と、会場のフロアマップをご参照いただけます。)

藤吉憲典 個展

場所:博多阪急 3階特別室 (福岡市博多区博多駅中央街1番1号)

会期:2024年7月17日(水)-7月23日(火)

時間:10時~20時(最終日のみ17時閉場)


東京銀座での個展と会期が少し重なりますので、それぞれに展示内容を準備しています。銀座の個展をご覧になった後に、博多阪急さんでの個展にお越しいただいても、どちらも楽しんでいただけるよう、異なった内容で展示しています。

お時間ございましたら、ぜひお立ち寄りくださいませ。

読書『互換性の王子』(水鈴社)からはじまっての、雫井脩介著いろいろ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『互換性の王子』(水鈴社)からはじまっての、雫井脩介著いろいろ。

いつものカメリアステージ図書館新刊棚での出会いに加え、SNSでお友だちが紹介してくれる「この人の小説が面白かったよ!」情報により、このところ「知らなかった!読んだことなかった!」人気作家さんの存在が増えてきています。面白いのは、お名前を知らなくても、著者名で検索してタイトルを見ると、「あれ、なんか見たこと(聞いたこと)があるような…」という本が出てくること。やはり人気作家さんの本は映像化しているものがたくさんあって、映画情報やら配信情報やらで目にしたり耳にしたりしているのだなぁと、あらためて思います。

先日読んだ雫井脩介さん。こちらは図書館新刊棚での発見でしたが、その本が面白かったので、さかのぼって蔵書検索。数冊まとめて借りてきました。何度も同じことを言っていますが、こういうとき、ほんとうに図書館って便利でありがたいなぁと思います。で、まずはお名前の読みを確認、「しずくいしゅうすけ」さんなのですね。読めませんでした。

さて『互換性の王子』に続けて読んだのは、『望み』(KADOKAWA)『検察側の罪人』(文藝春秋)『クロコダイル・ティアーズ』(文藝春秋)の三冊。

いやもうどれも面白かったです。引き込まれて週末一気読み。すごいな、と思ったのは、これまで読んだ四冊がそれぞれまったく別物だということ。そんなの当たり前、とおっしゃる向きもあると思いますし、確かにそうなんです。が、同じ作家さんが書いたものは、ジャンルやアプローチがまったく違っていても、その方のクセというか「心のなかにある引っ掛かり」がたびたび本の中に顔を出すのを見つけることがあるのも事実。雫井脩介さんの前に読んでいた、中山七里さんの場合は、それがわりと如実でした。奥田英朗さんも、そうですね。多作でジャンルも異なるなかに、同じテーマが通底しているのを、読みながら感じます。

どちらが良いとか悪いとかいうことではなく、そういうものが出てくるのがふつうだろうと思いこんでいたもので、それが発見できなかったことにちょっと驚いたのでした。今回の選書がたまたまだったのかもしれませんが、「ミステリー」というほかは、かなり趣の異なるストーリーであったのも、新鮮でした。いずれも面白かったです。

雫井脩介さんの本もまた、まだまだ読んでいないものがたくさんですので、これからも楽しみが続きます。図書館でコツコツ借りて参ります^^

ひとつのお点前にかかる時間…茶道は身体的なトレーニングでもあると再認識。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ひとつのお点前にかかる時間…茶道は身体的なトレーニングでもあると再認識。

昨日はお茶のお稽古でした。少し前にもブログを上げましたが、「天目」のお点前をお稽古しています。「お濃茶差し上げます」の最初のご挨拶からはじまり、お点前が終わった後の「どうぞごゆるりと」の挨拶まで、ふと気づけば、けっこう時間が経っています。

わたしが入門している茶道南方流のお稽古では、各自の進み具合でそれぞれのお点前をするのを先生が見てくださるのですが、昨日は三人続けて「天目」のお点前をしました。最初の一人のお稽古がはじまってから、三人目のお稽古が終わるまでの時間を見てみたら、3時間を超えていました。間に準備の時間が少々入りますが、それを差し引いても、ひと通り天目のお点前をすると約一時間かかることが判明。お稽古中は、不思議なくらい時間はまったく気にならないのですが、あらためて一時間かかっているのだと思うと、けっこうな長さですね。

お点前の間の正座での姿勢維持や、立ったり座ったりの所作を考えると、ある程度の筋力が必要なのだと、今更ながらに感じました。実際、ジムに通っておられたり、ご自宅でスクワットなどの筋力トレーニングを毎日しておられたり、という先生方も少なくありません。日々所作を繰り返すなかで、そこに必要な筋力がついていくというのが理想なのかもしれませんが、現実的に、プラスアルファのトレーニングをしていた方が、年齢を重ねた後も、美しい立ち居振る舞いが出来るような気もします。膝や足首などの関節にかかる負担が少なくありませんので、その負担を軽減するためにも、関節周りに適度な筋肉をつけるのは、理にかなったことかな、と思ったり。

そういえば懐石茶会では、お炭手前からお料理、濃茶薄茶と、四時間にわたる席になります。亭主を務める人はもちろん、招かれる客としても、その四時間の集中を保つには、精神的なものだけでなく、身体的な力も必要だというのは、実際の体験からそう思います。終わったら、満足感とともに、身体はクタクタになりますので(笑)。わたし自身は今はまだ「お茶のために筋トレをはじめよう!」という心境にまでは至っていませんが、必要性を感じる機会がこれから先増えてくるであろうことは、イメージできます。

お茶から筋トレへ。思考や発想がいろいろなことにつながっていくのもまた面白く。前回までのお稽古では、「袱紗捌き(ふくささばき)」が何度も何度も繰り返されるのよね、と先生方と話をしていました。袱紗捌きのあとに来るのは、「祓い清める」所作で、そういえばつい最近「祓え・清め」の話題から、掃除へと意識がつながっていました。お茶会などは非日常(ハレ)に位置づけられるものですが、お稽古のなかでは日々の生活(ケ)につながるいろいろなことへと発想が広がる面白さ。これも茶道の醍醐味なのだろうと思います。

「雨水タンク」を設置してみようと話した翌々日に、雨水タンクがやってきた。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「雨水タンク」を設置してみようと話した翌々日に、雨水タンクがやってきた。

先日読んだ本『自然の力で夏をのりきる暮らし術』のなかで、これはすぐにできそう!取り入れよう!と思ったひとつが「雨水タンク」の活用でした。

さっそくわたしがネットで情報を集めたうえで、近所のホームセンターへダンナが向かいました。が、店頭在庫には農業用の大きな容量のものしか無かったようで、これは大きすぎるといったん帰宅…の途中で、ご近所に畑を持っている「農家兼画家」のTさんに偶然会い、「実は雨水タンクを付けようと思っているんだけど」と話したら、「作ってる人知ってるよ」ということで、売っていただけることになった!と笑顔で帰ってきました。

こんなにぴったりのタイミングで、そんなうまい話があるのか!?と思いましたが、Tさんご自身も、つい先日から雨水利用を積極的に始めたところだったということで。農家をしていれば、仕事上の必要からこのような情報にもアンテナが伸びるのでしょう。我が家の場合は、仕事上必要というわけではないけれど、昨今の防災意識や環境意識や循環型の考え方などが情報として合ったところに、指南書的本を読んだことで、結果「雨水タンク設置」という行動に辿りついたというところです。

ともあれそんな話が出た翌日には、もう雨水タンクが我が家にやってきました。家庭用として大きすぎず小さすぎず、程好いサイズです。Tさん、ありがとう!雨どいから下りてくるパイプをカット・加工して、雨水タンクに水が流れ込むようにします。本格的に雨が降り出す前に、と、そのパイプは近所のホームセンターに各種取り揃えてあったということで、ダンナが必要な資材を買ってきて、ちゃちゃっとやってくれました。こういう仕事をサッとしてくれるダンナにも感謝!

この1週間は天気予報に雨マークがついていますので、さっそく活躍してくれるはず。あとは使いながら、修正しながら、ということになると思います。実際に「雨水タンク」をご家庭使っている人の声をネットで拾ってみると、「水の入り口のところにネットをかけておくと、ゴミや枯れ葉などが入らないから良いよ」とか「設置の際に高さをしっかり考えてから設置すると、いざ水を使おうと思ったときに困らないよ」とか、細かい知恵がいろいろとあるようです。なるほどなるほどとメモしつつ、使いはじめて初めて気が付くこともあるかもしれません。また追々ご報告をしていけたらと思っています。

祓え・清めは、すなわち掃除。ということで、上半期の〆にいつもより掃除に力を入れてみる。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

祓え・清めは、すなわち掃除。ということで、上半期の〆にいつもより掃除に力を入れてみる。

先日読んだある本の中に、「お祓い」の意味を専門的にではなく、一般人にわかりやすく解説しているくだりがありました。曰く、祝詞(のりと)でよく耳にする「祓いたまえ清めたまえ」というのは、難しく考えずとも文字通り、塵をはらってきれいにしましょう!ということでよいのだよ、と。そして、それならいつでも自分でできるよね!と。

本格的なお祓いは専門家にお任せするとして、日頃から自分でできることとして、掃除がある。なるほど~!そういえば、禅の修行において掃除とは、心を磨く作務です。そこに目に見えるゴミや汚れがあるから掃除をするのではない、ということ。目に見えるものはもちろんですが、目に見えないものまでをきれいにするための作業なのですね。仏教と神道という違いはあれど、そういうことかと妙に胎落ち致しました。

というわけで先週末は、放置していた書籍や書類などの資料の整理・分別・廃棄をしたり、板張りの廊下にワックスがけをしてみたり、いつもと違う掃除のアプローチをしてみました。我が家は日本家屋ですが、板張り=フローリングの廊下部分が何気に広くありますので、ワックスがけはけっこうな運動になります。雑巾がけをしながら、「掃除エクササイズ」を提唱できるのではないかと思ったほど。そんなことを考えている時点で、雑念は払えておりませんが(笑)。

禅の教えと掃除については、下記の本でやさしくわかりやすく解釈してあります。著者は整理収納アドバイザーとして活躍なさっている小川奈々さん。興味のある方は読んでみてくださいね。

『禅に学ぶ台所しごと』(リベラル社)小川奈々著

ちなみに一番上の写真は、地元・波折神社で毎年恒例・大祓い行事「茅の輪くぐり」の後に、いただいてくる茅の葉っぱ。これを輪っかにして玄関にお守りに下げます。全国的に見れば、6月末に茅の輪くぐりをするところが多いのかもしれませんが、波折神社は毎年7月末に合わせてお祓いの神事と茅の輪くぐりを行います。

北部九州は例年よりゆっくりめの梅雨入り―花祭窯の六月水無月(みなづき)の庭。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

北部九州は例年よりゆっくりめの梅雨入り―花祭窯の六月水無月(みなづき)の庭。

今年の北部九州は、梅雨入り宣言が例年よりもずいぶんと遅かったようでした。でも梅雨入り後は、梅雨らしい天気が続いています。週間天気予報を見ても、曇り/雨マークが並び「梅雨前線の動きがはっきりしないのね」とわかります。天気図を見れば、いかにも梅雨前線が九州の上に伸びていて、大陸側からと太平洋側からと、これから押し合いへし合いするのよね、というところ。災害につながるような大雨になりませんようにと祈りつつ。

先月「花祭窯の五月の庭」に書いておりましたが、今年は久しぶりにプランタで「育てもの」をしています。

植えたのは、ミニトマトとバジルとパセリと青シソ。順調にすくすくと育ってくれています。どれも2苗づつと少ないですが、ちょっと色や香りが欲しいときにサッと採りに行けるありがたさ。おかげで毎日の食事がなんとなく豊かに彩られています。

ミニトマト

これからが楽しみなカノコユリの蕾。

カノコユリ

ドクダミの花はそろそろお仕舞い。

ドクダミ

毎日食卓で彩を添えてくれるパセリ。

パセリ

銀座黒田陶苑さんでの藤吉憲典個展、案内状が出来上がりました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

銀座黒田陶苑さんでの藤吉憲典個展、案内状が出来上がりました。

本社ビルがこの4月にリニューアルオープンしたばかりの、銀座黒田陶苑さんでの個展。黒田陶苑さんでの展覧会は、2016年の初個展から足掛け8年4回目となります。

個人のお客様だけでなく、料理人さんをはじめプロのお客さまも多いのが黒田さんの特徴の一つ。北大路魯山人を世に出したギャラリーとして知られ、その歩みの歴史を拝見するほどに、プロに信頼されるギャラリーであることを深く納得します。

黒田陶苑さんの公式サイト 「社史」

そんな黒田陶苑さんでの藤吉憲典個展、今回は新しく広いスペースでの展覧会となります。会場下見をしてきたダンナ・藤吉憲典は「一点一点にスポットライトをあてて、じっくりご覧いただくことのできる空間」だと感じたと申しておりました。そして、それに応えるものをお届けすべく、只今絶賛欄ラストスパート中。

藤吉憲典個展@銀座黒田陶苑

藤吉憲典個展@銀座黒田陶苑

ぜひご高覧ください。


―夏は染付― 藤吉憲典個展

銀座黒田陶苑【新本店】にて

2024年7月13日(土)―7月18日(木)※15日(月)定休

午前11時―午後7時

銀座7-8-17-5F虎屋銀座ビル5階

TEL 03-3571-3223

読書『互換性の王子』(水鈴社)雫井脩介著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『互換性の王子』(水鈴社)雫井脩介

いつものカメリアステージ図書館新刊棚で発見。タイトルの面白さと表紙の絵の面白さに釣られて借りて参りました。雫井脩介(しずくいしゅうすけ)さん、初めましてでした。とっても面白く、ちょっと調べてみたら、この方も映像化作品多数ということで、かなりの人気作家さんなのですね。先日から読みはじめた中山七里さんといい、我ながら「知らなかった!」が多過ぎると気が付かされる今日この頃。

さて『互換性の王子』、出版社・水鈴社のサイトでは「異母兄弟がビジネスと恋で火花を散らす、一気読み必至のエンターテインメント!」と紹介してあります。たしかに、一気読みしました。企業小説としての面白さが大きかったので、「恋」のストーリーは必要なのか!?と個人的には思わないでもありませんでしたが、これは映像化の際には必須要素なのかもしれませんね(笑)。

社内での後継者争いに、飲料メーカーとしての競合との争い。そんなことあるのか!?な設定や出来事も、フィクションだからと片付けられず、事実はもっと熾烈でえげつないのかも知れないと思いながら読みました。ラストがハッピーエンドなのは、出来過ぎのような気もしつつ、それこそ「フィクションだから」と納得できました。最近イヤミス=嫌な感じのする終わり方をするミステリーをたくさん読んでいたので、王道っぽいエンディングに、ちょっとホッとしました。それにしても、主要人物二人の名前が「成功(なりとし)」に「実行(さねゆき)」。成功と実行とは、面白いつけ方だなぁと妙なところに感心しつつ。

たまたま手に取った本からはじまる読書の面白さ。読みたい作家さんがどんどん増えてきて、嬉しい悲鳴です。こういうときに図書館の存在はほんとうにありがたいですね。過去作から読み進めて参ります。

『互換性の王子』(水鈴社)雫井脩介

読書:『護られなかった者たちへ』から始まって、中山七里著いろいろ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書:『護られなかった者たちへ』から始まって、中山七里著いろいろ。

読書好きのお友だちが「今、ハマっている作家さん」として名前を挙げているなかに、中山七里さんのお名前がありました。今このブログを書くために、著者のウェブサイトを見ておこうと思い、見つけましたら、中山七里さん、男性だったのですね。

中山七里オフィシャルウェブサイト

つい先ほどまで、わたしはなぜか女性だと思い込んでおりました。もともと初めての著者の小説を読むときには、余計な先入観無しで読みたいので、必要以上に著者の情報を入れないようにしています。それにしても10冊ほども読んだのに、ずっと女性が書いたものだと思い込んでいたとは、我ながら驚きです。お名前の響きで勝手に思い込んだのだろうと思うのですが…。

それはさておき、まず最初はいつものカメリアステージ図書館で蔵書検索。著者名で検索をかけたところ、たくさんの著作タイトルが上がってきました。そしてそのタイトル新刊の方から、ずらりとついた「貸出中」マーク。最新刊などは、予約11人待ちとなっていました。一人2週間の貸出期間として、22週、5カ月以上待ちということになります。なるほど人気作家さんですね。まずは待たずに読める旧作から、ということで最初に読んだのが『護られなかった者たちへ』でした。

その後、『棘の家』『人面島』『ラスプーチンの庭』『境界線』『夜がどれほど暗くても』『嗤う淑女』『いつまでもショパン』と、読んでみました。一か月も無い間にこれだけ読めたのは、ひとえに面白くてどんどん読み進んだから。

こうして少しまとめて読むと、著者のなかにある、ある種の「引っ掛かり」とでもいうようなものが見えて参ります。これはどなたの場合でもそうなのですが。中山七里氏の著書を読んで見えてきたキーワードは「貧困」「身近な政治の限界」「メディアの暴力」「3.11東日本大震災」「匂い」そして「音楽(クラシック)」。一見まったく異なる背景をもって書きはじめられた小説も、いずれかのキーワードに収束していくような感じを受けました。

そういえば、昨年2023年は、やはり読書家のお友だちからの紹介で「奥田英朗」氏にハマり、一年でけっこうな量を読んだのでした。

奥田英朗氏も多作だと思いましたが、中山七里氏もまだまだ読んでいない本が山積みです。スタートダッシュでたくさん読みましたので、ここから先はゆっくり読んで行きたいと思います。

中山七里オフィシャルウェブサイト

三日三晩の土用干し、とは参りませんが、梅仕事の進捗状況。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

三日三晩の土用干し、とは参りませんが、梅仕事の進捗状況。

北部九州地方の梅雨入りが発表されました。例年よりもずいぶんゆっくりだったようです。一昨日まで続いた晴れも、昨日の雨を境に、週間天気予報は曇/雨マークが並んでいます。そこに突入する前の貴重な晴れ、ということで、今朝から梅干を干しています。

「ビン干し梅干し」方式を取り入れるようになってから、土用干しに神経質にならなくなりました。手抜きといえばそうですが、毎年のことなので、気楽に作れることのほうがありがたく。土用干しを簡略化した「ビン干し」梅干しのつくり方をわたしに教えてくれたのは、『梅ぢから』という一冊の本。もう10年以上『梅ぢから』一冊。基本的な梅仕事がひと通り載っています。

ビン干しの方法は、上の写真の通り、梅干を仕込んだビンをそのままお日さまの当たる場所に置くだけ。梅干を広げて干すと、とっても良い香りが広がるのは知っていますので、その魅力は理解しつつ、一つ一つ並べるのは、とっても時間と手間のかかる仕事でした。大きなざるを広げる広いスペースも必要ですしね。それに比べると、まずは楽に、晴れていればいつでもできるのが、ビン干しの良いところ。そしてなによりも、天気の急変に慌てなくて良い、というのが一番です。ビンのふたを開けて干しますが、お天気が心配なときはラップをしておけば、上からお日さまは当たるけど雨は入らない、という便利さがあります。

毎年梅干を漬けているので、今年付けた梅を実際にいただくのは2年後3年後。梅干つくりをはじめた最初の頃に、一度カビさせてしまったことがあって、それ以来、塩の分量をレシピよりも多めにしていますが、年数がたつごとに熟成して味がまろやかになりますので、いただく頃には塩分の強さもだいぶ和らぐという算段です。

美味しく出来上がりますように♪

『梅ぢから びん干し梅干しから梅酢みそまで』(農文協)藤清光/中山美鈴 著

今気が付きましたが、農文協から出ていましたね。農文協から刊行された本は、つい先日も紹介したばかり。なにげにお世話になっていますね。