読書『デヴィッド・ボウイ読本 完全保存版 2017 EDITION』別冊ステレオサウンド

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『デヴィッド・ボウイ読本 完全保存版 2017 EDITION』別冊ステレオサウンド

いつものカメリアステージ図書館、貸出カウンター横の特集コーナー。今回の特集は、どうやら音楽関係。音楽の秋、というところでしょうか。2017年版ですので、7年前のものです。棚を見て真っ先に目に留まり、迷わず手に取りました。横に同発行元による『大瀧詠一読本』も並んでおりましたので、一緒に借りようかとも思いましたが、いっぺんに借りてしまっては棚が寂しくなりますので、まずはデヴィッド・ボウイから。

さてデヴィッド・ボウイ。わたしのスタートは1983年のアルバム「Let’s Dance」でした。そこから70年代に遡り大好きになった、という感じです。新婚旅行でロンドンに行ったときには、マダムタッソーで蝋人形のボウイとツーショットを撮りました(笑)。ずっと私のヒーローで、その死は早すぎました。

本書では、ボウイの歴史を読むことが出来ます。なかでも関係者のインタビューが一番の読みどころでした。トップは写真家の鋤田正義氏。これは当然ですね。鋤田さんのお仕事を、直方谷尾美術館での展覧会で拝見したのは、2018年4月のことでしたので、本書が発刊されたのとほぼ同時期ということになります。ボウイが亡くなったのが2016年でしたので、そのすぐ後に、このような動きがあったのだなぁということが、わかります。

そしてインタビューの二番手を飾っているのは、ファッションデザイナーの山本寛斎氏。これまた深くうなずくところであります。直方谷尾美術館での展覧会でも、KANSAI YAMAMOTOを着たボウイを鋤田正義氏が撮った写真のインパクトは感動的でした。

山本寛斎氏がインタビューの中に、当時のクリエイティブのエネルギーの凄さを物語るものがありました。曰く、

「この時期(1970年代初頭)のボウイにはとても深く関わったけれど、それが当時ビジネスとして成立していたかと言われると返事に窮します(笑)。よく憶えていませんが、採算度外視てやっていたことは確かです。」(『デヴィッド・ボウイ読本 完全保存版 2017 EDITION』より)

一番上の写真はレコードジャケット。このなかに、キース・へリングを発見。先日観に行ったキース・へリングの展覧会のなかでも、音楽・ミュージシャンとの関係が特集された展示がありました。

『デヴィッド・ボウイ読本 完全保存版 2017 EDITION』。「完全保存版」を名乗るだけあって、何度も繰り返し読み、確認したくなる内容がてんこ盛りでした。今更ながら買おうかな。