藤吉憲典の書画 昇龍

藤吉憲典の書画、本格的にスタート。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典の書画、本格的にスタート。

ブログ記事を検索してみたら、「書画陶芸」と言い出したのが、ちょうど約1年前だったことが判明。今年から本格的に、「書画家・藤吉憲典」がスタートします。先日アップした、額縁屋さんでのあれこれも、すべてここからつながる仕事。

そもそもはお父さんが書家でしたので、藤吉憲典は幼少期から書道のスパルタ教育を受けています。本来は左利きですが、ペンと箸を持つ手は右利きに訓練されているのは、こうした環境によるところが大きいようです。筆を持つこと、筆で書くこと・描くことがあたりまえに身に付いていたことは、磁器作家としての絵付のスキルにいかんなく発揮されてきました。

同じ空間内で藤吉憲典の書画作品と磁器作品を見ていると、書画のモノクローム(白と黒)の世界と、染付のブルー&ホワイト(青と白)の世界とは、表現における共通点がとても多いことに気がつきます。「余白」を生かすデザインセンスとバランス感覚は、書画と染付の両方において磨かれてきたものだとわかります。

そんなふうに見ていくと、藤吉憲典の作品世界における「書画陶芸」は、実はずっと前から想定されていて、ごく自然な流れであったのだという感じがします。あたりまえに生活のなかにあった書画が、作品として昇華される機が熟したということなのだと思います。書画家・藤吉憲典にも、ぜひご期待ください。

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。