博多座に玉三郎さんを観に行ってまいりました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

博多座に玉三郎さんを観に行ってまいりました。

久しぶりの博多座です。たしか前回は勘九郎さんだったような…と思ったら、その通りでした。昨年6月下旬でしたので、おおよそ1年ぶりです。玉三郎さんの公演は、一度は観てみたいなぁと、漠然と思っていました。そんなところへ九月博多座特別公演で、玉三郎さんがいらっしゃるというニュース。チケットは即完売だったということで「そりゃそうよね~」とあきらめていたら、追加公演チケット予約の案内が届き、アクセスしたらゲットできました。ラッキー♪当日は満員御礼、補助席と立見席も出ていたようです。

というわけで、わたしにとっては、初・玉三郎さん。歌舞伎素人ですが、舞台上の画と音に集中するため、毎度のことながら音声ガイド無しで臨みました。もともと9月4日が初日だったのが、追加公演が前倒しで入ったため、思いがけず初日公演。演目は「口上」にはじまり、玉三郎さん自身が自ら箏・三味線・胡弓を奏でる「三曲糸の調べ」、休憩をはさんで映像作品の「夢二慕情」に最後は「長崎十二景」。間に映像作品が入るというのがなんとも斬新に感じましたが、昨今の歌舞伎界ではよくあることなのでしょうか。そういえば今回の公演タイトルには「歌舞伎」の文字は入っていません。竹久夢二を主題とした演目というのも物珍しい感じがしましたが、この「長崎十二景」は、九州の博多座で演じるからこその意味もあったのかもしれません。

まず最初の「口上」で圧倒されました。ただのご挨拶ではありませんでした。「打掛をご覧に入れます」とおっしゃり、舞台上で見せてくださったのですが、そのようなことをするのが歌舞伎役者にとってどういうことなのか、なぜそのようなことをするようになったのかを、きちんと説明してくださいました。無粋を承知で堂々とやってのける粋、とでも言ったらよいでしょうか。その言葉と姿には、伝統芸能を背負う並々ならぬ覚悟と気迫、「お客さまがあってこそ」の偽りのない思いが見えて、思わず涙腺が緩みました。「そうだよね、ちゃんと遺していかないとダメだよね」と、分野も立場も大きく違えど、江戸の文化を継承する仕事の共通点を見出して、勝手に励まされました。

全編を通して美しい絵画、動く絵画を観ているような感覚でした。眼福^^

『九月博多座特別公演 坂東玉三郎 出演』

花祭窯の工房(旧・井ノ口邸)は築100年を超えました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

花祭窯の工房(旧・井ノ口邸)は築100年を超えました。

花祭窯の工房は、昭和元年に建てられた商家であった、別名「旧・井ノ口邸」にあります。ここ津屋崎に移転して15年目。入るときに、まあまあ大掛かりな修繕をしましたが、できるだけ「古い部分は古いままに」を心掛けましたので、追加で手を入れなければならない場所が毎年いくつも出てきます。本来、家というのは、手を入れながら住み継いでいくものなのだなぁと、あらためて思いつつも、伝統的建造物を維持するというのはどういうことかを、体感しています。

仕事・生活をしていくのに、必要最低限に手を入れることを意識していますが、このときに毎回頼りになるのが、地域の信頼できる設計士さん、工務店さん、職人さんたち。「ここが困っているんだけれど」と相談すれば、「それなら○○さんがいいよ」とご紹介していただける信頼関係があるのは、ほんとうに心強いことです。お話を聞いていると、建築物を作る中で、それぞれに強みをお持ちの方々が、お互いに敬意をもって仕事をなさっていることがわかります。

さて今回お世話になるのは、大工さん、電気工事屋さん、建具屋さん、サッシ屋さん。プロフェッショナルな方々のお仕事ぶりを拝見するのは、興味深く面白いものです。あまり見られてはやりにくいだろうな、と思いつつ、ついつい作業の様子に目が行ってしまいます。これまでに拝見していて、皆さんに共通しているのは、丁寧ながらもスピーディーに作業をしてくださることと、工事後のお掃除をきちんとしてくださること。

出来るだけ古いものを遺しながら、全体の雰囲気を損ねないようにしながら、少しづつの修復・整備です。

一人会議のテーマは、いかに仕事をシンプルにしていくか。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

一人会議のテーマは、いかに仕事をシンプルにしていくか。

9月になりました。8月は自分の誕生月で、今後の仕事の仕方を考えるのに、ちょうど良いタイミングでした。というか、定期的に時間確保してちゃんと考えなきゃダメよね!という感じ。会社勤めの友人たちを見ていると、ここ数年でセカンドキャリアに進んだ人もいれば、そろそろ定年後を見据えて次を考えようかな、という人もあり。定年退職後は仕事をしないという選択を、少なくともわたしの周りではほとんど聞かないのは、時代なのだろうなぁ、と思います。年齢に応じて働き方を考えるのは、自営業者だろうと、会社勤めであろうと、経営者であろうと同じですね。

わたしにとって最大の検討事項は、花祭窯のおかみとしての仕事を、いかにシンプルにするか。まずは、まとめられるところはまとめ、省けるものは省き、簡潔にすること。そして、いざというときに、どこに(誰に)、どのように頼れば安心か、を整えていくことが必要です。そのための「他力本願!」であり、これを言いはじめて数年が経ちますが、ここから3年以内には目途をつけたいところです。と、ここで宣言^^

というわけで、集中して考えるために、一人ショートトリップ会議をして参りました(笑)。会社員だった頃、社員研修や特別な会議といえば、どこぞの研修所やらホテルやらに場所を移すのが当たり前で、最初はどうしてわざわざ時間とお金をかけてと思ったものでした。ですが実際にその場に身を置けば、場所を変えることには大きな意味があることがわかります。それは、職住一致の自営業者となった今では、尚更強く感じるところです。

片道約1時間のショートトリップでしたが、これが、期待以上に良かったです。集中してものを考えたいときに、たった一日でも、要らぬ気を使わなくてよい、安定した環境に入り込むのは、なによりも効果のあることかもしれません。ふだんの仕事やら、生活が入り込んでこないのがGOOD。これは、年に1回といわず定期的に実施したほうが良いかもしれないなぁ、と思いました。ここからしっかり成果を上げて行きたいと思います^^

北九州市漫画ミュージアムがすごかった!

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

北九州市漫画ミュージアムがすごかった!

ずっと気になりながら行けていない美術館・博物館が、いくつもあります。そのなかのひとつだった北九州漫画ミュージアムに、ようやく足を運ぶことができました。場所はJR小倉駅から徒歩2分。電車で約1時間というすぐ近くにありながら、そして小倉にはたびたび足を運んでいながら、やっと!です。

今では、美術館や博物館で漫画やアニメを題材にした特別展は珍しいことではないどころか稼ぎ頭になっていますし、全国各地に「漫画ミュージアム」が存在しています。この北九市漫画ミュージアムが設立したころにはまだ「漫画を公立の施設で?」という声が、多少あったような気がします。わたしはこれまでに博物館学芸員の研修で、なんどか北九州市漫画ミュージアムの学芸員さんのお話を聞く機会があり、「漫画だから」のご苦労をお聞きしたことがありました。

さて漫画ミュージアム。『「見る!」「読む!」「描く!」の3つのテーマで楽しめる!』ということで、常設エリア入ってすぐに「なぜ、北九州市で漫画ミュージアムなのか」を理解することができる展示がなされていました。上の写真は、入館者を最初に出迎えてくれる、写真撮影OKのメーテル^^ 漫画の仕組み、漫画の歴史、北九州市ゆかりの作家たちに関連する収蔵作品の展示などを観ながら進んでいくと、圧巻の「閲覧ゾーン」が目の前に広がります。

蔵書数7万冊という漫画が棚を埋め尽くし、ゆっくり座って読むことのできるスペースがかなり広く確保してあります。わたしが訪問したのは日曜日でもあり、まあとにかくたくさんの人が黙々と漫画を読んでいました。老若男女問わず、家族連れも多く。一瞬、ネットカフェっぽいと思いましたが、その空間が広々と明るいことが大きな違いでした。大量の漫画ですが、漫画家のお名前五十音順の分類と棚の表示は明確で、試しに何人か思いつく漫画家名で探してみましたが、いずれも難なく見つかりました。

うっかりすると、ここで漫画を読むだけで一日過ごしてしまう、なんてことが容易にイメージできました。危険です(笑)。なので今回は「1冊だけ」と決めて、「一条ゆかり」先生の『有閑倶楽部』を探しました。検索性の高さ、すごいです。ぱっと見つかり、すぐ横に空いていたソファーで読みました。うん、何十年ぶりかで読みましたが、やっぱり面白かったです。こうなると、そういえば…といろいろな漫画のタイトルが思い浮かんで、危険な状態に。さほど漫画に夢中になったわけではない自分でもこうなのですから、マンガ好きの人にはたまらない空間だろうな、と思いました。

常設展の観覧料は大人480円で、当日内ならば何度でも出入りOKという太っ腹。7万冊が読み放題ですから、めちゃめちゃお得です。そして入館時に観察していると、大人も子どもも「年間パス」を持っている人がとても多かったのが、おお~!と思いました。ちなみに年間パスポートは大人で2400円。これは、近所に住んでいたら、年間パスポートを絶対買いますね(笑)。

これまでの人生の中で、一度でも漫画にハマった時期がある方には、ぜひ足を運んでいただきたいミュージアムです。

北九州市漫画ミュージアム

読書『グランド シャトー』(文藝春秋)高殿円著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『グランド シャトー』(文藝春秋)高殿円著

いつものカメリアステージ図書館から、高殿円さんの追っかけ継続中です^^

文藝春秋の公式サイトでの著作紹介に「 笑って泣ける大阪キャバレー物語」とありました。まさにその文字通り、主人公の泣き笑いの人生が繰り広げられています。先日読んだ『上流階級 富久丸百貨店外商部』が阪急沿線神戸寄りエリアでのお話であったのに対して、本作は現在でいう大阪・JR京橋駅エリアを中心とした物語でした。

こういう本を読むとき、いっときでも大阪に住み仕事で京阪神を歩き回っていたことが、ストーリーに臨場感を与えてくれる恩恵を感じます。地名を聞いて、その場所の景色や空気感が思い浮かぶのは、とてもラッキーなことですね。いずれにしても、著者の関西愛があまりにも溢れていて、なぜかこちらまで嬉しくなります。高殿さんの出身地をみたら、神戸生まれで現在は芦屋に住んでおられるということで。

さて『グランド シャトー』。昭和から平成へ続く物語です。戦後の混乱から、キャバレー文化の隆盛と衰退、テレビ文化の登場と、スピード感のある「人情もの」エンターテイメントでした。「楽しいことは、みんな大阪から始まったんやで!」と叫ぶ主人公のパワーと、彼女をはじめ様々な過去を背負って必死に生きる女たち・男たちの姿、「帰れる場所」への思いが混ぜこぜになって、胸に迫ってきました。切ない物語をお笑いに包んで届ける、技(ワザ)を感じました。

いやぁ、高殿円さん、目が離せません^^

『グランド シャトー』(文藝春秋)高殿円著

続々・「天氣晩来秋」北京の喜水ギャラリーさんで藤吉憲典個展。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

続々・「天氣晩来秋」北京の喜水ギャラリーさんで藤吉憲典個展。

いよいよ明日8月29日(土)初日を迎えます。北京・喜水ギャラリーさんでの、藤吉憲典個展「天氣晩来秋」。喜水のオーナーさんが立て続けに、詩的で素敵な個展告知文章を出してくださるので、ご紹介したくて「続々」のブログアップです。

中国語で書いてくださっていたものを、AI翻訳して、意味が通るようにわたしが手直ししています。


藤吉憲典個展 天氣晩来秋

  • 喜水gallery:北京市朝阳区广渠东路1号创1958园区 3-9F
  • 2026年8月29日(土)-9月2日(水)

藤吉憲典は、創造力の源泉は、日々の暮らしの中で身近に感じる自然の美しさにあると語っています。色を目で見て、形に触れる――そうした五感を通じた体験こそが、ものづくりの原点なのだと。彼は、器を実際に使う日常の中で、器と芸術が持つ意味や力を感じてもらいたいと願っています。その素朴で誠実な思いこそが、彼の作品が国境を越えて人々の心を動かす理由の一つなのかもしれません。

藤吉憲典の制作姿勢には、古来の中国思想にいう「格物」に通じるものがあります。「格物」とは、目の前にある一つひとつのものを深く観察し、考え、その本質を見極めていく姿勢です。一本の線、一つの余白に至るまで、何度も見直し、考える。その積み重ねの先にあるのは、流行に左右されず、時を重ねてもなお美しさを保ち続ける、気品と静けさなのです。

(喜水ギャラリーのインスタグラムより)


「格物」という言葉の意味を知りませんでしたので、調べてみました。いろいろと出てきましたが、雑誌『サライ』のウェブ版に掲載されている記事がわかりやすかったです。ご興味のある方は、ぜひご参照くださいね。その文章を拝読したうえで簡略にまとめると…

儒教の基本文献といわれる四書五経のひとつ『大学』にある「格物致知(かくぶつちち)」に由来します。『大学』に「知を致すは物を格すにあり」とあり、人間本来の知恵、生きる力は、実際に物事にぶつかり体験することによって初めて得られると解釈されています。そして「学び続ける姿勢」と「真理への探究心」この両輪が大切であると説いています。

告知以降、「北京にいる友人に、個展開催を紹介しました」などの嬉しいメッセージもいただいております。ありがとうございます!

ワークショップ第1回目-令和8年度ジャンププログラム・ビジネスコース。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ワークショップ第1回目-令和8年度ジャンププログラム・ビジネスコース。

先月キック・オフが行われた福岡県のジャンプ・プログラム、あっという間にひと月が経ち、ワークショップの第一回目が行われました。昨年のサッシンプログラムとの違いは、ワークショップ前に、グループワークの時間が別途1時間半ほど設けられたこと。昨年のプログラムで、個人的に少し物足りないと感じていた部分があるとすれば、セミナー型の受け身の講座が多くて、ワークショップの時間が申し訳程度だったことでしたので、これはとてもありがたい変化です。

今回のテーマは「新規事業開発」。担当講師は、株式会社Schooの金田 一平氏。お話のスマートなのに加え、程好いタイミングでワークをはさんでくださり、面白かったです。以下、備忘。


  • 新規事業は、アイデアではなく翻訳。翻訳とは、相手が動ける形にする(変える)こと。
  • (壁1)誰が払うのか?→困っている人(必要としている人)とお金を払う人は別?
  • (壁3)最初の一件は?
  • 「受益者」「利用者」「導入決定者」「支払者」
  • 社会課題が誰かの予算を使ってでも解決したい問題に変わったとき、初めて事業になる。
  • 最初に「誰が」「何に」「いくらの」お金を払うか。
  • ヴィジョンは大きく、最初の一件は小さく。
  • 「他の人でもできる」のが事業=経営者の能力を、会社の能力に変えることができるか?=反復性。
  • 社会性×事業性
  • 何を、何に、翻訳できるか。
  • 資産=強みの「使い道」を変える。
  • これまで築いてきたものの中で、他者(社)が3年かけても簡単に手に入らないものは何か?→自分の武器。
  • 事実と仮説を分けて考える。
  • 最重要仮説は?

令和8年度ジャンププログラム・ビジネスコース「新規事業開発」株式会社Schooの金田 一平氏のお話より。


現在考えている新規事業について考えたときに、耳の痛い指摘も多く、反省材料をいただくとともに、今後詰めていくための指針を得ることができました。ありがとうございました!

続・「天氣晩来秋」北京の喜水ギャラリーさんで藤吉憲典個展。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

続・「天氣晩来秋」北京の喜水ギャラリーさんで藤吉憲典個展。

8月29日(土)~9月2日(水)開催の、北京・喜水ギャラリーさんでの個展。

喜水のオーナーさんが、個展タイトルの「天氣晩来秋」について、解説をしてくださっていましたので、こちらでもご紹介をいたします。中国語で書いてくださっていたものを、AI翻訳したものです。


前回は、「空山新雨後」と題し、藤吉憲典の陶芸の世界を初めてご紹介しました。そのときの青花染付は、まるで新しい雨に洗われた遠山のように、また赤絵は、雨上がりのやわらかな日差しのように、静けさの中に生き生きとした息吹を感じさせるものでした。

今回は、詩の続きをたどり、「天気晩来秋(天気は晩来、秋となる)」という一節へと進みます。「新雨の後」から「晩来秋」へ――雨上がりの清々しさから、夕暮れとともに静けさが深まっていく情景へと移ろいます。藤吉先生の作品は、まさにこの詩情と見事に響き合っています。

青花の青は、秋の夕暮れにゆっくりと色を深めていく空のようであり、赤絵の赤は、霜を迎えようとする草木の葉の、まだ鮮やかさを残したあたたかな色合いを思わせます。

藤吉先生が描く唐草や流水、祥雲、楼閣などはいずれも古典に由来する意匠ですが、その線は洗練され、色彩は典雅。華やかさや喧騒とは無縁の、静かで落ち着いた趣をたたえています。そこには、古い和陶にも通じる穏やかさとともに、漢詩に宿る抑制の美と悠遠な趣が感じられます。


晩秋の訪れとは、雨が上がり雲が晴れたあとの静けさであり、暑さが和らいだあとの涼やかさであり、また、時を重ねるなかで器物にゆっくりと宿っていく、あたたかな艶でもあります。

藤吉先生の筆先と磁器の上には、数多くの古典的な文様が描かれています。中国に伝わる唐草、流水、祥雲、山水を一筆一筆丁寧に描き込む一方で、日本の市松、青海波、麻の葉、桜なども、互いに競い合うことなく、華美に走ることなく、静かに配されています。

そこには、中国と日本、二つの文化が響き合う独自の世界があります。その出会いは、遠い時代から受け継がれてきた美意識が、今によみがえるような趣を感じさせます。

青花は、夜の景色や遠くに連なる山々。赤絵は、夕日のぬくもりや秋の情景を奏でる色彩。冷たさと温かさ、そのあわいにこそ、東洋の美に通じる慎ましさと静けさが宿っています。

(喜水ギャラリーのインスタグラムより)

※「青花」とは染付(そめつけ)のことで、呉須(ごす)の青色で描かれた文様を指します。


前回の喜水ギャラリーさんでの個展は、ちょうど二年前のやはり8月でしたが、今回の方が少し季節が下っています。漢詩でご紹介いただくと、なんだかとても洗練されたような感じがして、嬉しいですね。

読書『上流階級 富久丸百貨店外商部』(光文社)高殿円著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『上流階級 富久丸百貨店外商部』(光文社)高殿円著

いつものカメリアステージ図書館から借りてきました。お盆休み中に久しぶりに読んだ、高殿円さんの『せどりの女王』がものすごく面白かったので、著者名検索で追っかけです。ありました、ありました。毎度のことながら、図書館ありがとう!ですね。

さて本書『上流階級 富久丸百貨店外商部』は、百貨店の年間売り上げの3割以上を稼ぎ出すという外商部に、初の女性外商員として配属された主人公の成長物語。本書の刊行が2013年であり、ほぼ同時代のストーリーとして書き上げられたのかな、と思います。主に関西を本拠とする百貨店をいくつも取材して書かれたということ。わたしは東京本拠地の百貨店で外商員をしている女性とお会いしたことがあり、それが2021年頃のことだったと思いますので、おそらく本書が出たころは、リアルに百貨店外商部で「女性の登用」が課題になってきていたところなのかもしれないな、と思いながら読みました。

いやぁ、面白かったです。百貨店外商部は言わずもがな富裕層相手の商売であり、そういう方々の生活や行動を、小説のなかででもうかがい知ることは、花祭窯おかみにとっては非常に勉強になります。「ほぉ~そうなのかぁ…」と未知の世界を面白がりつつも、様々な(ときに無謀な)要望を出すお客さまに対する外商仕事の幅広さに、驚きました。本書では、外商だけでなく、お店の売り場における百貨店員の方々の生態も垣間見ることができます。なるほどなるほどと思いつつ、今度百貨店に出かけたら、ちょっと観察してみようかな、という気になりました。

本書には続編があります。こちらも読むのが楽しみです^^

『上流階級 富久丸百貨店外商部』(光文社)高殿円著

「天氣晩来秋」北京の喜水ギャラリーさんで藤吉憲典個展。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「天氣晩来秋」北京の喜水ギャラリーさんで藤吉憲典個展。

当初2026年春節に予定をしていた北京での個展が、諸事情で延期になっていました。ようやく会期が決定、8月29日(土)初日です。

個展タイトルは「天氣晩来秋」。喜水ギャラリーでの個展は、毎回オーナーがタイトルをつけてくださいます。「天氣晩来秋」は古典漢詩に含まれる一節のようです。雨上がりの夕方に、気がつけば秋の気配がする、というところで、詩全体としては景色の美しさを詠んだもの。

北京喜水ギャラリーで藤吉憲典個展「天気晩来秋」

今、北京では特に赤絵の器が人気だということで、喜水ギャラリーのオーナーさんから、赤絵の器、特に中国茶器をたくさん並べたいとご要望いただいておりました。

北京の喜水ギャラリーさんで藤吉憲典個展

DMができました!と送っていただいたのが、この三枚。

北京の喜水ギャラリーさんで藤吉憲典個展

オーナーさんが喜んでくださったことが、とっても伝わってくる三枚で、こちらも嬉しくなりました。

今回は残念ながら作家在廊がありませんが、北京の皆さんに楽しんでいただけることを願っております♪