ふるさと納税。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ふるさと納税。

昨年もこの時期にこのような記事を書いたな、と思いつつ。もちろんふるさと納税の仕組み自体は年中稼働しているのですが、12月の申し込みがもっとも多いようですね。

上の写真は、ANAのふるさと納税サイト。サイト内のキーワード検索で「花祭窯」を入れると、一発で出てきました。福津市の返礼品として、ふるさと納税スタートの初年度から提供してきていますが、花祭窯からの提供品は、国の制度の変化やふるさと納税サイトの変化に合わせて変わってきています。

花祭窯からの提供品は、昨年は「蕎麦猪口」のセットのみでしたが、今年は重箱や筒茶碗が加わって、より選択の幅が広がったと思います。通常のご注文品と同様、ふるさと納税でもご連絡をいただいてからの制作になります。お届けまで4カ月程度お待たせしておりますが、ご理解くださる方からのご指名はありがたい限りです。

福津市では、ふるさと納税の使い道のひとつとして、世界遺産に指定された「新原・奴山古墳群」をはじめとした伝統文化の保護事業に使うことをうたっています。しっかりと有意義に使ってほしいものですね。

今年の〆の書道部は。

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今年の〆の書道部は。

時節柄、年賀状の文字のお稽古。写真はダンナによるお手本。こんな風にさらっと書けるようになったら、どんなにいいでしょう。でもその裏に膨大な書の稽古時間があったことを思えば、軽々しく「羨ましい」などとは口にできません。

いくつかいろいろ書いてみて、「しんにょう」や「ころもへん」がバランス良くかけないことを再確認。そうすると「賀正」とか「正月」とか「元旦」の文字の方がよさそうね、などと思いつつ、今回は「賀正」を練習。

いつもは筆を持って書いていますが、年賀状に備えて「筆ペン」を使ってみました。筆ペンもまた、持ち慣れないとうまくコントロールすることができません。「手の運動神経」という言葉が頭をよぎります。四苦八苦しながら得た結論は「これからは『マイ筆ペン』を持ち歩こう」ということ。前々から言われていたことなのですが。

さっそく、自分へのクリスマスプレゼントに筆ペンを買ってきます。

2019読んだ本ベスト5。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

2019読んだ本ベスト5。

今年もこの季節になりました。読書中の本が数冊あるので、年内に読み終わるものもありそうですが、とりあえず本日までのところでランキング。


第5位:『W・チャーチル 我が半生』(中央公論新社)W・チャーチル著

ウィンストン・チャーチルの半生自伝。はじめに「現代イギリスの自伝として」とあるとおり、今のイギリスにつながる政治の流れ、イギリスから見た国際情勢の流れが、描かれています。小説のように読ませる文章で、面白く現代史を学ぶことができました。

第4位:『エグゼクティブは美術館に集う』 (光村図書)奥村高明著

美術鑑賞の効用を説いた本書は、アートエデュケーターとして知っておきたい内容が盛りだくさん。その内容の充実度合から、2回に分けて備忘録をアップ。繰り返し内容を確認したい本であり、「アーティストでは無いけれど、美術を仕事にする」方々に、おススメの本です。

第3位:『ユダヤ人と近代美術』(光文社新書)圀府寺 司 著

世界中で、アートに関わるあらゆる場面で ユダヤ系の方々が多く活躍していることを知り、その背景を少しでも理解したくて見つけたのがこの本。美術・芸術の持つ根源的な力、近代以降の「市民」にとっての美術を考えるのにも、深い示唆のある本です。

第2位:『書くことについて』(小学館文庫)スティーヴン・キング著、田村義進訳

文章指南の本でありながら、巨匠スティーブン・キングがいかにして誕生したのかを垣間見ることができる自伝的な書でもあります。ストーリーの面白さに引き込まれ、読み終えてすぐに2周目を読みました。小説家を目指す方には、ぜひ読んでみて欲しい本です。

第1位:『ハリー・ポッター』シリーズ (静山社)J・K・ローリング著

この年にしてやってきたハリー・ポッター・ブーム。ページをめくるのがもどかしく感じられたのは、実に久しぶりでした。巷で大ブームになっていた時には、ほとんど興味がなかったのですから、わからないものですね。文庫化の恩恵に授かりました。


今年は、前半は坂東眞砂子さんや平野啓一郎さんといった日本の小説家の面白さにハマり、後半はハリー・ポッターにハマりと、「小説」をたくさん読んだ一年となりました。

「この本読んだの今年だったのね!」というものもあれば、読んだことをすっかり忘れてしまっていた本もあり。もう一度読もうと引っ張り出した本少なからず。これだから、自分のために読書記録は付けておかねば!ですね。

郷育カレッジで大峰山散歩。

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郷育カレッジで大峰山散歩。

福津市民のための生涯学習システム「郷育カレッジ」。様々な分野の講座があるなかに「歩こう」シリーズがあります。日頃、定期的に体を動かすことをしていないわたしにとっては、「運動不足解消」と「地域を知る」を一遍に実現できるお得な講座です。

本日参加したコースは、すぐご近所の大峰山。観光ボランティアガイドさんがナビゲートしてくださるので、耳はその解説をお聞きしつつ、目は景色を眺めつつ、の贅沢です。

津屋崎千軒→楯崎神社→薬師神社→薬師岳→大峰山→東郷公園→東郷神社→親子灯台→津屋崎千軒:で、約3時間のルート。近所に住んでいながら、ぐるりとすべてを歩いて回る機会は、なかなかありません。10名程の皆さんと、楽しくお散歩してまいりました。

登れば上の写真のような景色が待っていますから、気分スッキリ。雑木林のヤブツバキがちょうど開きつつあるところで、美しく。トレッキングというほどでもないものの、途中「やや健脚向け」な斜面もあり、程好い疲労感でした。

続・読書『ハリー・ポッター』シリーズ(静山社)。

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続・読書『ハリー・ポッター』シリーズ (静山社) 。

ハリー・ポッターの本を今頃読んでいます!という話をブログにあげたのは、11月1日のこと。合計7巻全11冊の文庫シリーズを読破したのは、ロンドンに出発する少し前のことでした。1か月かからずに読んだことになり、我ながらそのスピードにびっくり。

ページをめくるのがもどかしいほどに「次はどうなるの!?」と、夢中で読みました。映画をDVDで観ていたものの、小説での描写の細かさ丁寧さに勝るものではなく、読後の感想は「やっぱり、本で読むのが一番!」。

ロンドンはハリー・ポッターの重要な舞台のひとつ。キングスクロス駅の9と3/4番ホームに行きたいなぁ、と、情報だけはガイドブックでチェックして臨んだロンドンでしたが、今回はハリーポッター詣でには至りませんでした。

が、意外なところで、ハリー・ポッターを身近に感じる機会が。藤吉憲典の個展オープニングで、ギャラリーオーナーのジェリーとおしゃべりをしていた時のこと。最近になってハリー・ポッターに夢中になったという話をしたら、「J・K・ローリングは、うちのお客さんだよ。彼女のところに、憲典の作品パンフレットもお届けしてあるよ」と。

一気に現実的なところにその存在が降りてきて、とても不思議な気持ちでした。著者であるJ・K・ローリングの、子どもたちとの心温まるエピソードなどを聞くこともできて、思いもよらぬ側面から、ハリー・ポッターを感じることができました。

お家で忘年会。

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お家で忘年会。

写真は、花祭窯の庭の冬の楽しみ、サザンカです。忘年会シーズン到来。今年は「忘年会スルー」という言葉がはやっているそうですね。義務化した呑み会の辛さが伝わってきます。せっかく集まってご飯を食べたりお酒を呑んだりするのなら、楽しい時間を過ごしたいものです。

我が家では、子どもが生まれて以来「お家で忘年会」が定着しています。いわば、家呑み。家呑みの良いところは、家族でお招きできるところと、お店と違ってあまり時間を気にしなくていいこと。大まかに時間を決めたら、来る時間も帰る時間もそれぞれの都合でOKです。

先日の忘年会は大人6名、子ども5名、赤ちゃん1名。家族ぐるみの忘年会では、子どもは子どもで遊び、大人は大人で話ができ、それぞれに状況がよく見えて、無理せず楽しい時間が過ごせます。

ふだんから顔を合わせていても、じっくりと話しこむ時間はなかなか無いもの。忘年会を機会として、そうした時間を持てるのは、わたしにとって、とてもありがたいことです。

読書『ヴィクトリア朝ロンドンとシャーロック・ホームズ』(原書房)

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『ヴィクトリア朝ロンドンとシャーロック・ホームズ』(原書房)

映画をDVDで観て、小説を読んで、シャーロックホームズ博物館に行って、帰ってきて関連書籍を読んで…。シャーロックホームズが特別好きなわけではありませんが、体験がつながっていく面白さを楽しんでいる今日この頃です。

『写真で見る ヴィクトリア朝ロンドンとシャーロック・ホームズ』(原書房)アレックス・ワーナー編

本書はロンドン博物館で開かれた展覧会を機会にまとめられた小論集。編者をはじめとしたキュレーター、文学博士等の5名の著者によるものです。そういえばロンドン博物館も、地元の方から「おススメ」と教えていただいていたのですが、足を運べませんでした。これは次回の楽しみということで。

「はじめに」で「これほどたびたび映像化の対象となってきた架空のキャラクターは、ほかにいない」と書かれている一文が、心に刺さりました。確かに「架空の」キャラクターであるにもかかわらず、リアルに感じられる存在感。

シャーロックホームズ博物館を訪問して感じたのが、まさにそこでした。同行者が思わず口にした「ホームズこんなとこに住んでたんだね、もっと広い部屋だと思ってた」という言葉。まさに「架空」の存在を超えていることを物語っていました。いやいや、本のなかの話だし!と(笑)「コナン・ドイル博物館」ではないのです。

そんなホームズの魅力が、マニアックに掘り下げられています。タイトルに「写真で見る」とついているように、豊富な写真資料が入っていますが、特筆すべきは文章の面白さ。それぞれの著者の、ホームズ愛とロンドン愛が、ひしひしと感じられる一冊です。

ロンドンで気づいたこと、いろいろ。

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ロンドンで気づいたこと、いろいろ。

上の写真は、ケンジントンガーデンズ散歩中に出会った、隈取りがチャーミングな水鳥。

ダンナの展覧会でのロンドン行きは、今回で3回目。仕事の意識が強いので、積極的に観光を楽しむ心の余裕がありません。その代わりに、毎回キッチン付きのゲストハウスを借りて、短期間ながらも「暮らし」を楽しんでいます。

近所のスーパーに買い物に出かけ、食事を作り、後片付けをし、洗濯をし…。そんななかで、今回気づいたいろいろなこと。


〇キャッシュレス化、自動レジ化が、進んでいる。
2年前にもスーパーに自動レジが導入されていましたが、今回はさらにその広がりを感じました。また、いろいろなお店やサービスにおいて、少額でもクレジットカードを使用できる環境が整い、カード決済している人が多くみられました。

〇ショップの袋の紙袋化、買い物バッグ持参は当たり前。
スーパーにおける買い物袋の有料化も前回訪問時以上に進んでいて、老若男女問わずあたりまえに袋を持参していました。また商品を入れる袋が紙袋になっているお店が多いことも目につきました。

〇フィッシュアンドチップスは、おいしい。
自炊をしたので、外食の回数は数えるほどでしたが、だからこそイギリスっぽさを目指して行ったところ、「わたしたち以外のお客はほぼ常連さん」とみられるお店で、おいしいフィッシュアンドチップス、牛の煮込み、マッシュドポテトに出会うことができました。

〇ヒースローエクスプレスは便利。
空港とロンドン市内の往復、これまでは毎回地下鉄を利用していて、特に不便を感じたことはありませんでした。が、今回は宿がパディントン駅に近かったため、ここから出るヒースローエクスプレスを試してみることに。…素晴らしかったです。地下鉄からのアクセス、列車内の居心地、空港出発ロビーへのアクセス、どれをとっても快適。地下鉄に比べると料金は高いのですが、思わず納得でした。

〇スーパーマーケットが楽しい。
ロンドン市内で食料品の買い出しに使ったスーパーは、Tesco、Sainsbury’s、Waitrose。立地やお店のサイズによって品揃えが異なります。ロンドンのスーパーで嬉しいのが、乳製品が美味しくて安いこと。大きいお店に行くと、ヨーグルトひとつとっても種類の豊富さに大騒ぎ。このほか、中心部にあるMarks&Spencerでは、お土産を調達。


ともあれ今回も楽しく暮らしたロンドンでした。

V&A博物館と自然史博物館。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

V&A博物館と自然史博物館。

12月7日。上の写真は自然史博物館前に出現していたメリーゴーランド。クリスマスシーズンとあって、スケートリンクも登場していました。ロンドン市内を回る最終日は、定番のふたつの館へ。ナショナルギャラリー同様、何度行っても飽きず、回りつくすことのできない場所です。

今回のヴィクトリアアンドアルバート博物館は、ダンナの希望によりジュエリーコーナーから。「必ず観たいところ」は決めておいて最初に行かないと、辿り着く前にお腹いっぱいになってしまうので、これまでの反省を踏まえて。入るとすぐに、ボランティアガイドさんがフロア案内の声をかけてくださり、すんなりと目的の部屋へ行くことができました。

ロンドンビクトリアアンドアルバート博物館

「小さくて美しいもの」という意味で、ジュエリーの世界は藤吉憲典のアートの世界と共通しています。また「身の周りの機能美」という点では、器の世界と共通するものもあります。きらびやかな展示を拝見すると、ジュエリーのコーナーだけで早くも胸がいっぱいになりました。

お昼ご飯をはさんで、お隣の自然史博物館へ。平日は、学校や幼稚園などからの子どもたちの訪問でにぎやかな自然史博物館、週末とあって家族連れでいっぱいでした。先生と一緒に、あるいは保護者と一緒に、子どもたちがあたりまえに何度も足を運ぶようになる、博物館との心理的距離の近さをあらためて思いました。

今回のロンドンでの個展タイトルは “The Porcelain Animal Boxes of KENSUKE FUJIYOSHI” でした。動物をモチーフにした作品の多い藤吉憲典にとって、ふだん公園や動物園で観る鳥や動植物の姿はとても大切です。同様にこの自然史博物館のように、間近で大きさや質感を感じることができる場所も、とても貴重な場所です。

ミュージアムの恩恵を存分に堪能した一日でした。

ザ・デザインミュージアム。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ザ・デザインミュージアム。

12月6日。こちらも今回初訪問となった、ザ・デザインミュージアム。写真はエントランスから眺めたところ。文字部分が 「USER」 「MAKER」「DESIGNER」とループし続け、館の理念を伝えていました。

アートエデュケーターとして美術館・博物館めぐりをする際、「ミュージアム」の重要な要素として、「建物そのもの」「展示内容」「エデュケーション」に注目しています。このデザインミュージアムも、他の多くのロンドン市内の館と同様、いずれにおいても満足度の高いものでした。

2016年末にリニューアルオープンした本館は、コンラン卿が創設者。すべてにおいて「デザイン」が意識されていることを体感できる空間でした。なかでも、無料で観覧・体験できる常設展のあちらこちらに配置されたエデュケーションの仕掛けが秀逸でした。

上は、パッドを利用してデザインの要素を学ぶことができるもの。要素の組み合わせによって完成形がどう変わるかを、ビジュアルで理解することができます。雑誌や地下鉄や道路標識などのデザインに挑戦でき、単純ながら、デザインの基礎が直観的に理解できる仕組みになっていました。

こちらは何種類も提示してある課題のなかから、街灯とバックパックのデザインに取り組んでいるところ。作りたいのは何か、誰に使ってもらうのか、そこに求められる要素は何か、考えながらデザインをおこしていけるよう、1枚の紙にまとめられた課題がたくさん置いてありました。

下の写真は、そのたくさんある課題のなかで、わたしが一番気に入ったテーマ「わたしの家族のロゴをデザインする」。

エデュケーターがついてガイドする時間帯もありましたが、ガイド無しで回っても楽しめる仕組みになっていました。デザインの仕事を志す方には、根っこを見つめなおす場として特におススメです。

期待以上の面白さでした。雑誌カーサブルータスのサイトに、ザ・デザインミュージアムの魅力をわかりやすく紹介した記事がありました。ご参考まで。