夏休みスタート。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

夏休みスタート。

近所の小中学校の夏休みが、いつもより約1週間早くスタートしました。昨年の猛暑を受けて、エアコン設置工事のためだそうです。今年は梅雨入りが遅く、それほど暑くなる前にお休みに入ったのでなんとなくピンと来ません。

昼間、近所に子どもたちの気配があるのは、やっぱりいいですね。最近の子どもは忙しすぎると聞きますが、ここ津屋崎では、多少はゆっくりできているように感じ、ホッとします。

花祭窯の今年の夏は、ひたすら「つくる」夏です。11月から12月にかけて、上海、ロンドンと海外個展が続くので、そこに向かっての制作期。すでに現地でのプロモーション準備はスタートしているので、提供する写真の準備や、和文・英文でのアーティストステイトメント作成、レセプション案の相談など、わたしの裏方仕事も少しづつ緊張感が高まってきています。

Twitterで「アートの英語」のお勉強。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

Twitterで「アートの英語」のお勉強。

ようやく始めたTwitter。なかなか継続的な情報発信ができずに、どうしたものかと思っていましたが、情報を受け取る側で嬉しい使い方を発見。それが本日のタイトル「アートの英語のお勉強」です。今頃!?と思われる向きもあるかとは思いますが(笑)

写真は、ある瞬間のわたしのTwitter画面。上からグッゲンハイム美術館(ニューヨーク)ジョン・ポール・ゲティミュージアム(ロサンゼルス)と続きます。写真には写っていませんが、一番上にはテートブリテン・テートモダン(ロンドン)、一番下にはヴィクトリアアンドアルバート博物館(ロンドン)のツイート、スクロールすると、自然史博物館(ロンドン)MOMA(ニューヨーク)大英博物館(ロンドン)…と続きます。

気になるミュージアムをフォローしたらTwitterにどんどん「生きたアートの英語」が現れるので、思いがけず良い教材になっています。なるほど、こんな使い方があったか!と。文字数が限られているのが、隙間時間にちょこちょこ読むのにちょうどよい感じです。

「知らない」ということを知る。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「知らない」ということを知る。

津屋崎には、いろんな人が辿り着きます。少し前のこと。「今しかできないことをやろうと思って」徒歩とヒッチハイクとたまに公共交通を使っての日本一周にチャレンジしている大学生が、 テントと寝袋をかついで、ここ福岡・津屋崎に辿り着きました。

大学4年生。就職をする前に、なにかが足りないと感じたようです。大学を休学しての模索旅。千葉から出発して、福岡にたどりついたのは、22日目。1泊して我が家の近所の面々と一緒にご飯を食べ、語り合い、遊び、佐賀長崎方面へと旅立っていきました。

わざわざしんどい思いをしての旅。日本一周を目指す旅程のなかで、22日目はまだはじまったばかりだったでしょう。それでもすでに気持ち的にも体力的にもしんどい思いをしてきたようでした。もちろん、それ以上に嬉しいこともたくさんあったからこそ、旅が続いているのだろうと思いますが。

その彼が、たびたび口にし、フェイスブックに書き込む日記にも出てくるのが「知らないことがたくさん」「知らなかったことばかり」という言葉。そのことばを聞き見るたびに、わたし自身「いまだに知らないことばかり」であることを思い出し、自分に投げかける今日この頃です。

以前に誰かが「いざというときの安心が担保された状態でのチャレンジが、一番理想的」と言っていたのを思い出しました。どうしてもしんどくなった時には「旅をやめて大学にもどる」という選択肢もあるでしょう。そういう事態に追い込まれずに旅を続けることができますように、ひそかに応援しています。

福津市の生涯学習・郷育カレッジ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

福津市の生涯学習・郷育カレッジ。

昨日は郷育(ごういく)カレッジ開校式の話題でしたので、今日は2019年度講座の宣伝を。

博物館学芸員の資格取得過程のなかにも「生涯学習」について学ぶ単位が含まれています。博物館学芸員にも、研究や展示企画その他多様な役割がありますが、わたしはエデュケーターとしての仕事への興味が強く、福津市の生涯学習・郷育カレッジ運営への関わりが続いています。

そんな郷育カレッジ2019年度の個人的ピックアップ講座をいくつかご紹介。福津市に住んでいるか、お勤めの方のみ受講可能なので、限られた皆さんへの情報になってしまいますが、なにとぞご容赦を。


<ふじゆり的2019年度上半期(7~10月)郷育カレッジ注目講座>

  • 7月:九州大学アクアフィールド科学研究室による生きもの講座。「津屋崎干潟」「玄界灘」「西郷川」の三カ所があります。毎年人気の講座で、今年度分もすでに満員御礼。
  • 8月:郷育スタードームチームによる「スタードームをつくろう」。これも毎年人気の講座です。
  • 9月:キャンパス訪問シリーズ「行ってみよう福岡教育大学」。12月の「行ってみよう福岡女子大大学」と並ぶ、人気講座。
  • 10月:郷づくり推進協議会のご協力による「ふくつ散歩」シリーズ。福間南編と宮司編。地域を知るには地元の方の案内で歩くのが一番ですね。つやざき編は9月です。

興味のわいた方は、ぜひ福津市役所に問い合わせてみてくださいね!

郷育カレッジについての問合せ先:福津市教育部郷育推進課(電話 0940-62-5078)。

郷育カレッジ開校式記念講座「秀吉・家康時代の筑前・宗像地域」。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

郷育カレッジ開校式記念講座「秀吉・家康時代の筑前・宗像地域」。

郷育(ごういく)カレッジは、ここ福津市に住む人・働く人に開かれている生涯学習の仕組みです。多様な分野で年間約100講座を開催。運営は市役所の「郷育推進係」と、ボランティアの委員で担っており、わたしもその末席でお手伝いしています。

2019年の郷育カレッジは、放送大学福岡学習センターさんの協力で、コラボ講座を開催いたしました。「秀吉・家康時代の筑前・宗像地域」と題し、九州大学大学院比較文化研究院院長・教授の中野等先生がご登壇。

古文書を読み解きつつ、地図で場所を確認しながら解説してくださり、とても惹きつけられました。豊臣政権から徳川の時代への流れのなかで、今自分たちの住んでいる場所が、九州のなかでの「要所」であったと言われると、誇らしい気分になる己の単純さ(笑)

「小早川隆景も、黒田如水(官兵衛)も、隠居してすべてを譲った後も尚、この地域だけは手放そうとしなかった」なんていう話を聞くと、思わず「おお~!」と顔がほころびます。

時代の流れのなかで、今自分たちの住んでいる地域がどのように位置づけられていたのかを知ると、歴史のなかでの出来事が身近に感じられてくるから不思議ですね。

福津市にお住いの皆さま、ぜひ郷育カレッジの講座に参加してみませんか?

2019山笠シーズン到来。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

2019山笠シーズン到来。

2019年津屋崎祇園山笠、始動です。写真は昨年のもの。

7月に入ると、週末ごとに「山笠行事」。地域の伝統行事、すなわち文化をどう受け継いでいくのか、という楽しさと難しさを考えさせられる季節でもあります。

ともあれ、シーズンスタート。 裏方である女衆「ごりょんさん」の現場のでは、週末ごとに「何を作り、どう提供し、男衆がしっかり山を担げるようサポートできるか」がなすべきこととなります。 と書くと、なんだか大仰ですが、みんなでワイワイいいながら料理を準備するのは、年に一度のこのシーズンの愉しみでもあります。

毎年、本番までの行事とメニューはあらかた決まっています。そのお料理を、分担して協力して毎週末つくっていきます。わたしは津屋崎に移住してからずっと「ゆで卵係」。固ゆでのゆで卵を80個、100個とつくります。おかげさまで、固ゆで卵づくりはすっかりお手のものです(笑)

先週末のメイン料理は「もつ鍋」でした。今週末は「おでん」、本番の来週は「水炊き」。メインにプラスして、鶏飯おにぎり、枝豆、ゆで卵などが定番です。夏になぜ鍋なのか!?という疑問はありつつも、冷たいビールに熱々の鍋の組み合わせは、体を冷やし過ぎずに良いのかもしれません。

2019年津屋崎祇園山笠は、7月20日(土)が裸参り、7月21日(日)が本番の追い山です。

トークイベント『幸せな着ぐるみ工場~あたたかいキャラク ターを生み続ける女子力の現場~』に参加してきました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

トークイベント『幸せな着ぐるみ工場~あたたかいキャラク ターを生み続ける女子力の現場~』に参加してきました。

先日『幸せな着ぐるみ工場』(日本経済新聞出版社)の読書記録をこのブログで上げたばかりでしたが、読後の興奮冷めやらぬグッドタイミングでのトークイベントでした。

著者でありこのイベントの主役 KIGURUMI.BIZ代表取締役・加納ひろみさん にお会いしたのはおおよそ7年ぶりでしたが、そんなに時間が経った気がしませんでした。フェイスブックなどで近況をチェックしているからでしょうね。こういうときに、SNSの恩恵を感じます。

九州パンケーキで有名な一平ホールディングス村岡浩司さんのナビゲートで進んだトークは終始和やかな雰囲気で、お二人の人柄を感じる好い時間でした。経営の厳しさを語るなかにも、それを乗り越えてきた強さと余裕を感じました。

わたしのお友だちには素晴らしい女性経営者の方がたくさんいらっしゃいますが、加納ひろみさんもまたそのお一人です。こんなふうに先を走ってくださる方々の存在に、何時もとても勇気づけられています。もっとたくさんお話を聞きたいと思いつつ、90分はあっという間に終了。

必ずダンナと一緒に宮崎に伺いますと約束して、会場を後にしました。

今回のイベントが開催されたのは、天神・渡辺通2丁目電気ビルのなかにあるBIZCOLIという会員制ビジネス図書館でした。ビジネス図書館という言い方があっているかどうか微妙ですが、図書の充実したコワーキングスペースといったところでしょうか。

こういうスペースが福岡市内にもどんどん増えていますね。個人的には、住んでいる福津市にもこういうスペースが増えたらよいな、と思いつつ。

磁器作家の仕事を取り巻く仕事。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

磁器作家の仕事を取り巻く仕事。

やきもの(陶芸)の仕事をしていて、よくいただく質問のひとつは「土はどこでとってくるのですか?」というもの。

やきものには「陶器」と「磁器」があります。陶器は「土もの」とも呼ばれるもので、文字通り土なのですが、磁器は「陶石」と呼ばれる石が原料になります。土の場合は、あちこちの山で採ってきた粘土質のものを混ぜたり寝かせたりして、陶芸家が自ら作ることがありますが、磁器の場合は「陶土やさん」で磁器土を仕入れてくるのが一般的です。花祭窯でも、創業時から佐賀(塩田町)の陶土屋さんにお世話になっています。

石を砕いて精製し、陶芸家が扱えるような粘土状に仕上げていく「陶土やさん」の存在無しには、磁器産業は成り立ちません。佐賀有田の周辺には、磁器産業を支えてきた陶土やさんが何件もあり、ほとんどは熊本天草の「天草陶土」を原料としています。江戸時代は、有田の泉山で陶石を算出していましたが、現在はほとんど掘り出されていません。

写真は、お世話になっている陶土やさん・渕野陶磁器原料さんが発行するニュースレター。A4サイズ両面の情報のなかには会社のご様子や、経営者の方が考えておられることなどが載っていて、勉強になることが多々。花祭窯のおかみになって20年以上が経ちますが、支えてくださる業者さんのお仕事について、まだまだ知らないことも多いと気づかされます。

「日曜美術館」にヒントがいっぱい!?

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「日曜美術館」にヒントがいっぱい!?

先日受講してきた学芸員技術研修会では「展示グラフィック」がテーマでした。写真はその研修会場だった長崎県美術館。

マーケティング的な要素をきちんと取り入れた研修会で、参加者に終始一貫して求められたのは、「この展覧会を見に来たら、あなた(観覧者)にとってどんないいことがあるのか」を考える基本姿勢。そのうえで「いかに伝えるか」というテクニック的な話が続きました。

チラシやポスターといった広報物にはじまり、キャプションや解説パネルなどの展示物制作においての技術まで、常に「観覧者にとってどうか?」の立場に立ち続けることの重要性が説かれました。

そんな研修会のなかで、講師の 株式会社ノイエ代表・熊谷淳一氏 の口から出てきたのが「日曜美術館の構成をイメージしてみてください」という言葉。曰く、この番組のなかで用いられている演出に、展示グラフィックを考えるヒントがたくさんあるとの示唆でした。

なるほど!もちろんタイトルは知っていましたし、番組を観たこともありますが、そういえばこのところずっと観ていませんでした。あらためてチェックしたみたら、1974年からスタートして今なお続く長寿番組なんですね。これだけ続いているということは、やはり視聴者を引き付ける要素がたくさんあるということなのでしょう。

というわけで、しばらく「日曜美術館」に注目してみようと思います。

読書『幸せな着ぐるみ工場』(日本経済新聞出版社)

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『幸せな着ぐるみ工場』(日本経済新聞出版社)かのうひろみ著

KIGURUMI.BIZ代表取締役・かのうひろみさんの著書です。経営に関わる女性、これから事業を始めようとしている女性にぜひぜひ読んで欲しい本です。もちろん、男性にもおススメです。

実は、かのうひろみさんとはお友だち。 EC勉強会つながりの友人の紹介で、 ランチをご一緒しながらおしゃべりをしたのはいつのことだったかしらと思い返したら、2012年、もう7年も前のことでした。

お会いした当時は「着ぐるみ」という言葉が浸透しつつあったころで、ひろみさんの肩書は「工場長」。着ぐるみを作る現場のお仕事をなさっていると聞き、ワクワクしながらお会いしましたが、実際に女三人のランチで話題に上ったのは、経営の仕事の厳しさや、そのなかでの人のつながりの大切さなど、「わくわく」というよりは「どっしり」した話題だった印象が残っています。

本を読みながら、そうか、わたしがお会いした時は、ひろみさんとKIGURUMI.BIZにとって、そういう時期だったんだ…と思いをはせることができました。

ひろみさんとご主人が「ものづくり」の世界で二人三脚で道を切り開いてこられたご様子が他人ごととは思えず、どんどんご活躍の幅を広げて行かれる様子を、ずっとフェイスブックで追いかけていました。お会いした後すぐに、いろいろなメディアでお仕事ぶりを拝見するようになり、すごいなぁ!とこちらまで嬉しくなっていました。

久しぶりにメッセージのやりとりをしたのは、つい先日。藤吉憲典の個展が西麻布の桃居さんで開催されたとき、ちょうど東京にいるからと、足を運んでくださったのでした。残念ながらわたしの在廊日ではなく、お会いすることはできなかったのですが、うちの仕事を気にかけてくださっていたことに、驚くやら嬉しいやら。

先日の長崎出張時、電車の時間まで本屋さんで時間をつぶそうと寄った長崎駅のメトロ書店で、平積みの特設コーナー に『幸せな着ぐるみ工場』が綺麗に並んでいました。そういえば、つい数日前に出版記念イベントでここにいらしてたんだ!と思い出し、勝手にさらなるご縁を感じつつ手に取りました。

引き込まれる文章に、長崎から博多までの乗車時間でちょうど読了!繰り返しになりますが、 経営に関わる女性、これから事業を始めようとしている女性にぜひぜひ読んで欲しい本です。