大阪市立東洋陶磁美術館の「陶磁入門」がわかりやすくて便利です。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

大阪市立東洋陶磁美術館の「陶磁入門」がわかりやすくて便利です。

大阪万博開催に向けて、関西方面の美術館がここ数年続々と改修工事に入り、昨年あたりから続々とリニューアルオープンしています。大阪市立東洋陶磁美術館もそんな「万博リニューアル組」の一つでしたので、足を運びたいなと思いつつ、サイトチェック。館のリニューアルに合わせて、ウェブサイトも大幅にリニューアルされていました。直感的にわかりやすく、ストレスフリーなつくりになっていると思います。

大阪市立東洋陶磁美術館

なかでも目に留まったのが「陶磁入門」のメニュー。「鑑賞の手引」「地図・年表」「陶磁史」の三分野で、簡潔にやさしくまとめられています。内容が難しすぎたりボリュームが多すぎたりすることなく、基礎的な知識を知ることができると感じました。「東洋陶磁」の専門館としての切り口が、とても勉強になります。入門者向けというだけでなく、概要を確認したいときの手引きとしても、参考になりそうです。

訪問前にサイトを覗くのは、昨今あたりまえの行動パターンになりつつあります。大阪市立東洋陶磁美術館さんのサイトは、訪問がより楽しみになる情報が満載でした。ますます足を運びたくなってきました。近々行けるといいな♪

「茶器展」に藤吉憲典も参加いたします―大阪阿倍野の暮らし用品さんにて。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「茶器展」に藤吉憲典も参加いたします―大阪阿倍野の暮らし用品さんにて。

藤吉憲典の2025年展覧会は、大阪阿倍野にあるギャラリー暮らし用品さんからスタートです。4月上旬にDM用の器をお届けしておりましたが、そのDMが届きました。

4月19日(土)スタートの「茶器展」は、陶・磁・ガラス・木の作り手10名のお茶の器・道具が並びます。藤吉憲典も、急須・杯・菓子器など30~40点をお送りしています。

暮らし用品オーナーの米田さんが、今回は会期を長くしてみたとおっしゃっていました。5月のゴールデンウィーク最終日までありますので、関西方面お越しの際に、お立ち寄りいただける方もあるかもしれませんね。

会期中、水・木・金曜日は店休日となっていますので、ご来場の際はどうぞご注意くださいね。また初日は終日予約制で、早くも予約が埋まりつつあるようですので、こちらもまずは暮らし用品さんにお問い合わせくださいね。


茶器展

暮らし用品

場所:大阪市阿倍野区阪南町1-45-15
電話:06-6628-2606
会期:2025年4月19日(土)~5月6日(火)11時~18時
※水・木・金はお休み。
※初日4月19日は終日予約制(詳細は、暮らし用品さんのホームページでご確認ください)。

暮らし用品「茶器展」

読書:季刊誌『AXIS 2025.4 spring』株式会社アクシス

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書:季刊誌『AXIS 2025.4 spring』株式会社アクシス

読書記録が続きます^^

いつものカメリアステージ図書館の雑誌スポンサーとなり、提供誌として『AXIS』の定期購読を選んだのは、昨年夏のこと。その後、読むほどに「これは手元に置いておきたい」の欲求が高まり、結局、花祭窯でも定期購読することになったのでした。

今号のメインの特集は、大阪万博。いまのところ前評判があまり芳しくないようすの大阪万博ですが、関西に住む友人から誘われて、視察に行くことを決めたところでした。パビリオンの内容をまったく把握していませんでしたので、わたしにとってはベリーグッドタイミング!な特集でした。

特集を読んでまずよくわかったのが、今回の大阪万博に、とてもたくさんの著名建築家、アーティスト、デザイナーが関わっているということ。パビリオンでの展示内容以前に、パビリオンの建築そのものも見どころであること。一方でそれらの結果として、建設を請け負う事業者の入札がある意味クローズドになり、建築費の高騰を招いているという指摘もありますので、なんとも言えないところではありますが。ともあれ海外からの出展だけでなく、ホスト国である日本の出展の力の入りようが伝わってきました。

そういえばわたしは高校生の時の修学旅行で「つくば万博」に行ったきり、「万博」と名の付くものに出かけたことがありませんでした。そのときの印象といえば、ただ広いばかりの場所で、待ち時間ばかりが長いという、残念なもの。自分の興味の向いていないときに見に行っても、得られるものは少ないですね。今回の大阪万博は、せっかく足を運ぶならば、しっかり目を見開いてきたいと思います。あらかじめ調べてアンテナを張って訪問しよう!という気持ちを高めてくれる、AXISでの特集でした。

ところで今号の表紙は建築家の安藤忠雄氏。インタビュー記事がたっぷり載っています。国内外の美術館・博物館も数多く手掛けておられますね。実際に安藤氏による館で仕事をしている学芸員さんのお話を、何人からか聞いたことがありますが、いずれもなかなか辛口の感想でしたので、このインタビューにも興味津々。そして、まさにその応えとなるご本人のコメントを見つけることもできました。

ぜひぜひ、興味のある方はAXIS手に取って読んでみてくださいね。福津市在住あるいはお越しの機会がありましたら、カメリアステージ図書館1階のカフェスペースにある雑誌の書架に、最新号が並んでいますので、読んでいただけます。バックナンバーは、2階図書館の雑誌配架棚にあり、こちらは貸出可能です。ぜひご活用くださいね^^

デザイン誌『AXIS』(株式会社アクシス)

読書『Effectuation エフェクチュエーション』(ダイヤモンド社)吉田満梨・中村龍太著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『Effectuation エフェクチュエーション』(ダイヤモンド社)吉田満梨・中村龍太著

タイトルは『Effectuation エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」』。はい、タイトル長いですね、実用書です。先日参加した九州EC勉強会で、講師の酒匂さんが講座中に紹介してくださった本です。

講座のなかで本書の概要を簡単にご説明くださったのを聞いて、面白そう!と思い、勉強会帰りにそのまま博多駅上の丸善に寄ったところ、運良く在庫がありましたので、即ゲット。表紙がまたかわいいんです(笑)。久しぶりのビジネス書ですが、即買いして良かった!な一冊。

そもそもエフェクチュエーションって何?でしたが、それもそのはず、本書はその思考法を紹介する「日本初の入門書!」と、帯に書いてありました。が、本を読めば腑に落ちることだらけであり、理解の難しい思考法では決してありません。ただ、頭で理解したことを実践できるかどうかは、これまでの目的志向的な思考・行動パターンからいかに抜け出せるか、にかかっているのだと思います。

以下、備忘。


  • 目的ではなく手段に基づく
  • 手持ちの手段(資源)(私は誰か、何を知っているか、誰を知っているか)
  • どこまでなら損失を許容できるか
  • できるだけ一歩の幅を小さくする
  • 自分にとって許容できない損失が何かを自覚し、それを許容できる誰かをパートナーとする
  • 行動しないことの機会費用(機会損失)
  • 「成功するかどうか」や「儲かるかどうか」という利益以外の基準で、本当に自分にとって重要な取り組みを選択する
  • 予期せぬ事態を(中略)自らの手持ちの手段(資源)の拡張機会ととらえる
  • 重要なのは、そのアイデアに進んで参画してくれる顧客をはじめとするさまざまなパートナーを獲得する行動
  • 自発的な参加者に対して、「何を共創することができるだろうか?」と考える
  • 顧客、取引先、出資者、紹介者、共同経営者…
  • すでに手にしているものの価値というのは、自分だけでは決められない
  • 問いかけ(asking)
  • 自らのアイデアを積極的に説明すること以上に、相手の話をより多く聞くことが、極めて重要
  • 協力をしてくれる相手が、必ずしも直接的なリターンや経済的な見返りを期待しているとは限らない
  • 不確実性への対応に熟達するうえで最重要の活動こそが「the Ask」
  • 自らを取り巻く半径2メートルの世界を変える=コントロール可能な範囲で新たな行動を生み出す
  • 「巻き込み力」「巻き込まれ力」
  • おねだり
  • 積極的に、他の協力者に“おねだり”をする、また、積極的に他者の提案を受け入れる
  • 自分が気付かない価値を、想定しない人が教えてくれる
  • 私自身の行動や事業内容が変化していっただけではなく、内面の関心(私は誰か)もまた変化しており、それが具体的な行動として変貌
  • 関心軸

『Effectuation エフェクチュエーション』(ダイヤモンド社)吉田満梨・中村龍太著より


簡潔に感想を言えば、ものすごく面白かったです。

読書『Effectuation エフェクチュエーション』(ダイヤモンド社)吉田満梨・中村龍太著

『Effectuation エフェクチュエーション』(ダイヤモンド社)吉田満梨・中村龍太著

読書『図書館の神様』(ちくま文庫)瀬尾まいこ著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『図書館の神様』(ちくま文庫)瀬尾まいこ

いつものカメリアステージ、貸出カウンター横の特集棚から。いつも、棚のポップよりも本のタイトルにすぐ目が行ってしまうので、特集棚の特集テーマが何だったのか、ちゃんと見ていませんでした。「図書館」がテーマだったのかもしれません。上の写真は、わたしがこれまで訪問した図書館のなかでも印象の強かったひとつ、福岡女子大学の図書館です。

瀬尾まいこさんの著書は『そして、バトンは渡された』以来です。いつ読んだんだっけ?と、ブログ検索してみましたが、なんとアップしていませんでした。読んだ本をすべてアップしているわけではないのですが、いいお話だなぁとほっこりした読後感を覚えていますし、映画化で話題になった本でもありますので、これをアップしていないのは我ながら意外でした。ちなみに、本の印象が良かったので、そのイメージを維持したくて、映画は観ておりません(笑)。

さて『図書館の神様』。すごく、良かったです。主人公が抱えている傷はまあまあハードなものであるにもかかわらず、文章のテンポや言葉がとてもやさしくて、安心して読み進むことができました。そういえば『そして、バトンは渡された』も同じ感じでしたね。それにしても、高校教員の主人公が顧問をする「文芸部」の部員が一人=マンツーマンという設定が、とても面白かったです。そしてその部員の高校生の大人びていること、「そんな子いるかなぁ」と思いつつ。「文芸部」の活動を通して主人公が変わっていく姿が、嬉しく映りました。文芸部の活動場所が図書館だったので、タイトルが『図書館の神様』なのですね。

文庫版で200ページ足らずでしたので、週末サクッと読了。文庫版では、そのあとに短編がもうひとつ載っていました。タイトルは『雲行き』こちらもやさしい文体で、するっと読みました。こういう読書もいいですね♪

『図書館の神様』(ちくま文庫)瀬尾まいこ

花祭活用(ミニ果樹園化)計画進捗状況-梅の苗木を植えてきました♪

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

花祭活用(ミニ果樹園化)計画進捗状況-梅の苗木を植えてきました♪

「一年後にはある程度「ミニ果樹園」運営の姿がイメージできることを目指して、コツコツ取り組んでいきたいと思います」と、宣言したので

進み具合をブログに記録していくことにいたします^^

4月1日、梅の苗木を3本植えてまいりました。毎年3月に近所の宮地嶽神社の駐車場に、植木の産地・久留米市田主丸から植木屋さんが直売にいらっしゃいます。以前にもここで柑橘系の苗を3本調達し、花祭に植樹したのでした。レモンとポンカンとスイートスプリング。ブログで検索をかけたら、2022年のことでした。その3本も、草刈り時に間違えてカットしてしまったり、というミスに遭いながらも、なんとか根付いてくれています。復活してくれますように…!

今回は梅の苗木を調達。何種類かある梅のなかから「梅干を漬けたい!」という目的に合ったものを、プロの植木屋さんに選んでいただきました。

↓目指すはこの姿↓

梅仕事

一昨年植えたリンゴの木2本も、新芽が出てきています。同じ時に植えて、これまた間違えて切ってしまったヤマモモは、根っこはくっついているようですので、これも復活してくれることを願いつつ。

KENSUKE EDITIONS-藤吉憲典のシルクスクリーン作品第一弾を納品しました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

KENSUKE EDITIONS-藤吉憲典のシルクスクリーン作品第一弾を納品しました。

藤吉憲典の次なるチャレンジ、シルクスクリーン作品。その第一弾が刷り上がりました!のブログをアップしていたのは昨年12月のことでした。

その後、まずはアーティスト保存用を額装し、作品紹介用の動画を撮り、グッドタイミングで開催されたデザインワークショップを活用して、ブランディングの方向性を検討し…気が付いたらもう春です。これから広がっていくシルクスクリーン作品シリーズを「KENSUKE EDITIONS」と名付けました。エディション作品ならではのカジュアルな楽しさを、前面に出していけたらと思っています。

その作品エディションナンバー「1/15」を納品することができました。第一弾は15枚の限定版です。お届け先は、一級建築士事務所の相良設計室さん。もともと歯医者さんだった建物をフルリノベーションして、とってもおしゃれな事務所になさっています。実はKENSUKE EDITIONSのイメージ動画の撮影に、そのお宅をお借りいたしました。今回納品した作品は、玄関開けてすぐ、お客様をお迎えする場所に飾ってくださいました。

藤吉憲典シルクスクリーン「昇龍」

シルクスクリーンのもとになっている原画は墨絵ですが、洋紙に刷り、額装を空間に合わせて選ぶことによって、洋の空間にもばっちり馴染む作品となっています。

実際に飾ってくださっている場を拝見すると、嬉しさもひとしお。「KENSUKE EDITIONS」これからどんどん広げて参ります。

読書『わたしの人生』(新潮社)ダーチャ・マライーニ著/望月紀子訳

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『わたしの人生』(新潮社)ダーチャ・マライーニ著/望月紀子訳

いつものカメリアステージ図書館新刊棚からの一冊。表紙の写真が印象的で手に取り、小説かと思って借りてきました。著者はイタリアを代表する小説家・劇作家だそうですが、本書はご本人の回想記=ノンフィクションです。1936年生まれの著者が、たくさんの文筆活動をしながらも、これまで書いてこなかったこと。「今書かなければ」という思いに突き動かされたのだろうということが、読後にしみじみと感じられました。

1938年から日本に住み、1943年から終戦まで一家5人で抑留された、2年間の体験が語られています。戦時中に日本に暮らす外国籍の方々がどのような目にあったのか、当事者によって語られたものを、わたしはこれまで読んだことがなかったと思います。読んだことはありませんでしたが、日本の官憲がひどいことをしたのではないかという推察はできるもので、恐る恐るページを繰りました。

ひどい目にあった著者が、それでも自分は日本を恨んではいないし、日本が好きだと言ってくれることが、読む者にとって救いになりました。数々の出来事や行為に対して、抑留された人たちが、日本の歴史や日本人の精神性からそれを紐解こうとする姿に、理性や知性を保ち続けることの強さを感じました。

新潮社の公式サイトでの紹介には、映画翻訳でおなじみの戸田奈津子さんが短評を寄せています。訳者のあとがきも、力が入っています。歴史をのなかで何度も同じ過ちを繰り返してきた人間への警鐘が込められた一冊です。

今回「はじめまして」の著者さんでした。これを機会に、彼女の書いた小説も読んでみたいと思います。

『わたしの人生』(新潮社)ダーチャ・マライーニ著/望月紀子訳

春は変化の季節ですね―新天地でのご活躍を祈りつつ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

春は変化の季節ですね―新天地でのご活躍を祈りつつ。

ここ津屋崎に工房を構えてからずっと=10年ほどお世話になってきた方がお二人、新天地へ向かわれることになったとお知らせくださいました。お一人は、うちが海外展開を考えるようになって以来、ことあるごとに相談に乗ってくださっていた、公的支援機関の方。支援機関の規模縮小に伴い、キャリアチェンジすることになったとのこと。その支援機関がオープンしたのが2012年で、彼女は民間から採用された生え抜きのスタッフでした。わたしがそこに初めて足を運んだのが2013年で、干支を一周するほど長年にわたってお世話になったことになります。

年度末の退職を控えて、ひと月近く残っていた有給休暇の消化に入ったという彼女を誘い出して、ランチをご一緒してきました。これまでもずっと親身になって相談に乗ってくださっていましたが、立場上ある程度の線引きがありました。退職によって役割を離れたからこそ話せることもあり、ランチと称し2時間以上食べておしゃべり。とっても楽しい時間でした。たぶん年齢が近いんだろうな、とお互いに思いながらもそのような話題を口にしたことはなかったのですが、同い年だということが判明。これからも、立場にかかわらず長いおつきあいをしていけたらいいな、と心から思いました。

ところでランチは、日航福岡内にある中国料理の鴻臚(コウロ)さんで席を予約。ランチタイムメニューで、ホテル内のレストランとしてはリーズナブルな価格で、おいしいお料理を堪能できました。個室は取りませんでしたが、テーブルとテーブルの間にゆとりがある配置で、席もゆったり。急かされる雰囲気もまったくなく、周りをあまり気にせずおしゃべりに興じることができたのが良かったです。これは、軽いミーティングにも使えそう。博多エリアはランチタイムとても混むところが多く予約も取りにくいので、穴場発見です。

新天地へ向かわれるもうお一方は、地元の商工会の経営指導員さん。我々零細企業にとって、地域の商工会さんや信用金庫さんというのは、まっさきに頼りにしたい機関です。その両方ともで、ここ津屋崎にきてすぐに信頼できる職員さんとお会いできたことは、わたしたちの強運なところだと思っています。少し前にお会いした時に「そろそろ異動あるかもしれませんね~」なんておしゃべりをしていたら、それが本当になってしまいました。

彼が花祭窯に異動の挨拶に来てくださった数日後、彼の上司が、彼へのはなむけに花祭窯の器をご購入にいらっしゃいました。彼の上司は、経営指導員をなさってた時に一番最初にうちを担当してくださった方で、定年退職後にまた商工会に局長として戻ってこられた方です。とってもお世話になっている方々が、その関係性のなかに花祭窯の器を位置づけてくださったこと、その気持ちがとっても嬉しい出来事でした。

この春が、新しい一歩を踏み出すすべての方にとって、良い春でありますように^^

2025年二本目-映画『教皇選挙 CONCLAVE』を観てきました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

2025年二本目-映画『教皇選挙 CONCLAVE』を観てきました。

正直なところ、昨年は「これは絶対に観に行きたい!」という映画がなくて、「今観るならこれかなぁ」という感じで、映画館に足を運んでいました。もともと事前にどんな映画なのかを詳しく調べることはほとんどなく出かけるのではありますが、観終わったときには「よかったー!」となることも多かったので、観るまではわからないというのが実際のところです。昨年観たなかでは、『フェラーリ』が(とりわけ主演のアダム・ドライバーが)まさに、期待以上にすごくよかった一本でした。

今年二本目の本作は、映画館で観た予告編で、久しぶりに「これはぜひ観たい!」と期待していたものでした。そして実際のところ、「観てよかった!」 なんなら「もう一回観たいかも」な満足度。重厚で緊張感のある2時間でした。《極上のミステリー》の宣伝文句は、そのままそのとおりです。ほとんどは「隔離」された屋内の映像ですが、とても美しく、陰影と色彩が深く印象に残りました。印象的なセリフもいくつかありました。なかでも、聖職者は「理想の姿を追い求める者」であって「理想の姿そのもの」ではない、というセリフが、その職にある人たちのリアルを感じさせました。

主演のレイフ・ファインズさんの出演作に『ハリー・ポッター』があると知って、『ハリー・ポッター』なら何回も観ているぞ!?と思い、ポスターのお顔をじっくり見ましたが、何の役をやっていたのかまったく思い浮かばず。ググったところ、なんと、ヴォルデモート卿でした。お鼻を隠してみたら、ああ、たしかにそうかもしれない!と。その主演さんはじめ出演者すべての顔ぶれが、ここまで「熟練のいぶし銀」という映画も珍しいかもしれません。すっかりその世界に引っ張り込まれました。

わたしが「コンクラーベ」という言葉を知ったのは、ローマ教皇ヨハネ・パウロ二世が亡くなった時のこと。ウィキペディアによると2005年4月のことですので、ちょうど20年前のことですね。宗教にまったく興味はありませんでしたが、このヨハネ・パウロ二世さんが来日した時の印象がとても強く、なんとなく親しみを感じさせるものでしたので、お名前とお顔が記憶に残っています。これまたウィキでググったら、1981年に東京・広島・長崎にいらっしゃっていました。当時わたしは10代ですが長崎に住んでいましたので、特に印象に残っているのかもしれません。その後、大学の卒業旅行でローマ・バチカンに足を運んだ時、現地ガイドの方が「あそこから教皇が手を振ってくれることもあるんですよ」と教えてくださり、友人たちと「出てこないかな~」とそわそわしたことも良い思い出でした。残念ながらお目にかかることはできませんでしたが。

映画『教皇選挙 CONCLAVE』

偶然ですが、前回観た『ゆきてかへらぬ』も本作も、キノシネマの木下グループの配給でした。良い映画に連続で出会えていて嬉しいです♪