西麻布・桃居さんでの「藤吉憲典 陶展」は、5月11日(日)スタートです!

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

西麻布・桃居さんでの「藤吉憲典 陶展」は、5月11日(日)スタートです!

ゴールデンウィークも後半、皆様いかがお過ごしでしょうか。我が家は、5月11日(日)スタートの桃居さんでの個展に向けて、粛々と準備を進めています。ダンナ・藤吉憲典は作陶ラストスパート中。この1~2週間で、本窯と赤絵窯を繰り返し焚いています。わたしはといえば、完成したそばから作品リスト作りと、梱包準備。先ほど段ボールの在庫が足りなくなり、ホームセンターに走って(車で^^)きました。

作品のお届け指定日時から逆算して、発送日を決め、そこに間に合うように窯を焚きます。今日明日が勝負というところでしょうか。毎回「できるところまで」といいつつ、せっかくだから良いものをひとつでも多くお届けしたい」と、結局はぎりぎりまで粘るパターンです。その甲斐あって、力作が次々と出来上がってきていますので、バタバタしながらもワクワクする時間でもあり。

一人でも多くの方に、現地会場に足を運んでいただけると嬉しいですし、桃居さんは初日の晩からネットでも公開してくださいますので、ネットで全国各地からご参加いただけると嬉しいです。

桃居さんで「藤吉憲典陶展」

藤吉憲典 陶展

桃居

港区西麻布2-25-13
TEL03-3797-4494

5月11日(日)-5月16日(金)会期中無休
11-18時(最終日のみ17時まで)

http://www.toukyo.com/

現在二代目の暖簾(のれん)がだいぶ傷んできたので、三代目を検討中。

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現在二代目の暖簾(のれん)がだいぶ傷んできたので、三代目を検討中。

念のため申し上げますと、ここでいう暖簾は「老舗の暖簾」的なことではなく、布でできた物理的なモノとしての暖簾です。1代目の暖簾が、津屋崎に越してきた2012年から2017年までの約5年。2代目は2017年から現在まで約8年、花祭窯の玄関口を守ってくれています。上の写真は、1代目がやってきてすぐのころ^^

ご近所の皆さんから「のれん、外に出してると潮ですぐ破けやすくなるよ~!」とお聞きしていながらも、嬉しくてほぼ常に外に掛けていた1代目は、やはり思いのほか早く生地が劣化してしまいました。陽射しと潮風で、やられてしまうのですね。当時は、海辺暮らしの現実をわかっていませんでした(笑)。その反省を生かして、2代目は生地自体をより強いものに選び直し、お客様がいらっしゃる時だけ外に出すようにしました。それらの成果でしょうか、1代目よりだいぶ長く活躍してくれています。

その2代目、日焼けして表面はだいぶ色が褪せてきたものの、頑丈な生地は相変わらず良い感じです。が、「花祭窯」の文字を染めた部分が、染料の関係でしょうか、破けてきました。もともと引き戸の開け閉めで引っかかったりしやすい場所ではあるので、そのような理由もあるのでしょうね。目に見える範囲では部分的な劣化なので、どうにか繕って使い続けることができないかしらと思いつつ、でも「花祭窯」の名前が入った部分だからなぁ、と悩みつつ。

ともあれ、気持ち的に少しゆっくりしているこの連休中に、3代目の検討に入ることにしました。これまでの2代の暖簾でわかったことを生かして、生地をどう選ぶのが良いのか、どんな染めにしてもらうのが良いのか、そして文字を入れるかどうかまで含めて、プロにもご意見を伺いつつ考えたいと思います。

花祭窯の暖簾を応急手当

↑この写真は、昨年2代目暖簾の修理をしたところ。ブログを確認したら2024年2月となっていましたので、一年以上が経っていました。このときには見られなかった破れが今あることを思うと、やはりそろそろ全体に生地の痛みが出てきているのかもしれませんね。

ゴールデンウィークはご近所で楽しむ―藍の家で「五月人形展」。

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ゴールデンウィークはご近所で楽しむ―藍の家で「五月人形展」。

ご近所の登録有形文化財・津屋崎千軒「藍の家」で、恒例の「五月人形展」。「準備ができました!」とSNSで発信なさっているのを見つけ、さっそく寄ってみました。

会期は5月1日(木)~8日(木)までの一週間です。ちょうど最後の展示が終わったところだったようで、「明日からよ~」と言いながらも「どうぞどうぞ、観ていって!」と、快く迎え入れてくださいました^^

藍の家で「五月人形展」


ついつい道具に目が行くワタクシ。まずは弓矢を見つけて「おおー!」。

きらきらとした甲冑がみごとです。

おそなえの柏餅がまたたまりません。

大きなこいのぼりを室内に飾ることができるのも、古くて広い建物だからこそ。

ゴールデンウィークをのんびり楽しみたい方に、津屋崎千軒散策おススメです^^

津屋崎千軒「藍の家」

読書『天までのぼれ』(ポプラ社)中脇初枝 著

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読書『天までのぼれ』(ポプラ社)中脇初枝 著

いつものカメリアステージ図書館新刊棚。本屋さんで、たまーに「本に呼ばれる」ことがあるのですが、今回は図書館で呼ばれました。なぜ「呼ばれた」と感じたかといえば、ふだんあまり「時代小説」に目を留めないのに、表紙見るからに時代小説と思しき本書に手が伸びたから。時代小説だと思わずに手に取ることはあって、読むと面白いので、決して時代小説が嫌いというわけではないのですが。出版元のポプラ社サイトによると、本書は「評伝小説」というジャンルのようです。

たまたま「呼ばれた」本でしたので、中身はまったく知らずに読み始めました。物語にぐいぐいと引き込まれ、ずいぶん(半分ぐらい?)読み進めた後に、「退助」という名前が出てきて、さらにしばらく読むうちに「ん?板垣退助???」となり、そこで初めて幕末から明治にかけての倒幕から明治政府の成立、そして自由民権運動につながる話だ、ということに気が付いたという次第。

そこからは、史実をなぞる面白さも加わり、そうすると「知らなかった!」ことも多く出てきて、興味津々でした。物語の舞台は土佐高知であり、幕末の高知といえば坂本龍馬、の一つ覚えでしたので「板垣退助も高知だったのね!」と驚きつつ。主人公・喜多のセリフに「女も住むこの国のことを、女抜きで決めないでほしい」というものがあって、それが本書の中心にあったことなのだと思います。が、登場人物がそれぞれに魅力的であり、その人間模様がまた面白かったです。とくに板垣退助、素晴らしかったです。

先日読んだ『李王家の縁談』は明治天皇以降の物語で、『天までのぼれ』は時代的にはその前の物語です。こうして小説を通して歴史がつながっていくと、江戸時代から現代までの時代の「近さ」を強く感じます。ほんとうについ最近の出来事だったのだ!と気づかされることの多い今日この頃です。

これは、映画で観たいなぁ、と思いました。実のところ、配役を思い浮かべながら読んで楽しみました^^

『天までのぼれ』(ポプラ社)中脇初枝 著

藤棚、ツツジ、ハナショウブ…津屋崎ご近所散歩がてら、花見を楽しむ♪

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤棚、ツツジ、ハナショウブ…津屋崎ご近所散歩がてら、花見を楽しむ♪

ゴールデンウィークの津屋崎千軒、本日は青い空、青い海で、海には釣り船がたくさん出ています。花祭窯のご近所は、お庭に木や花を植えていらっしゃるところが多く、道端で季節を感じることができます。津屋崎千軒に訪れる方がよくおっしゃるように「道がきれい」なのは、住んでいる人が自主的に、それぞれに心がけているから、のたまもの。おかげさまで、玄関を出たところから、気持ちの良いお散歩コースがはじまります。

そんなお散歩スナップをご紹介。

藤棚

毎年楽しみな、ご近所の藤棚。昨年だったか、一度短く切ったものが、しっかり花をつけています。短い房にぎっしりの花が、かわいらしい。

藤棚

白い藤は、季節が短いような気がします。今回はちょうど満開になったところを撮ることができて、グッドタイミングでした。大満足。

ご近所からいただいた花

ちょうど庭仕事をしておられたご近所さんが、お庭に咲き誇っていたのを、切り花にして持たせてくださいました。急いで持ち帰って生けました。ありがとうございます♪

ツツジ

きれいに手入れされたツツジ。毎年毎年、美味しそうに見えます。

アヤメ、ショウブ、アイリス

細い隙間に毎年生えるハナショウブ。アヤメか菖蒲かカキツバタか、毎回迷うのですが、グーグルレンズによると「アイリス」でした(笑)。

アヤメ、ショウブ、アイリス

眼福♪

お手軽プランタ栽培で「無限ネギ」と「無限パセリ」と「リーフレタス」生育中。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

お手軽プランタ栽培で「無限ネギ」と「無限パセリ」と「リーフレタス」生育中。

造園家であり野菜を作りハーブの専門家でもあるガーデンアルテさんの畑で「1年を通して畑の作り方・野菜の作り方を、一緒にやりながら教える講座」に参加しています。この講座は、ガーデンアルテさんの畑に自分用のスペースをいただいて、その畝で野菜を育てていくもの。ここでの学びを生かして、花祭窯でもプランタで少しでも野菜をつくろうと、チャレンジ中です。

ガーデンアルテさんが、ズボラなわたしにおススメくださったのが、ネギとパセリです。パセリは苗を近所で購入してきました。ついでに一緒に並んでいた「リーフレタス」の苗も。が、ネギは「食べるように買ってきたものの根っこ」で十分だというので、残しておいて、植えてみました。

教えていただいたプランタの作り方は、

  • プランタ栽培:下から 枯れ木→土→枯草等の腐葉土→土→マルチとしての枯れ葉の順。
  • 苗の生長点が土から上に出るように植えつける。
  • 枯れ葉や藁を畝にかけるときは、細かくして苗や種をまいた場所の周りにかける。苗や芽に直接かからないようにする。
  • 庭で出た落ち葉などは腐葉土に使えるので、まとめて取っておく。

というもので、今のところ肥料は一切使っていません。が、よく伸びること伸びること、びっくりです。プランタ3つ分ほどですから、収量はさほど多くはありませんが、ご飯を作っていて「ちょっと緑が欲しいな」というときに、さっと採ってきて使えるのはたまらなく便利です。野菜がちょっと足りないかな、というときも、少しでもプラスすると気休めになります。

「無限ネギ」「無限パセリ」というのは、ガーデンアルテさんの命名で、根っこを残しておけば次々生えてくることから、そう呼んでいます。その「無限」がいつまで続くのかわかりませんが、2月下旬から3月4月と恩恵をありがたくいただいています。これに気をよくして、夏野菜でも何かチャレンジしようかどうしようかと思案中。そこに追い打ちをかけるように、ホームセンターの新聞チラシには、野菜苗の写真がたくさん載っています。このゴールデンウィークは津屋崎でゆっくりなので、プランタが増えるかもしれません。

読書『李王家の縁談』(文藝春秋)林真理子著

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読書『李王家の縁談』(文藝春秋)林真理子著

正直、林真理子さんにハマる日が来るなんて、思ってもいませんでした。きっかけは『私はスカーレット』でしたので、約2年前からのことです。20代のころから知っているお名前ですから、その間ずっと文章を書き続けていらっしゃって、しかも第一線を突っ走っているということ。あらためて、すごい方ですね。

さて『李王家の縁談』。新刊の時に何かの書評欄で見て、読みたい!と思ったまま、忘れていました。先日図書館をぶらぶらしていて唐突に思い出し、「林真理子」の棚で見つけて借りてきました。「皇室の縁談」がテーマとして押し出されていますが、わたし個人的には、明治・大正・昭和の戦後までの近代史、特に朝鮮半島とのかかわりを描いたものだという印象が強かったです。それを「結婚」という視点から描いたもの。

皇族・華族という制度が、戦前から戦後でこのように変わってきたのだということ、日本における身分や階級の話は「昔の話」のイメージがあったけれど、実はつい最近まであった(あるいは現在も続いている)話だということが、迫ってきました。文藝春秋サイトでの本書の紹介では、歴史学者の磯田道史氏との対談や、著者へのインタビュー記事が載っていて、時代背景や皇室制度の補足的な知識を仕入れることができました。

第一次世界大戦から第二次世界大戦へという時代の、朝鮮半島とのかかわりでは、今年に入ってから黒川創さんの『暗殺者たち』を読んだところでした。これは「たまたま手に取った」偶然でしたが、同時代の本を続けて読むことによって、近代日本と朝鮮半島・中国大陸との関係を、少しだけ知ることができたように思います。

それにしても、やはり林真理子さんの描く「気の強い女性」は、とってもいいですね。そんな主人公の小説を、もっと読みたいと思いました。

『李王家の縁談』(文藝春秋)林真理子著

5月は東京西麻布の桃居さんで「藤吉憲典 陶展」-個展DMが到着しました!

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

5月は東京西麻布の桃居さんで「藤吉憲典 陶展」-個展DMが到着しました!

隔年で開催してくださっている、西麻布の桃居さんでの個展、2025年は5月です。桃居さんでの個展は、藤吉憲典にとって、毎回チャレンジの場。どんなものを持って行っても、オーナーの広瀬さんが作家の意図を読み取って楽しんでくださるので、安心して新しいものに挑戦できるありがたい機会です。

今回のDM撮影用には、ちょっと凝った珈琲碗皿などをいくつかお送りいたしました。そのなかからどれを選んで、どのように撮ってくださるのか。オーナーさんの視点や期待を垣間見ることができる機会でもありますので、完成したDMを見るのは、毎回とても楽しみです。

今回のDMでは、赤絵万暦文様の珈琲碗皿とマグカップが主役になっています。赤絵万暦文様は「呉須赤絵」とも呼ばれ、中国は明の時代から現代まで続く人気文様。古伊万里にもたくさんの名品があります。時代を超えて、たくさんの職人や作家たちが描いてきた赤絵(色絵)の「定番古典文様」の一つです。近年「赤絵万暦といえば藤吉さん」とおっしゃってくださる方もあり、いつのまにか作家にとって代名詞的な位置付けになりつつあるのを感じます。たしかに、独立以来ずっと、たくさん描いていますね。絵付けしている様子を側で見ていても、作家の手・体になじんでいるのがわかります。

桃居さんで「藤吉憲典陶展」

今回の桃居さんでの個展では、久しぶりにコーヒーカップをいろいろと作っています。それから花器や水指などの「少し大きいもの」をまあまあな数作っているのも、今回の特徴。もちろん、藤吉といえば「酒の器」も並びます。気候の良い季節ですので、お散歩がてらお越しいただけると嬉しいです。また桃居さんは、初日の晩からオンラインでも開催してくださいますので、一人でも多くの皆さんにご参加いただけたら嬉しいです。


藤吉憲典 陶展

桃居

港区西麻布2-25-13
TEL03-3797-4494

5月11日(日)-5月16日(金)会期中無休
11-18時(最終日のみ17時まで)

http://www.toukyo.com/

読書『人はなぜ物を愛するのか』(白揚社)アーロン・アフーヴィア著/著田沢恭子 訳

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『人はなぜ物を愛するのか』(白揚社)アーロン・アフーヴィア著/著田沢恭子 訳

いつものカメリアステージ図書館新刊棚より。少し前に何かの書評でタイトルを見かけて、ちょっと興味をひかれたのですが、すっかり忘れていました。図書館で見つけて「そうだ、読もうと思ってたんだ」と思い出し。ありがたいです。

フルタイトルは『人はなぜ物を愛するのか 「お気に入り」を生み出す心の仕組み』で、近年の実用書あるあるの「長くてわかりやすい」やつです。原題は『The Things We Love How Our Passions Connect Us and Make Us Who We Are』ですので、そもそも原題も長いですね。

著者は、米国ミシガン大学ディアボーン校のビジネスカレッジでマーケティングの教授を勤めるアーロン・アフーヴィア氏。ですがご本人が「はじめに」で書いている通り、心理学・哲学・社会学に根差しているとわかる論考が並んでいます。そもそもご自身が、モテたいがために「愛の心理学のエキスパート」になるべく研究をしてきた、というのですから(これも「はじめに」より)。マーケティング本であり同時に心理学本であり、です。

300ページ以上、まあまあな厚さですが、どの章も面白かったです。訳者さんがあとがきで、本書を簡潔にまとめているので、どんな本なのかを早く知りたい方は、ここを先に読むとよいかもしれません。このなかに「モノを愛することで、世界とつながり、世界が広がっていく」という文章があり、本書の肝はこの一文に集約されるように思いました。「非対人的な愛がじつは私たちの自己認識や自己実現に大きくかかわる」(本書あとがきより)というのは、実感としてよくわかるものです。

ところで白揚社さんには『人はなぜ…』シリーズがあるようで、サイトで検索したらいろいろと出てきました。本屋さんで少し前に『教養としての…』がやたらと目につく時期があったなぁと思い出し。

『人はなぜ物を愛するのか』(白揚社)アーロン・アフーヴィア著/著田沢恭子 訳

読書『パンダパシフィカ』(朝日新聞出版)高山羽根子著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『パンダパシフィカ』(朝日新聞出版)高山羽根子著

いつものカメリアステージ図書館新刊棚から。初めましての作家さんです。

読みながら不思議な既視感を覚え、なんだろうと考えていたのですが、ブログを書き始めて思い出しました。昨年読んだ、高瀬隼子さんの本や、小砂川チトさんの本を彷彿とさせる、「日常を描いていながら、日常からちょっとずれている感じ」です。

この「日常からちょっとずれている感じ」は、わたしは嫌いではなく、なので本書にも引き込まれました。ストーリーは淡々と進み、いつのまにか「あれ?」という感じのことが増えてきます。本書が何を書いているのか、何を言いたいのか、実のところ、わたしにとっては明確にならないままに終わりました。朝日新聞出版社サイトでの紹介文(あらすじ)を読めば、「命をあずかることと奪うこと。」とあり、それはたしかにそうなのですが、簡単にそう断言できるような感じでもなくて、モヤモヤしたまま置いていかれる感じがありました。

「匂い」についての表現が、ずっとついて回ります。これがなんともザワザワとした印象につながります。人間の五感のなかでも「匂い」をかぎ取る嗅覚は、「危険」を察知するのに重要な役割を持っているのだよな、とあらためて思ったり、なのに花粉症などで「鼻が詰まって匂いがわからない」状態になっている人がたくさんいる現代って…ということを考えさせられたり。あ、タイトルについている「パンダ」のお話も、もちろん出てきます。それも「やや過剰」な感じで。

高山羽根子さん、著書を遡って追っかけたいと思います^^

『パンダパシフィカ』(朝日新聞出版)高山羽根子著