読書『LONDON’S SECRETS MUSEUM & GALLERIES』(Survival Books)

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『LONDON’S SECRETS MUSEUM & GALLERIES』(Survival Books)

ときどき我が家の本棚を見直すと、思いがけず「今ちょうど気になっていたテーマの本」を見つけることができます。それはつまり、我が家の本棚の顔ぶれのなかに「忘れてしまっていた本」がたくさんあることを示すのでもありますが(笑)。ともあれ「買いに行かなくても、ここにあった!」本を見つけると嬉しいもので、本書もそんな一冊です。

2015年にロンドンに行ったときに、お土産物屋さんでゲットしたのでした。「LONDON’S SECRETS」とついたシリーズが数冊あり、ほかには「PLACES」「PUB & BARS」「PARKS & GARDENS」など。

今頃この本が気になったのは、昨年来続いていたロンドンのロックダウンが、この4月からようやく緩和されつつあるというニュースをあちらこちらで目にしているからでしょう。ちょうど今朝(2021/5/7)も、西日本新聞文化面にロンドン在住のブレイディみかこさんの書いた記事がありました。ようやくパブがオープンした喜びと、この1年で閉店に追い込まれたお店がたくさんあったこと。閉じたお店の多くは、チェーン展開しているような資本の大きなお店ではなく、地域に根付いた小さなPUBであったこと。

2月に参加した九州産業大学国際シンポジウムで、英国の美術館やギャラリーでも、この一年に閉館になってしまったところが少なからずあったことが報告されていました。ロックダウンになってすぐに、救済のための社会的な動きがスタートしたものの、小さな私設のミュージアムなどで、継続できなかったところがあったようです。そんな情報を目にするたびに、気になっていたのでした。

さて『LONDON’S SECRETS MUSEUM & GALLERIES』。5年以上前のガイド本にはなりますが、次回ロンドンへの渡英時には携帯して、小さなミュージアムをできる限り訪問したいと思っています。訪問することが、最大の応援になると思うので。

読書『自由への手紙』(講談社)語り:オードリー・タン

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読書『自由への手紙』(講談社)語り:オードリー・タン

オードリー・タン関連読書の3冊目は、ご本人の語り(クーリエ・ジャポンのインタビュー)による本書『自由への手紙』。わたしの読んだ1冊目は本国台湾で刊行されたものの日本語訳2冊目が台湾在住の日本人ライターさんによるものでした。今回はご本人の語りでしたので、同じ人物に関する本でも、バランスよく視点を変えて読むことができました。

1冊目、2冊目を読んだ時もそうだったのですが、本書も読み終わってから温かい気持ちになりました。もちろん読みながら日本の政治の先行きに対する不安もたくさん湧いてくるのですが、それ以上に、未来への希望や安心を感じさせてくれます。オードリー・タンの発する言葉はエビデンスに基づいた確信に満ちていること、そして彼女自身の行動が愛に満ちていることが、その理由なのだと思います。

以下、備忘。


  • ポジティブ・フリーダム。
  • アンチ・ソーシャルメディア。
  • 自分にたくさん質問する。自分自身に立ち返ること、それが社会変革につながる第一歩。
  • 次に広げる=ソーシャルにする。
  • 学びもまた年齢に関係なく、生涯続いていくもの。
  • 現実は常にアップデートされる。
  • 透明性が創造を促す。
  • 敵ではなく味方を見つける。
  • 誰かが決めた「正しさ」はいらない。
  • 境目というものは、実はどこにも存在しない。
  • 速やかに、オープンに、公平に楽しくやる。
  • 安全な居場所から思いやりは生まれる。
  • どんなことにも、光が差し込む「切れ間」がある。
  • たくさんの言語ができるということは、たくさんの文化を取り入れられるということ。
  • グローカル化=思考はグローバルに、行動はローカルに。
  • 自分の価値観をどこに置くか。
  • カラフルな文化をお手本にする。
  • SDGsの17番目(パートナーシップで目標を達成しよう)。

『自由への手紙』(講談社)語り:オードリー・タン より


あたりまえかもしれませんが、3冊を通して彼女の言っていることは、終始一貫していました。読む側としては、形を変えて繰り返し読むことで、その思想をより深く理解できるように思いました。

読書『オードリー・タンの思考 IQよりも大切なこと』(ブックマン社)近藤弥生子

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読書『オードリー・タンの思考 IQよりも大切なこと』(ブックマン社)近藤弥生子

『オードリー・タン 天才IT相7つの顔』(文藝春秋)に続いては、台湾在住の日本人ノンフィクションライターさんによる取材本。300ページを超える本ですが、興味深く、一日で読み終えました。ライターさんが提示した本書のコンセプト(意図)に対して、オードリー・タンさん自身が「ソーシャル・イノベーションがテーマである点が、これまでに日本で発刊されている本と異なる」とおっしゃったと書いてありました。

たしかに先に読んだものとは視点が異なり、結果として両書が相互補完的な役割を果たしていたと感じました。『オードリー・タン 天才IT相7つの顔』では、彼女の幼少期からこれまでの歴史がより詳しく綴られていたので、これを読んでいたために背景をより理解できたと思います。

さて『オードリー・タンの思考 IQよりも大切なこと』。読みながら、とても温かい気持ちになりました。以下、備忘。


  • 自分の中に小さなオードリー・タンを宿す。
  • 構造の問題です。
  • カメラがある場所と無い場所で、人が取る行動は変わる。
  • 「オープン」と「協業」。
  • 素養を身につけること。
  • 「考え方」こそが、主役。
  • fast(速さ) fair(公平さ) fun(楽しさ)。
  • SDGsを共通言語に。
  • 使命感ではなく自分が楽しいことを優先しよう
  • 安定したサポート、安全な場所、制約のない活動、そして新しい世界の見方。
  • 価値観から相手を知る。
  • 自分が面白いと思うことだけをする。
  • たくさん試す。
  • 散歩、読書、睡眠。

『オードリー・タンの思考 IQよりも大切なこと』(ブックマン社)近藤弥生子 より


個人的には、本書のライターさんにも興味がわきました。台湾についての記事をあちらこちらの日本のメディアで書いておられるようです。新書が出たらチェックしたいな、と思いました。この連休中に、もう一冊「オードリー・タン本」を読む予定です^^

読書『お寺のどうぶつ図鑑』(二見書房)

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読書『お寺のどうぶつ図鑑』(二見書房)

「お寺」「動物」と聞いてすぐに思い浮かぶのが、東京の築地本願寺です。境内のあちらこちらに動物像が配置されていると友人が教えてくれて、それらを拝見すべく築地本願寺を訪問したのは3年前のこと。まるで宝探しのようにワクワクしました。上の写真は、その築地本願寺。

築地本願寺のサイトには、ビギナー向けの解説として「本堂正面にある有翼の獅子を筆頭に、牛や獅子、馬、象、孔雀、猿、様々な霊獣など全13種の動物像がお寺の各所に隠れています。これらの像を設置したのは、動物好きで知られる築地本願寺の設計者・伊東忠太博士。でも、各動物がどんな意図で配置されたのかは、いまだ謎のままです。境内を訪れたら、ぜひ動物を探して散策してみてください。」と書いてあります^^

今回ご紹介する『お寺のどうぶつ図鑑』に掲載されている動物は60種類。「陸の生き物」「水辺の生き物」「空の生き物」「霊的な生き物」と、ジャンルが分かれています。霊的な生き物も含めてこれらの「どうぶつ」たちは、肥前磁器の文様として描かれているものも多く、文様の由来を紐解く手引書としても、本書はとても参考になりました。

それぞれのどうぶつを、どこのお寺に行けば見ることができるのか、お寺の案内<寺DATA>も書いてあります。そのデータを見ていると、日本全国各地のお寺にいろいろな動物がいることがわかります。本書を片手に「お寺のどうぶつめぐり」をするのも面白いでしょうね。

既出の姉妹版として『神社のどうぶつ図鑑』があるということで、こちらも要チェックです!

読書『オードリー・タン 天才IT相7つの顔』(文藝春秋)

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読書『オードリー・タン 天才IT相7つの顔』(文藝春秋)

写真は「オードリー=鳳」に敬意を表して、鳳凰文様の珈琲碗皿(藤吉憲典)。

昨年コロナ禍での台湾政府の素早い防疫戦略に関する報道のなかでお名前を知ってから、あちらこちらでその名前とエピソードを目にするようになり、気になっていたオードリー・タンさん。彼女に関する本が図書館の新刊書に入ったと聞いて、「オードリー・タン」とついた書籍に片っ端から貸し出し予約を入れていました。予約からひと月ほどで最初に順番が回ってきたのが本書。

読み進めるほどに、どんどんその人物の魅力に引き込まれていきました。インタビューでの受け答えをはじめとして、彼女の発する「ことば」に内包される視野の広さと温かさ。天才であるだけでなく、精神的な豊かさが基盤にあるからこそ、世の中を動かす行動を実現できるのだろうと感じました。

オードリー・タンその人の凄さもさることながら、そういう人が政府の要員として活躍できる環境のある台湾政府のオープンさが目を引きました。ただ、青く見える隣の芝生は、決して無いものねだりではないと思わせる記述が、希望を感じさせてくれました。


かつて台湾の多くの若者は、(中略)国に失望し、「台湾政治に無関心」になった。次に、政治に関心を示す若者を嘲笑するような時代があった。そして今、若者が政治に参加し、国に関心を示すことは、「最初からそうだった」ように当たり前のことだ。

(『オードリー・タン 天才IT相7つの顔』(文藝春秋)より)


それを実現するカギは「情報の可視化」。どうして情報の可視化が進むと、市民が政治に失望することなく参加できるようになるのか。その重要性を字面だけでなく理解するためにも、市民たるわたしたちが知っておくべきことが、たくさん書いてありました。国・地方自治で政治や教育を担う人たちにも、ぜったいに読んで欲しい本です。

巻末付録がまた秀逸です。「Q&A 唐鳳召喚 オードリーに聞いてみよう!」とするインタビューと、「特別付録 台湾 新型ウィルスとの戦い」と題したレポートがついていて、それらが実に読み応えのあるものでした。ウィルス防疫戦略が国防のひとつとして重大だという共通認識を持って着々と整備してきた台湾。「中国もWHOも信じない」という言葉には、政府の市民を守る覚悟が感じられました。

Q&Aインタビューでは、ネットに関するオードリーの基本的な見解が心に残りました。いわく、情報をダウンロードするばかりでなく、アップロードすること、そのバランスが大切だということ。情報をアップロードすることは、インターネットへの貢献につながるということ。アップロードするということはすなわちクリエイティブであれ、ということだと。あくまでも「人」が中心にあってのネットだということが、しっかりと伝わってきました。

読書『アンジェリク 緋色の旗』(講談社)藤本ひとみ

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読書『アンジェリク 緋色の旗』(講談社)藤本ひとみ

まだまだ続きます、一人で勝手に「藤本ひとみ祭り」(笑)。『マリリン・モンローという女』『シャネル CHANEL』『皇妃エリザベート』『王妃マリー・アントワネット<青春の光と影>』『王妃マリー・アントワネット<華やかな悲劇のすべて>』に続いては、『アンジェリク』。

フランス革命の時代を「国王側」から描いたのが『マリー・アントワネット』なら、同じ革命を「国王ではないもの」の側から描いたひとつが『アンジェリク』。この国・この時代に対する著者の熱い思い入れが伝わってきます。別の視点から描かれた同時代のストーリーを続けて読むことで、点が線につながる感じとでも言いましょうか、世界史に疎いわたしも、少しは理解が深まったような気がします。

「国王ではないもの」とは、さまざまな階層の貴族であり、経済力をつけたブルジョワジーであり、労働者であり、農民であり、そのどこにも入れない者たちであり。上から目線の『マリー・アントワネット』の物語とは一転して、『アンジェリク』は地を這うような人間臭さのあふれるストーリーでした。

そのなかに秘められた「どう生きるのか」の問いが、この本の主題であったように、わたしには感じられました。主人公アンジェリクがなんども自問する「仕事がなくては食べていけない。食べていけないということは、生きていけないということだった。だが、この仕事でいいのだろうか。これを選んでいいのか。この道を歩いていって本当にいいのだろうか。」の思い。これが中心にあったと感じました。

一人で勝手に「藤本ひとみ祭り」、まだしばらく続きそうです^^

映画『アンナ・カレーニナ』の美術に感動。

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映画『アンナ・カレーニナ』の美術に感動。

「読んでいなかった名作を」シリーズで『アンナ・カレーニナ』を読んだのは、昨年初めのことでした。ずいぶん前に読んだような気がしていましたが、まだ1年ちょっとしか経っていませんでした。古くはグレタ・ガルボ、ヴィヴィアン・リー、ソフィー・マルソー、その他にもいろいろと映像化されていますが、今回私が見たのは2012年の米英合作版。

新潮文庫上・中・下巻で合計2000ページ越えの超大作。どうしたら2時間ほどの映画に収まるのだろうとドキドキしましたが、余計な心配でした(笑)ストーリーに必要な要所をきちんと抑えていたからなのでしょう、無理に端折った感じはせず、引き込まれました。

舞台を思わせる場面展開、美術の使い方、そして美しい映像。ヴィジュアル的に、とても満足感のある映画でした。わたしが特に目を惹かれたのが、機関車の象徴的な使い方と、舞踏会での艶やかなダンスシーン。そういえば、アンナとヴロンスキーの出会いのシーンにはじまり、アンナが自死に至るまで、重要なシーンは機関車とともにあったのだと、映画を見てあらためて思いました。

また舞踏会での社交ダンスシーンが、とても印象的でした。舞踏会のシーンはいろいろな映画で目にしますが、「踊り自体」に釘付けになったのは、初めてだだったような気がします。特に手の動きが、とても不思議で美しい動きでした。そして、このシーンに込められたたくさんの意味。セリフで冗長に語らせなくてもこれだけ伝えることができるのだと、感嘆しました。

さかのぼって過去に映画化されたものを見てみたいと思った半面、本作がとてもよかったので、そのイメージを保つには、別のアンナ・カレーニナは観ない方がいいかもしれませんね。そう思わせるくらいのインパクトでした。映画館で見たかった映画です。

読書『王妃マリー・アントワネット<華やかな悲劇のすべて>』(角川書店)藤本ひとみ

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読書『王妃マリー・アントワネット<華やかな悲劇のすべて>』(角川書店)藤本ひとみ

一人で勝手に「藤本ひとみ祭り」継続中。『マリリン・モンローという女』『シャネル CHANEL』、ちょっと時代をさかのぼって『皇妃エリザベート』(1837-1898年)、さらに約100年さかのぼり『王妃マリー・アントワネット』(1755-1795年)。前半『王妃マリー・アントワネット<青春の光と影>』が読んでいて辛くなるストーリーだったので、少し休憩して気持ちを整えてから、後半(続き)である本書に手を伸ばしました。

少女時代よりもさらに追い詰められていく後半生、どんなに辛いストーリーだろうと思いきや、『王妃マリー・アントワネット<華やかな悲劇のすべて>』でのマリー・アントワネットは、少女時代にはなかった意志や強さを持って描かれていました。その悲劇的なストーリーにもかかわらず、読み手の同情を寄せ付けない強さを感じました。

小さな過ち、些細な選択ミス、少しの油断が積み重なって、知らず知らず困難な立場に追い込まれているところへ、革命という時代の流れが抗いようもなく押し寄せてくる。誰が悪いとも言えない、ただそういうタイミングであったのだと感じました。誰もがその流れのなかで翻弄されていたのだろうと。

登場人物たちが、とても魅力的でした。わたしがこれまでに読んでいる藤本ひとみさんの著書では、登場する女性がいつも(欠点も含めて)とても魅力的に描かれているのですが、本書では男性の登場人物の存在感を強く感じました。マリー・アントワネットの恋のお相手フェルセンはもちろんのこと、解釈次第では悪者にされそうな夫・国王ルイ16世の複雑さの描写がとてもよかったです。

映画も観たいし、舞台も観に行かねば!と思わせる、マリー・アントワネットの物語でした。

久しぶりにEC(Electronic Commerce)の勉強会。

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久しぶりにEC(Electronic Commerce)の勉強会。

お友だちが「少人数での勉強会どう?」と声をかけてくださって、実に久しぶりにオフラインでの勉強会に参加してきました。

ここ一年は、ビジネスでの学びもオンラインでのセミナーや勉強会ばかり。なかでも技術的な勉強会は、Zoomを使ってマンツーマン形式で学ぶことがほとんどでした。少し前にこのブログにも書いた「よろず相談」もそのひとつ。ピンポイントで「今知りたいこと」を専門家から学ぶことができて効率的だった半面、思いがけない方向に派生していくことは、ほとんどありませんでした。

さて少人数勉強会。参加者各々が持っている課題を解決していく過程で、自分の仕事においての課題と重ねて考えることができるのが、一人で学ぶのとは大きく異なる利点です。自分が気づいていなかったテーマが明らかになったり、課題解決方法としてまったく思いがけない提案があったり。やっぱり一人で黙々と考えているだけでは、世界が狭くなるなぁ、と痛感しました。

「これを知りたい」と思ったときに、直線的に答えが返ってくるのは気持ちの良いものですが、「別の課題を持った自分以外の人」が同じ場所にいることで、そこから解が多様に広がっていくことの面白さを久しぶりに実感した少人数勉強会でした。なにげない無駄話のなかにも、ヒントがたくさん。これが大人数になってくると、広がりすぎて訳が分からなくなるので、わたしにとっては、少人数がちょうどよいようです。

以下、備忘。


  • 写真がきれいならオーバーレイは外した方がベ良い。テキスト載せたいなら画像に入れてaltで残す。
  • EMS送料はその都度試算するのではなく、方面と重さでパターンを作成し選べるように。
  • タグ→サイト内検索に有効。タグを正確に、該当するものはすべて入れ直す。
  • コレクション(カテゴリー)、タグをうまく使う。
  • FB、インスタ→海外向けEC。
  • デジタルコンテンツ制作:Udemyなど参照。
  • コンテンツ+モノの組み合わせ販売。
  • Paypay払い増→ソフトバンクペイメント。
  • 手軽に画像制作→Canva。
  • それは本当に必要か?このタイミングで業務・仕組みの見直し。

おかげさまで、出かけるときには考えてもいなかった方向での事業の可能性を見出すことができました。やっぱり顔を合わせて学ぶことで生まれてくるものがありますね。誘ってくれたお友だちに心より感謝!です^^

読書『王妃マリー・アントワネット<青春の光と影>』(角川書店)藤本ひとみ

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『王妃マリー・アントワネット<青春の光と影>』(角川書店)藤本ひとみ

一人で勝手に「藤本ひとみ祭り」継続中です。『マリリン・モンローという女』『シャネル CHANEL』、ちょっと時代をさかのぼって『皇妃エリザベート』(1837-1898年)、さらに約100年さかのぼり『王妃マリー・アントワネット』(1755-1795年)にたどり着いたところです。西洋史をもとにした小説で知られる藤本ひとみさんの著書のなかでも、このあたりの時代は特にお得意なのではないかというイメージがあります。

エリザベート、マリー・アントワネットの物語を生み出している背後に控える「ハプスブルグ家」。2019年秋から2020年初にかけて国立西洋美術館で「ハプスブルグ展 600年にわたる帝国コレクションの歴史」が開催されていました。ちょうど同じタイミングで東京に出張していたことを思い出し、足を伸ばして観に行けばよかったと、今頃悔やんでいるところです(笑)ハプスブルク家が蒐集したコレクションと、王家の人々の肖像画の数々。エリザベートマリー・アントワネットも、絵画でその姿を確かめることができます。そういえば2017年に福岡市博物館で開催された「神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世の驚異の世界展」ルドルフ2世も、ハプスブルグ家です。上の写真はその展覧会でのもの。

さて『王妃マリー・アントワネット<青春の光と影>』、読んでいて辛くなってくるストーリーでした。国の意思を背負って14歳で嫁ぎ、政治の道具として政争に巻き込まれていく女の子の物語。マリー・アントワネットの恋の相手フェルセンのいうとおり、「マリー・アントワネットには、客観的な視点が欠けているのだ。自分の行動を冷静に分析することができない。これを正すためには、誰かがそばにいて助言してやらなければならなかった。」のに、誰もいなかったのであり、「このヴェルサイユは陰謀の巣で、王妃様のような方が住むには危険すぎるところ」で「今の王妃様には、誰か力になってくれる人間が必要」だったのです。フェルセンが助け舟を出したときには、もう遅すぎたのでした。

この物語は『王妃マリー・アントワネット<華やかな悲劇のすべて>』に続いていきます。ここからギロチン台へと進んで行くことがわかっているだけに、まさに悲劇そのものの物語が展開されることがイメージできます。ちょっと一休み入れて、気を取り直してから続きを読もうと思います。