本をきっかけに。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

本をきっかけに。

好きになること・もの、ありませんか?

美術鑑賞の座学講座をするにあたって、最近わたしがよく使うのは、アンリ・ルソーの絵画なのですが、ルソーの絵に興味を持ったのは、実は小説がきっかけだったと、講座の準備をしながら思い出しました。

原田マハさんの『楽園のカンヴァス』です。この本を読んで、まず家にある画集からルソーを引っ張り出してひきこまれ、ロンドンではナショナルギャラリーで虎の絵(タイトル「Surprised!」)に釘付けになり、ルソーの「夢」を見るためだけにでもニューヨーク近代美術館MoMAに行かねば!と思っています。

小説に登場する絵や音楽は、しばしばそのストーリーとの相乗効果で強く心に響いてくると感じます。もちろん大前提として、そのもの(絵や音楽)自身の力があるからこそ、の響きなのですが。

わたしの場合、小説のおかげでルソーの絵に関心が向きました。もちろん同じ画家が描いたものでも、響くもの響かないものあります。ルソーの絵も例外ではないのですが、惹かれるものが多いと感じています。

わたしは絵を見る時に、極力文字情報を排除するのですが、文字情報のかたまりである小説から影響を受けて、好きな絵に出会うこともある。なんだか面白いなぁと思います。

【告知】アート×ビジネス@博多阪急

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)/アートエデュケーターふじゆりです。

【告知】アート×ビジネス@博多阪急

先日対話型鑑賞講座」を開催した朝日カルチャーセンター福岡さんからのご縁で、博多阪急さんのイベントでお話をする機会をいただきました。メンズ売り場の催事でのイベント。これからのビジネスパーソンにもアートの感性が必要だよね、ということで。

これからのビジネスパーソンに必須の教養、
その第一歩を美術鑑賞で!

時間が45分と短めなので、まずは「なぜ今アートなのか」という諸説の紹介と、諸説への理解を深めるための方法(本や講座など)の紹介、すぐにスタートできるアートとの関わり方など「概論」を中心にお話する予定です。時間に余裕がありそうだったら、ビジュアルシンキングのワークもとり入れたいところですが、さて。

博多阪急の担当者さんと「これからは絶対に必要ですよね!」と盛り上がっているこの企画。時間帯が平日昼間ではありますが、参加費無料でお得です。ぜひお気軽にお申込み下さい。

これからのビジネスパーソンに必須の教養、
その第一歩を美術鑑賞で!

「自分のこと」としてアートを考える人が一人でも増えると嬉しいな、と思いつつ。

【開催報告】福岡ACAD.「世界史を建築家の視点で学ぶ!第6回アールヌーボー」

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)/Meet Me at Artふじゆりです。

【開催報告】福岡ACAD.「世界史を建築家の視点で学ぶ!第6回アールヌーボー」

株式会社藤井設計室藤井昌宏氏を講師に迎えての「世界史を建築家の視点で学ぶ!」シリーズ第6回目は「アールヌーボー」テーマでした。前回に引き続き、講師出題による「意見交換テーマ」に沿っての講座の振り返りを採り入れ、今回も白熱した楽しい時間となりました。

個人的には、つい先日見てきた「ラファエル前派展」からつながる時代であり、絵画や家具壁紙などのデザイン製品をはじめとした展示イメージが鮮明に残っていたところでもあり、非常にタイムリーでした。

以下、キーワード備忘。


  • アール・ヌーボー=フランス語で Art nouveau=新しい芸術
  • イギリス産業革命→都市化→近代のはじまり
  • ごついもの固いものから洗練されたものへ
  • 「デザインやってますよ」の意図的アピール
  • 辰野金吾がイギリスに留学した時代
  • 植物的・生物的装飾
  • 工業化・工場主・成金
  • 個人的な感情を表現してよい時代
  • 大量生産=代替可能
  • 鉄筋、コンクリート
  • アーツアンドクラフツ運動・モリス商会・デステイル運動・バウハウス・セセッション

今回の「意見交換テーマ」は「アールヌーボーの時代を経て、20世紀のこの社会になって、わたしたちの暮らしは変わりましたか?何が変わったのでしょうか?何によって変わったのでしょうか?」というものでした。このテーマによって、これまで見てきた歴史が自分事に置き換わりました。

次回は「歴史シリーズ」の最後、「モダンスタイル」です。現代の直前ですね。これまたとっても楽しみです。

ギャラリートーク「アート×スタートアップ」聴いてきました。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)/Meet Me at Artふじゆりです。

アートフェアアジア福岡2019プレイベント連続ギャラリートーク「アート×スタートアップ」(第一夜)聴いてきました。

場所は福岡市赤坂にあるギャラリーモリタさん。

寺田倉庫(TERRADA ART ASSIST)さんの話が聞けるとあって、興味津々、参加してまいりました。写真は当日いただいたTERRADA ART ASSIST さんのパンフレット。

文化芸術分野での活動を評価されて第27回モンブラン国際文化賞を受賞なさったということで、少し前にテレビでも大きく取り上げられていたそうです。実はわたしはそういうことはまったく知らなかったのですが、アートの物流において革新的なお仕事をしているというイメージを持っていて、お話を聞いてみたいな、と思っていたのでした。

TERRADA ART ASSIST代表取締役の是川泰之氏と、ギャラリーモリタ代表でアートフェアアジア福岡2019実行委員長の森田俊一郎さんによる対談形式のギャラリートーク。

是川氏の淡々としたトークが素晴らしかったです。約1時間と短い時間でしたが、アートを取り巻く仕事へのプロフェッショナルなスタンスがビシビシと伝わってきました。芸術を特別なものと位置付けるニュアンスを無意識に期待する参加者に対して、あくまでもビジネスライクな視点の結果としてのTERRADA ART ASSIST さんの在り方が、清々しく感じました。だからこそ、お客さまの要望にこたえ、さらにその期待を先取りするサービスを提供することができるのですね。

トーク終了後の交流タイムでは、是川さんと直接お話もできました。海外へのアート作品発送において、どのような問題がよく相談されているか、どのように解決しているか。わたし自身の持っている課題に対しても、解決を期待できるお話を伺うことができました。

今年は年末にかけて海外発送の事案が待ち構えているので、いざというときにご相談できる場ができて、心強い限りです。企画してくださったアートフェアアジア福岡2019実行委員の皆さま、ありがとうございました!

読書『ドーン』『マチネの終わりに』『透明な迷宮』

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『ドーン』『マチネの終わりに』『透明な迷宮』平野啓一郎 著

遅まきながらわたしが平野啓一郎著作品デビューをしたのが、ついひと月ほど前。10連休も味方して、3冊読了。

まずは「そういえば、文学作品には『文体』という概念があるのだった!」と思い出させられました。それぞれの小説における「独特の言い回し」に慣れるところから読書がスタートするという実感を伴ったのは、久しぶりだったような気がします。

次に、物語の背景を支える教養的知識が自分に不足しているのを痛感させられました。例えば『ドーン』(講談社文庫)なら宇宙開発競争の実態や、アメリカ大統領選に見られる社会病理、科学技術の進歩(実態と近未来に起こりうること)など。『マチネの終わりに』(毎日新聞出版)なら、なんといってもクラシックギターで演奏される曲の数々。本の中に登場する曲を知っているだけでも、読み応えが変わってくるだろうと思いました。

もちろんそうした知識がなくても大丈夫で、物語の魅力に引っ張られて一気に読みました。壮大な背景を用いながらも、ストーリーはあくまでも「人」の心の機微にあてられていたからだろうと思います。だからこそ、道具立ての意図を阿吽で理解できるだけの教養があれば、もっと登場人物の心情に近づくことができたのではないかとも。

3冊読んで、ようやく平野啓一郎著作のスタート地点に立ったような気がします。まだまだ読んでいない本がたくさんあるので、これからが楽しみです。

ところでカズオイシグロ作品の追っかけをしたときも、文体の妙に感嘆したものですが、わたしの読むそれはあくまでも翻訳者の方の文体であったので「この方が日本語訳しているからこそ、この読みごたえ」という感動でした。わたしの今の英語力では原文を読んで文体にまで思いを寄せることはできず、それはやはり残念なことなのかもしれないと、あらためて思ったのでした。

実は、一番最初に手に取ったのは、平野啓一郎さんの芥川賞受賞作である『日蝕』(新潮文庫)でした。ところがまず文体に慣れるのに時間がかかり、時代背景に思いを寄せるのに時間がかかり、と、ゆっくりゆっくり読んでいるため、いまだ読み終わっていません。さていつ読み終えることやら。

あらためて、読書『美 「見えないものをみる」ということ』(PHP新書)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

あらためて、読書『美 「見えないものをみる」ということ』(PHP新書)

先日銀座の資生堂ギャラリーで「福原信三の美意識」を意味する言葉・表現にたくさん出会いました。福原信三氏は、資生堂創業者の三男で資生堂の初代社長。資生堂文化の礎を築いたといわれる方です。わたしがその美意識に触れ影響を受けたのは、現資生堂名誉会長福原義春氏のこの著書からでしたので、あらためて本書を読み直してみました。

以下、備忘。


  • 今の世の中では、(中略)本当に美しいものが、美しいというふうに評価されているだろうか。
  • 自由に使える一日。好きな本を読む時間。美しいものに触れるひと時。
  • 文明は文化を駆逐する
  • 自然への畏敬の念
  • 文化の本質の要素には、もともと「ムダ」や「遊び」がある
  • いまの作品は、百年後、二百年後に生き残れるか
  • 寒さを寒さとして引き受けるような感性
  • 本歌取りと模倣の違い
  • 「人の型を踏むな」「芸術は無窮を追え」という(岡倉)天心の言葉
  • 五感のすべてで対象を感じる
  • 自然を魂に入れて生きる。
  • 「原典を尋ねる」
  • 複線人生
  • 自然に触れること、美に触れること、そして本物に触れること
  • 作品を買うことで、自分と作家との関係性が変わってくる
  • 自分の趣味に合うものを、その時々に使えるお金の範囲で手に入れる
  • 過去の知的資産に触れることの目的は、(中略)何よりも、未来を考えるためだ。
  • 「ものごとの真贋を見分ける目」「美しいものを美しいと感じ取る感性」を復活させる
  • 実際に見なければわからないこと
  • 芸術とは、時代ごとの文化を背景にした成果物のこと。
  • 知識イコール教養ではない
  • 一〇〇メートルをいかに速く走るかよりも、いかに美しく走るか

『美 「見えないものをみる」ということ』(PHP新書)より


このところ「アート×ビジネス」関連の書籍がたくさん出ていますが、そのいちばん最初に読んで欲しい本です。わたしにとっては、何度読んでも勇気づけられる本です。

読書『エグゼクティブは美術館に集う』(光村図書)その2

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『エグゼクティブは美術館に集う』(光村図書)奥村高明 著 その2

以下、備忘。書き留めておきたい内容のボリュームがあったので、その1(はじめに・1章~3章)と、その2(4章~)に分けてレポート。 その後半分。


  • 「一瞬でも本物の経験をするとそれまで学んだ知識が全部つながって大きく飛躍する」
  • 「対話による意味生成的な美術鑑賞」(帝京科学大学こども学部教授 上野行一氏)
  • 美術はそういう「かけがえのない自分」が成立する時間
  • 美術作品は「私」を映す鏡
  • そのとき、豊かな鑑賞経験があると、ただそこにきれいな絵がかかっているだけでは終わらない。 (帝京科学大学こども学部教授 上野行一氏)
  • 「新しい私」が生まれるためには、鑑賞の方法を知ることも必要 (帝京科学大学こども学部教授 上野行一氏)
  • 絵の中に入って、五感で鑑賞する(帝京科学大学こども学部教授 上野行一氏)
  • 風景を選び取る力、技術や物を組み合わせる力、計画する力などが統合されて一つの絵になっていく。(中略)名品はそれが高度なレベルで統合されている上に、文脈みたいなものまで背負っている
  • 「来館者を来館したときと同じ状態で帰しては意味が無い」(テート美術館の学芸員)
  • 美術館に行って、「私」の見方や考え方、「私」を取り巻く世界への理解、さらには「私」自身の在り方などに何らかの変化を及ぼすとしたら、美術鑑賞は今以上にぜいたくな時間になる
  • 美術館の最終目的は教育
  • 見る人が意味や価値をつくりだす
  • ものを思索的に見るということが大事で、それを美術鑑賞で育むことができる(帝京科学大学こども学部教授 上野行一氏)
  • 思索的にものを見るということは、思索的に世界を見ること(帝京科学大学こども学部教授 上野行一氏)
  • そんな風に美術鑑賞をすることで、厚みのある多様な考え方や見方が身に付けられる。しっかりと思索して自分で考えられる有能な自分になれる。
  • 美術は文化として生み出された数多い社会的な実践の一つ

『エグゼクティブは美術館に集う』(光村図書)奥村高明 より


読書『エグゼクティブは美術館に集う』(光村図書)その1

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『エグゼクティブは美術館に集う』(光村図書)奥村高明 著 その1

銀座に行くと、時間をみつけてはGINZA SIX内にある銀座蔦屋書店に足を運んでいます。このところ出版が増えているアート×ビジネス系の書籍をチェックするのに最適な場所です。関連書籍が増えると嬉しい一方で、自分の方向性と異なるものが増えてくるのも世の常。中身をちゃんと確認して、本書をゲットできました。

以下、備忘。書き留めておきたい内容のボリュームがあったので、その1(はじめに・1章~3章)と、その2(4章~)に分けてレポート。


  • まなざし:単にありのままを「見る」のではなく、何らかの予見や考え方などを含んで見る姿勢
  • 「問題を発見し、それを解決する力を身に付けるためには芸術は欠かせません。(後略)」(日立製作所フェロー小泉英明博士の話より)
  • 見えるというより、脳が受け取った情報から神経活動が始まるということです。(臨床心理学者 前田基成氏)
  • 美術というのは、大切なものは何かとかを見つける視点を持たせてくれるのではないでしょうか。 (臨床心理学者 前田基成氏)
  • 人間って、そもそも論理では解決できない能力を持っていて、それを直感や感性、創造性というんでしょうけど。実はそこをうまく鍛えられると現状打破する力が発現する。
  • 直観は論理
  • 生き残る可能性を高めるために創造性が必要
  • 大人も子供も、鑑賞は視覚だけの作業ではなく、全身の感覚を働かせる運動なのです。
  • 自分の経験から見る―鑑賞は経験の再構築
  • 美術鑑賞では目の前の作品に間違った要素はありません。
  • そのすべて正しい条件の中から自分の根拠になる条件を選び取り、それらを論理的に組み立てます。
  • 美術鑑賞では一人ひとりの「私の解」が求められます。

『エグゼクティブは美術館に集う』(光村図書)奥村高明 より



【告知】福岡ACAD.「世界史を建築家の視点で学ぶ!第6回アールヌーボー」

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

【告知】福岡ACAD.「世界史を建築家の視点で学ぶ!第6回アールヌーボー」

全8回で計画をしている「世界史を建築家の視点で学ぶ!」シリーズ。第1回「建築の歴史」第2回「エジプト・ローマ」第3回「初期キリスト教・ビザンチン」第4回「ロマネスク・ゴシック」第5回「ルネサンス・バロック」と来て、第6回目。このあと、第7回「モダンスタイル」、第8回「人の住むところ」と続きます。

実はこの『アールヌーボー』講座、昨夏に福岡天神で一度開催しており、建築・住宅関連業界の方々が多く集まってくださいました。その人気講座が、さらにパワーアップして戻ってきます。


美しい建築をスライドで見ながら、歴史・文化的背景などについて考察を深めます。今回のテーマは「アール・ヌーヴォー」。
西洋史に興味のある方、建築・工芸・アート・デザインに興味のある方、お気軽にご参加ください。
世界各地の名建築をその目で見てきた、株式会社藤井設計室・藤井昌宏さんの解説です。

<講師>株式会社藤井設計室・藤井昌宏さん
木原千利建築設計事務所を経て、藤井建築設計室を開く。店舗・住宅・病院などのほか、ハウステンボス、阿蘇ファームランド、ひらかたパークなどエンターテイメント性の高い設計管理を得意としている。2017年全体リニューアルした「かしいかえん」の設計監理は遊園地の大規模リノベーションとして、エンターテイメントビジネス業界で注目を集めている。(https://www.facebook.com/Fujii.Design.Office/

<参加費>大人3000円、学生1500円(当日会場にて現金払い)

<会場>メイトム宗像1階101会議室
福岡県宗像市久原180

<スケジュール>
18:00開場・受付開始
18:30スライドショー講座スタート
20:30質疑応答・意見交換タイム
21:00アンケート記入など
21:30閉場

お申込は、福岡ACAD.「世界史を建築家の視点で学ぶ!第6回アールヌーボー」イベントページから。お問合せもお気軽にどうぞ。

読書『前世への冒険』(知恵の森文庫)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『前世への冒険―ルネサンスの天才彫刻家を追って』森下典子(知恵の森文庫)

先日、森下典子さんの『日日是好日』(新潮文庫)を読み終わったところで、その巻末に紹介されていた著書の並びに見つけたタイトル。『日日是好日』で「 魅力的な文章を書く方だなぁ」と思っていたところだったので、「絶対この本面白いはず!」と確信して入手。

一気に読了。面白かったです。巻末の「解説」に、いとうせいこう氏の名前を発見し、これまた思わずニヤリ。氏の解説にある次の文章が、我が意を得たりで嬉しくなりました。


そのような力を持つものを、古来我々は傑作と呼んできたのではなかっただろうか。彫刻であれ、絵画であれ、音楽であれ、現実を侵す力があるからこそ存在価値がある。芸術的だといわれる。役に立つということはそういうことだ。

※『前世への冒険―ルネサンスの天才彫刻家を追って』森下典子(知恵の森文庫)「解説―役に立つ迷宮」いとうせいこう より


タイトルにある「前世」と、「ルネサンス= ル(Re=再)・ネサンス(naissance=誕生)」とが絶妙にシンクロして、「輪廻転生」を思いながら読む。著者と一緒に旅をしている気分になりました。

もともと単行本『デジデリオ・ラビリンス』だったのが文庫本『デジデリオ』になり、『前世への冒険―ルネサンスの天才彫刻家を追って』と改題されたという本書。このタイトルでなければ、わたしは手に取らなかった可能性が大きく、三度の改題に感謝!です。

読書『前世への冒険―ルネサンスの天才彫刻家を追って』森下典子(知恵の森文庫)