『嵐が丘(上・下)』(光文社古典新訳文庫)エミリー・ブロンテ著

読書『嵐が丘(上・下)』(光文社古典新訳文庫)

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『嵐が丘(上・下)』(光文社古典新訳文庫)エミリー・ブロンテ著

「読んでいなかった名作を」シリーズ。発行元が光文社さんの「古典新訳文庫」となっているのに、目が留まりました。古典を新訳して出版する文庫文化のおかげで、自分の関心が向いたタイミングで、古典名作を「さあどうぞ」と目の前に差し出してもらえるわけです。ありがたいことですね。

最近はそれに加えて、訳者との相性といいましょうか、同じ本でも読みやすさが変わってくるということに気が付きました。例え一度トライしてすんなり読むことができなくても、訳者が変わると印象が変わるということもあるのが面白さ。今回の訳は、小野寺健氏。

図書館の海外文庫本コーナーで、何度もタイトルが目に留まりながら、はじめて手に取ってきました。著者についても、ストーリーについても、まったく予備知識無しで読書スタート。

びっくりしました。

タイトルから勝手に、英国の丘陵地帯を治める貴族の美しいお話を連想していましたが、間違っておりました。いえ、まったく間違っていたとも言い切れないでしょうか。とにかく読後の第一印象は「ドロドロ路線の昼メロ(昼ドラ)」顔負け(笑)。「昼メロ」がわからない方は、ウィキペディアをご参照くださいね。

さて上下巻通して読み終わり、残ったのは登場人物たちのあまりにも強烈なキャラクター。特にストーリーの中心であった最初のキャサリンとヒースクリフの言動。(「最初の」としたのは、キャサリンもヒースクリフも、もう一人づつ出てくるので。)そのすべての根底にあったのは、彼らに言わせれば「愛ゆえ」でしたが、あまりにも凄まじい自己愛でありました。

解説で、刊行当初はあまり評価されなかったという『嵐が丘』。たしかに諸手を挙げて「素晴らしい!」と称えるには難しいストーリーかも、という気がします。よくぞ名作古典として残ったなぁ、というのが正直な感想でした。刊行当時、この本をめぐってどんな論評がなされたのか、覗いてみたい気がします。

今回読んだのは、光文社古典新訳文庫版。他にも文庫が出ていますし、映画も出ていたのですね。また機会をみつけて読んだり観たりしたいと思います。

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯(はなまつりがま)の内儀(おかみ)であり、Meet Me at Artを主宰するアートエデュケーターでもある、ふじゆり のブログです。