読書『観光再生』(プレジデント社)

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『観光再生』(プレジデント社)村山慶輔 著

「観光」を軸としながら「地域とビジネス」を論じている本です。「地域の、そこに住んでいる人の暮らしを、より豊かにするために」というテーマが通底しています。「豊かに」にはもちろん、経済的な面だけでなく、文化的な面、自然・環境面など広義の豊かさが含まれています。サブタイトルは

「サステナブルな地域をつくる28のキーワード」。

サステナブル・ツーリズム/リジェネラティブ・トラベル/地域教育とシビックプライド/コミュニティ・ツーリズム/観光貢献度の可視化/量から質へ/BCPの策定/マイクロモビリティ/観光型MaaS/デジタルトランスフォーメーション/スマートツーリズム/バーチャルツーリズム/ライブコマース/AI・ロボット、非接触型機器の活用/アフターインスタ映え/食の多様化/アドベンチャー・ツーリズム/ロングステイヤー、ワーケーション/レスポンシブル・ツーリズム/高付加価値化/富裕層マーケット/ニューマーケットの開拓/リスク分散、事業の多様化/観光CRM/人材の確保・育成/サバティカル制度/ダイバーシティ/関係人口の創出

舌を噛みそうなカタカナだらけで、ついていけません(笑)最初から「サステナブル?」と思いましたが、SDG’sの「S(Sustainable)」ですね。「持続可能な」。わかりやすく日本語化してくれたら親切なのに…とも言っておられませんので、この機会に少しでも理解できるよう、赤ペンチェックしながら読みました。

それぞれのキーワードの中身がわかれば、自分の事業や生活(生き方)が、どのキーワードと結びついて、どのように地域に貢献できるのかへと、考えが向かいます。地域の人々が全体として豊かな気持ちで暮らせるために、自分にできることは何か。読んだ後に、いろいろな人と意見を交わしたくなる本です。

英語学習について考えた。

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英語学習について考えた。

「海外アート市場に進出する!」と決めて、英会話教室通いをスタートして6-7年ほどになると思います。週1回のネイティブクラス。おかげさまで、口から英語が出やすくなりました。けれども「上達した」というよりは、「英語度胸がついた」というのが実感です。ふだんの生活の中で英語を話すチャンスがあれば、積極的に口を開くようになりました。それはそれで、大きな成果。

でもやっぱり、英語学習を再開して6-7年経つのだから、もう少しスムーズにしゃべれるようになってもいいよな、とも思います。学習を続けている期間ではなく、実学習時間とその方法が問われるよなぁ、と反省。そんなわけで、週末はあらためて英語学習について考えつつ本を乱読していました。

その結果出した個人的まとめが、5つ。

  • 英語で三行日記。
  • 英語誌定期購読。
  • 映像+シャドウイング。
  • まずは音から。
  • BBC。

を導きだすのに役立った参考書籍・ウェブサイトなどは以下の通り

海外渡航が難しくなり、今まで以上に「ロンドン行きたい!」の思いが募っています。次回渡英時には、今より少しでも英語が喋れるように頑張ります。

読書『最後のダ・ヴィンチの真実』(集英社インターナショナル)

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読書『最後のダ・ヴィンチの真実』(集英社インターナショナル)ベン・ルイス著、上杉隼人訳

そういえば、少し前に読んだ鑑賞教育関連の本『知覚力を磨く 絵画を観察するように世界を見る技法』(ダイヤモンド社)の著者・神田房枝さんの肩書は、ダヴィンチ研究所ディレクターでした。本書『最後のダ・ヴィンチの真実-510億円の「傑作」に群がった欲望-』は、偶然図書館の新刊棚で見つけたもの。このところ、思いがけずダ・ヴィンチづいています。ダヴィンチに関する本はフィクション・ノンフィクションともにたくさんありますが、あらためて、世界中にダ・ヴィンチ研究者がたくさんいることを思いました。

表紙裏に書かれた「13万円で買われた絵は、なぜ12年で510億円になったのか」のフレーズが、この本を物語っています。最初に「本書はノンフィクションであるが、ミステリー小説のように楽しめるので」と書いてある通りの本です。アート関係者としては、発見された名もない絵が「傑作」として認定されるまでの過程がとても興味深く、ドキドキしながら読みました。

作者も来歴もわからない美術品の中から、「眠れる美術品」を見出す才能は、まさに審美眼と呼ぶべきものでしょう。その才能はまた、美術史とその周辺の膨大な知識・教養に裏付けられたものであり、どれだけたくさんの美術品を見てきたかの結果でもあります。そのような審美眼を持つ「発見者」の存在は、本来美術の表舞台には出て来にくいだろうと思います。この本で一つのリアルな物語を見ることができたのは、わたしにとって貴重なことでした。

名もない絵が「傑作」として認定されるまでの過程を眺めるにつけ、「誰に発見され(見いだされ)、どこでどのように評価されるか」が、その作品と作者の行く末を決めるのは、古いものも新しいものも同じことだなぁと、つくづく感じました。署名が無いがゆえに名作と認定されず廉価で取引されるオールドピースの数々と、無名であるがゆえに評価の土俵に上がることさえできない現代アートの作品たち。

生まれても日の当たる場所に出ないままに忘れ去られていくアーティストや作品たちが、世の中にどれだけあるでしょう。古今東西、そういうことが繰り返されてきているのだと思うと、やっぱりまずは土俵に上げるための努力をしなければならないと痛切に感じます。美術史に残っていけるのは、ほんとうに、ほんの一握り。「いいものをつくれば、いつか日の目を見る」は、よほどのラッキーであって、「知られなければ、存在しないのと同じ」が実際だと、あらためて思いました。

Meet Me at Art コラージュ講座。

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Meet Me at Art コラージュ講座。

コラージュ講座のインストラクションをしてまいりました。今年は全国的に、オフラインでの各種講座の開催は様子を見ながらでしたので、Meet Me at Artとしても、美術教育のプログラムは焦らず安心して計画できるようになってから、と思っておりました。そんなわけで、久しぶりのインストラクション。

「美術的アプローチでのコラージュ」との出会いは、約2年半前。2018年度の「博物館マネジメント人材育成事業」の一環である連続講座「2025年問題に向けた高齢者の健康と博物館の役割」の第1回で「美術館でコラージュ療法」を学び、その魅力に惹かれました。アートセラピーとしてのコラージュを、美術的アプローチに重きを置くことによって、もっと気軽に誰でも実現できる創作体験として広めていく。その可能性に、ビビビッと来たのでした。

今回は、福津市の生涯学習の仕組み「郷育カレッジ」の講座のひとつとして開催したもの。多様なジャンルの講座を抱える郷育カレッジですが、美術系の講座はそれほど多くありません。コラージュも今年度が初めてでした。約1時間半の講座は、皆さんの意欲的な姿勢に支えられ、サクサクといい感じに進みました。

昨今のご時世を鑑み、グループワークによる意見交換「分かち合い」の時間は割愛することになり、それが少し残念でしたが、その分、自分自身の内面と向き合う時間をしっかりとることができればと思いつつ。後日、講座終了後のアンケートに書かれた感想をフィードバックしてもらったのですが、受講者の方々がその意を汲んでくださっていたことがわかり、ホッとしました。

いただいたご感想を要約すると…

  • 初めてやってみたけれど、新鮮だった。
  • 集中して一人静かな時間が持てた。
  • コラージュ制作を通じて、自分の好きなことに改めて気づくことができた。
  • 自分で考えを創作していく過程に、希少価値を感じた。
  • 今自分が表現したいことが明確に出て、面白かった。
  • やりだしたら、ついついはまり込んだ。
  • 空間で何かを表現したいという思いが出てきた。

などなど。

このように皆さんが感じてくださったことこそが、Meet Me at Artコラージュの面白さであり、目指しているところです。このようなご感想をいただけたということは、コラージュの深さや面白さを感じていただけたということ。ほんとうに嬉しかったです。久しぶりのインストラクションで、コラージュの可能性をますます感じました。

読書『「自宅オフィス」のととのえ方』(主婦の友社)

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読書『「自宅オフィス」のととのえ方』(主婦の友社)

図書館の新刊棚で偶然発見。ちょうど週末にメインPCの入れ替えをし、この機会にデスク周りを少し整理したいな、と思っていたところでしたので、グッドタイミングでした。やはり、気にかかっているテーマに関する本は、無意識に視界に飛び込んできますね(笑)

この春以来、在宅勤務への移行が進んだのでしょう、この手の本がたくさん出てきたように思います。なかでも本書では、実際に「自宅オフィス」で仕事をなさっている方々のお部屋のカラー写真がメインで、こだわりポイントがテキストで添えられていました。さまざまな職業の方が紹介されていましたが、ほとんどの方が、もともと在宅ワークやワーケーションと親和性が高いだろうと思われる方々。それだけに、こなれているとでもいいましょうか、手軽に取り入れられそうな「小技」が随所にあり、参考になりました。

面白かったのは、あえて狭いスペースにこだわったり、一見無駄そうなものを大切にしていたり、オフィスインテリア・レイアウトという枠を超えて、「自宅オフィス」の要素が語られていたこと。そしてそれらが、実際に「自宅で仕事をする」を実践しているからこそ、説得力を持っていたことでした。例えば、アロマ(香り)やグリーン(観葉植物)、音の切り替え(音楽)などの有効性もそれらのひとつ。

がっつり「ホームオフィスの構築を検討したい!」という方には、少々物足りないと思いますが、今回のわたしのように、ちょっとしたヒントがあれば…という向きには、ちょうどよいと思います。わたしはこの本を見て、自分が仕事スペースを考える際に重視するポイントがなんとなく見えてきました。そうすると、さらに同様のジャンルの別の本も探してみる、という楽しい連鎖につながります。

仕事スペースの模様替えは、そのまま仕事のモチベーションへとつながります。わたしと同じように、台所スペースに「自宅オフィス」スペースをつくっている方もあり、親しみを感じつつ、ちょっとしたヒントをいただいた一冊でした。

読書『ミザリー』(文藝春秋)

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読書『ミザリー』(文藝春秋)スティーブン・キング

スティーブン・キングによる文章指南の本『書くことについて』を読んだのは、2019年10月のことでした。約一年前。そのうえで『ミザリー』を読みなおさねばと思いつつ、読むのにエネルギーが必要なことがわかっているので、時期を選んでいるうちに、時間が経ちました。スティーブン・キングの本はホラーがメイン。そのなかでは本書は、サイコサスペンスに近いと思います。ホラーは苦手なので、わたしは『ミザリー』と『書くことについて』以外は読んでいません。

さて『ミザリー』。わたしのなかで、ミザリーといえば、キャシー・ベイツ。彼女がアニー・ウィルクスを演じた映画『ミザリー』が公開されたのは、検索してみたところ1990年でした。30年前。実は自分が中学生ぐらいのころかと勝手に思い込んでいたのですが、そこまで古くはありませんでした。

その数年後にテレビで見たのが最初だったと思います。テレビの小さい画面にもかかわらず、インパクトの大きさは凄まじく、映画館で観なくてよかった映画のひとつです(笑)。実のところつい最近まで、キャシー・ベイツがどんな映画に出て、どんな役を演じても(とても優しくていい人の役であっても)、『ミザリー』での印象が勝ってしまって、怖かったものです。

『書くことについて』で、スティーブン・キングの創作背景を垣間見ることができたので、少しは客観的に読むことができるかと期待しつつ読書スタート。期待を裏切り、気が付けばすっぽりと小説世界に入り込んでいました。主人公が追いつめられていく心理戦の恐怖は、大まかなストーリーや結末が分かって読んでいても、まったく軽減されず…。

ただ今回、小説を読むことによってアニーの新たな側面を発見し、アニー像を少し上書き修正することができたのは、わたしにとって新鮮なことでした。それは、彼女の小説・創造世界に対する知的な洞察力とでもいいましょうか。ストーリー展開に対して「あんまりリアリスティックじゃないけれど、でもフェアだわ」と評するセリフがあり、この一言でアニーを見る目が約30年ぶりに少し変わりました。

それにしても、読み終えるのに消耗しました。個人的には、他の方に積極的におススメする本ではありません。

読書『花のれん』(新潮文庫)

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読書『花のれん』(新潮文庫)山崎豊子著

山崎豊子作品、冊数の少ないものから読み進めています。デビュー作『暖簾』に続き『女の紋章』(これは上下巻ありましたが)、そして今回の『花のれん』。いずれも著者の「大阪船場商人の世界」への執心が感じられる作品でした。アプローチは異なれど、登場人物の姿を通じて「いかに商売をするのか=いかに生きるのか」を見せつけられました。自営業者であるわたしとしては、楽しみながらも考えさせられるところ少なからず。

さて『花のれん』。文庫裏の紹介文に「大阪商人のド根性に徹した女興行師の生涯」と書かれていますが、その主人公のなりふり構わず頑張る姿が、なんとも愛おしかったです。ダメ亭主を亡くした後の本領発揮ぶり、商売人ぶり。人によっては「えげつない」と感じるのかもしれませんが、わたしは読みながらついつい応援していました。それは主人公がどれほど必死に考え、自ら動いているかが、伝わってきたからにほかなりません。思わず、わたしももっと足を動かさないと…と反省。

山崎豊子作品を読みはじめてまだ三作目ですが、面白いなぁと思うのは、著者の登場人物に対する「えこひいき」とでも言えそうな描き方をしばしば感じること。えこひいきされるのは主人公とは限らず、書中で悪役としてふるまっている登場人物であっても、著者の愛情がひしひしと伝わってくることがありました。

そろそろ、大作に手を伸ばそうと思います(^^)

読書『Are You Ready?』(山川出版社)

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読書『Are You Ready?』(山川出版社)末吉里花 著/中川学 絵

こちらもカメリアステージ図書館の選書ツアーで選んだ本の一冊です。イラストの色使いとインパクトに惹かれて手に取りました。表紙買い。実は本文をちゃんと読んで内容を理解したのは、選書として決定した後でした。イラストのイメージは中身と食い違うものではなく、良い絵本を手に取ることができて、ホッとしています。

もともとは日本語で出版されたものを英訳した本書。著者の末吉里花さんは、TBS系テレビ番組『世界ふしぎ発見!』のミステリーハンターをなさっていた方だそうです。そういうところでも、地球規模でのものの見方を養われたのかもしれませんね。今は一般社団法人エシカル協会代表理事、日本における「エシカル」のパイオニアとして活動なさっているそうです。本書は「エシカルの入門書」とでもいうところ。

さて「エシカル(ethical)」。わたしはこの本を読むまで知りませんでした。直訳すると「倫理的な」というような意味。一般社団法人エシカル協会のサイトによると、SDGs(持続可能な開発目標)を実現するための、解決方法のひとつとしても「エシカルな考え方」「エシカル消費」が位置付けられています。ピンと来たのは「フェアトレード」による輸入販売。これもエシカル消費のひとつです。「これはほんとうに人のためになるのか」「これは地球環境のためになるのか」という問いがその根底にあると考えると、わかりやすいと思います。

平易な英語で書かれています。それにイラストが意味を添えてくれるので、きっちりと訳さなくても、著者がこの絵本で伝えたいことは理解できると思います。子どもにもわかりやすく単純化して説明されているので、親子で読んで考えることができる絵本です。

読書『「文」とは何か 新しい日本語文法のはなし』(光文社新書)

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『「文」とは何か 新しい日本語文法のはなし』(光文社新書)橋本陽介著

先月参加してきた、カメリアステージ図書館の選書ツアーで選んだ本の一冊。三回目の参加となった今回の選書は、過去二回に比べて、ようやく「自分が読みたい本」よりも「図書館に来る人にお勧めしたい本」を選べるようになったのが、自分のなかで少しは進歩したかな、と思えたのでした。

「はじめに」で「国語の授業はなぜつまらないのか」と問題提起する著者が、「文法はエンタメだ」と書きあげた本書。文法に関する考察は機知に富み面白いながらも、読む側としては普段使わない頭を使い、途中でくじけそうになりながら、やっと読み終えた、というのが正直なところです(笑)

それでも読了後には、「日本語文法」という枠を出て、言語について思いをはせる自分がいました。個人的に特に興味深かったのは、次の三つのポイントです。


  • 知の枠組みはすべて西洋由来
  • 文法とは計算システムである/人間言語の特徴は、無限に「文」を生み出せる点にある
  • 言語は思考を決定しないが表現と解釈を縛る

『「文」とは何か 新しい日本語文法のはなし』(光文社新書)より


英会話を習っていると、「日本語にはうまく訳せない英語」「英語ではぴったりくる単語が無い日本語」に出くわします。そのたびに言語の背景にある文化の違いを思います。しかも不思議なもので、習えば習うほどに「翻訳するのが難しい」ものに出会う頻度が増える印象があります。「言語は思考を決定しないが表現と解釈を縛る」のですね。

日本語文法を解説する手順をとりながら、広く「言語」について考えさせる本でした。書中、いろいろな角度から文法を解いてあり、それぞれの角度(視点)を深めるための「読書案内」がついています。「ことば」に興味のある人、言葉を教えることを仕事にしている方に、ぜひ手に取って欲しい一冊です。

読書『知覚力を磨く 絵画を観察するように世界を見る技法』(ダイヤモンド社)

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『知覚力を磨く 絵画を観察するように世界を見る技法』(ダイヤモンド社)神田房枝 著

美術鑑賞の効用を説く本がまた一冊登場しました。上の写真は帯で紹介されているコンテンツ。『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』(光文社新書)で対話型鑑賞法を説いた山口周さんはじめ、ここ数年美術鑑賞によるトレーニング・研修効果をうたう本が次々と出ていて、アートエデュケーターとしては嬉しい限りです。目についた都度、読むようにしています。

著者によれば、「その効果が科学的に検証されている、絵画観察を用いたトレーニング」について論じているのが、本書『知覚力を磨く』の強み。たしかに自らを省みても「効果があると確信を持ってはいても、それを証明しろと言われると、検証までは出来ていない」のが、鑑賞教育の担い手としての実態です。それだけに、裏付けが語られることに、とても心強さを感じました。

以下、備忘。


  • 思考の前提となる認知、すなわち「知覚(perception)」
  • 「知覚」の幅を広げるというアプローチ
  • 知覚→思考→実行
  • 純粋によく見る
  • 知覚は「コントロール」できない
  • 知覚から「知識」がはじまる
  • 「他者」の知覚を取り入れる(=読書)
  • マインドアイ(見えないものを観る力)
  • 知覚力を奪う「敵」は「認知バイアス」
  • 「具体性に満ちた全体」をとらえる
  • 点と点をつなぐ観察(=関連づけ)
  • 人文科学は、明確な答えが無い問いに対して、自分なりの答えを提案していく学問

『知覚力を磨く 絵画を観察するように世界を見る技法』神田房枝 著より


ところで著者の神田房枝さんの肩書きが「ダヴィンチ研究所ディレクター」。ダヴィンチ研究所なるものがあるのですね。ダヴィンチはアーティストであっただけでなく、他分野を横断した様々な創造・業績を残していますが、そのほとんどが独学であったということを、本書で知りました。

アーティスト以外のアート関係者、教育関係者、企業人にもおススメの一冊です。