リマインダ、こんなふうに使ってます。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

リマインダ、こんなふうに使ってます。

もう十数年前だったと思います。「メールのリマインダ機能は、うっかり防止にいいよ~!」と勉強会仲間に教えてもらい、その時々で試してきました。

リマインダ機能とは


リマインダーとは、「思い出させる人(物)」といった意味の英語であるが、IT用語としては、うっかり予定を忘れないように自動で通知する機能やサービスのことである。リマインダーにあらかじめ予定を入力しておくと、予定日になる前に、電子メールやアラートなどよってユーザーに通知される、これによって予定の存在を思い出し、うっかり忘れることを防ぐことができる。

(weblio辞書 IT用語辞典バイナリ より)


スマホを持ち歩く人が増えた現在では、カレンダー機能に付随したものなど、アプリで活用しまくっている人も多いと思います。

わたしの場合、一日の仕事始めにまずメールをチェックするので、メールソフトのリマインダ機能を使っていてます。メールソフトを立ち上げたら、リマインダが通知(というか、表示)されるようになっているのです。

「いつ通知するか」の設定がいろいろ選べるので、現在わたしは「曜日」で決まって届くものと、「日」で決まって届くものとを設定しています。

通知する内容は、いずれも「その日のスケジュール」などではなく、「緊急のこととかではないけれど、定期的に自分に思い出させたいこと」を1文から3文程度。

例えば、今届いている内容の一部はこんな感じ。

  • 月曜日「2017テーマ:本来無一物」
  • 火曜日「直観力アップ:創造的解決を導くのに、じっと座っている必要はない。」
  • 水曜日「コミュニケーション:余 裕」
  • 木曜日「長期ビジョン:継承・伝承=伝統工芸文化・技術継承事業」
  • 金曜日「身体テーマ:上に伸びてリラックスしている、しなやかで優しい首。」
  • 土曜日「脳・心テーマ:仕事上のリミッター解除(^O^)」

日曜日は「ノーパソコンデー」にしているので、設定していません。その他にも、月に一度「最近泳いでる?」という通知が現れたり。自分が設定しているのだけれど、「ああ、そういえば」となることしきりです。

年に一度お正月に内容を見直すほか、その時々で「これはもう要らないな」とか「これを入れておこう」と思ったときに随時入れ替えています。

ちょっとしたことですが、けっこうこのリマインダに助けられていることも多いのです(^^)

 

図書館探検@郷育カレッジ

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

図書館探検@郷育カレッジ

福津市の誇る生涯学習システム・郷育カレッジが主催する図書館探検に行ってきました。場所は津屋崎に新しくできたカメリアステージ図書館。この図書館ができてから、わたしもここで常に本を借りています。つまり、かなり通っている状態。それでも、そこに「専門家の目」をお借りすることによって、「もっともっと活用できる」場所へのイメージを膨らますことができるのが、「探検」の意義であり素晴らしさです

「貸出型」の図書館に対して「滞在型図書館」を目指しているというカメリアステージ図書館。2階の図書館フロアにある学習室やAV視聴ブースや多目的室だけでなく、1階にあるカフェコーナーや歴史資料館と組合せて利用していくことで、活用場面がどんどん広がりそうです。

そういえば、今年の初めには仙台まで「美術館探検」に出かけており、12月にも場所を変えて美術館探検予定。わたしにとって「〇〇館探検」は、館の建物や施設自体の探検であると同時に、知的探検・脳内探検でもあります。

 

読書:『江戸百夢』(近世図像学の楽しみ)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書:『江戸百夢』田中優子著

サブタイトルが「近世図像学の楽しみ」

この八月に講演を聴くことができ、とても面白かった法政大学総長・田中優子先生。

講演会「グローバリゼーションと江戸時代」聴いてきました。

『江戸百夢』は2000年発刊。「江戸」といいながら、むしろ地理的には江戸のみにとらわれているわけではない内容だなぁ、と感じながら「あとがき」を読んで納得。もとは「朝日ジャーナル」に連載されたもので、その時のタイトルは「EARLY MODERN の図像学」だったのだそうです。

「図像学」とあるだけあって、豊富な絵図がとても楽しく、そこに添えられた解説というかエッセーというか、田中優子氏の文章がまたユーモアたっぷりで秀逸です。上の写真にある目次を眺めるだけでも、その片鱗を感じていただけると思います。

アーリー・モダンの視座が混ざっている結果として、「江戸」の時代的・地理的な特質やイメージが余計にくっきりと浮かび上がっているのを感じます。うまいなぁ、と思わず感嘆。


ちくま文庫から文庫版も出ていますが、絵図の面白さをより実感するには、単行本版がおすすめです。

 

情報活用☆超入門@郷育カレッジ

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

情報活用☆超入門@郷育カレッジ

花祭窯のある福津市には、市民のための生涯学習の仕組み「郷育カレッジ」があります。

「情報活用☆超入門~スマホから人工知能まで~」に参加してきました。

講師は福岡女子大学准教授の藤野友和先生。サブタイトルの通り「スマートフォン」と「AI(人工知能)」について、「超入門」レベルで学ぶことによって、「よくわからなくてモヤモヤする」状態を少しでも晴らしていこうという目的で設けられた講座です。

数学のなかでも統計学がご専門という藤野先生。90分、大学でいうところの1コマの講座は、表・グラフ・図・写真・動画を随所に取り入れ、ワークシートで考える時間もありの、とっても面白くわかりやすい講座でした。

以下、わたしなりに理解したことまとめ。


  • 約50年でスーパーコンピューターはスマホにまで小型化、高速化された。次の50年でAIが同様に進化する。
  • スマホは使いこなすことを目指すのではなく、むしろ使う機能を限定することにより自分に最適な活用が可能になる。
  • 「AI」と「なんちゃってAI」の違いは「大量のデータに基づいて判断する機能を持っているか否か」。
  • AIの進化で奪われる仕事もあるが、新たに生まれる仕事もたくさんある。そういう意味ではこれまでの技術革新と同じ。
  • シンギュラリティー(人工知能が人間を超える瞬間)は当面(数世代のうちには)来ないというのが、現状、大方の専門家の見方。

 

変化のスピードが速い昨今、「よくわからなくて漠然と不安」なことが、「知る」ことで少しづつ解消されることを、あらためて感じた講座でした。

 

読書:『コレクションと資本主義』

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『コレクションと資本主義』水野和夫・山本豊津(角川新書)

サブタイトルに『「美術と蒐集」を知れば経済の核心がわかる』。経済学者の水野和夫さんと、東京画廊社長の山本豊津さんとの対談本です。第1章のタイトル「なぜ資本の本質が芸術に現れるのか」これが第2章以降の対談で明らかにされていきます。

経済史と芸術史を確認しながらの読書となり、わたしにとっては「サクサク読み進める」のが難しい本でしたが、それだけに読み応えがありました。なにより、2014年から海外展開をはじめて、「ヨーロッパには、無名の作家がつくったものであっても、そのものの価値を受け入れる土壌がある」と感じたのでしたが、それが勘違いではなかったことと、その理由がよくわかったのは、大きな収穫でした。

以下、わたしにとっての要点備忘メモ。


 

「歴史の危機」に頼れるのは「古典」である(水野氏)

アーティストが純粋に作品に向かうのはもちろん悪いことではありませんが、自らの感覚と価値観だけに凝り固まり、閉じた作品になってはいけない。(山本氏)

イメージや物語は、どんどん膨らんで大きくなります。それは人間が持つ想像力や創造性に関係があるからでしょう。その一方で、現実的な有用性は常に有限です。(山本氏)

西欧の「公開性」に対して、日本は「秘匿性」を重視する。(水野氏)

その人の教養や文化程度が高く、なおかつ心身ともに美しいということが敬意や尊敬を勝ち得る源泉になる。茶の湯の美意識を通して千利休は全国の武将たちにそのコンテクストを植え付けた(山本氏)

「花」ではなく「種」を買う、言い換えればそれこそが「投資」です。(中略)そうした視点でモノを見ていれば、おのずと将来、花や実になる種子を見分ける鑑識眼も生まれてくる(山本氏)

(『コレクションと資本主義』より)


繰り返し読む本の一冊になりそうです。

 

 

読書:『リーチ先生』

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

『リーチ先生』原田マハ(集英社)

上の写真は、本の内容とはまったく関係がありませんが(笑)。

原田マハさんの本を読むようになって、このタイトルの本が出てから、気になりつつ、敬遠したい気持ちもありつつ、であったのですが、ついに手に取りました。464ページ。分厚い本でしたが一気に読みました。

なぜ敬遠したい気持ちがあったのかというと、「リーチ先生」つまりバーナード・リーチということは陶芸の話ということであり、陶芸業界の話になると、どうしても批判的な視点が働いてしまうような気がしていたからなのでした。

が、読んでよかったです。なによりお話としてとても面白かったこと。そしてわたしにとっては、「史実を基にしたフィクション」ということを理解したうえで、民芸運動がおこった時代背景や空気感を知る、格好の陶芸近代史料となりました。

この小説のなかに出てきた、わたしにとっての「!」はみっつ。


●好いものは、好いのです。理屈はいりません。(『リーチ先生』原田マハ より)

リーチ先生のセリフとして書かれていたこの言葉は、わたしにとって、花祭窯がはじまってからずっと心のうちにあるものでした。はなから言葉による説明が必要なものは、「好いもの」とは言いにくい。「良い」ではなく「好い」という漢字を使っているのも納得です。価値判断の根っこにあるのは、結局は好き嫌い。それが自然だと思うのです。

有名な人が無名であることの素晴らしさを説く、というのは、なんだか奇妙な気がするのだが。(『リーチ先生』原田マハ より)

「民藝」というものを定義付けた人たちに対して、わたしがずっと抱いていた疑問そのままでした。導入部分の章でさらっと書いてあった一文でした。たった一文でしたが、民藝運動の結果としての「民藝」の位置づけに対してある種の違和感を感じていたのが自分だけではなかったことがわかる表現で、少しほっとしたのでした。

仕事に向かい合うために、何よりも大事なのは、情熱だ(『リーチ先生』原田マハ より)

本物のバーナードリーチがこのように言ったかどうかは知りませんが、こと「やきもの」の仕事に関していえば、ほんとうにそう思います。知識や技術はあとから身に付けていくことができますが、情熱だけは自分のなかから出てくるものですから、後付けするのが難しい。それに、情熱が無くても「仕事」として割り切ってやっていくというスタンスの人にとって、やきものの仕事をわざわざ選ぶ利点はそれほど大きくないように思うのです。


わたしの原田マハさん追っかけはまだ続きそうです(^^)

読書:『幸福な王子』

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『幸福な王子』ワイルド(新潮文庫)

『サロメ』の話題に引き続き、ワイルドの『幸福な王子』。

『サロメ』でオスカー・ワイルドに興味が湧き、そういえば家にワイルドの著書があった!と思って引っ張り出してきたのがこれでした。『幸福な王子』他8編が入った童話集。『幸福な王子』は自分が子どものころから知っているお話ですし、息子が小さいころから何度も読み聞かせたお話のひとつですが、それがワイルドの書いた童話であることに、今回はじめて気づいたのでした。

子ども向け絵本で知っていた『幸福な王子』とはずいぶんと雰囲気が異なり、これは日本の昔話などでもそうですが、想定する読者層や時代によっても表現方法がずいぶんと変わっているわけですね。だからこそ読める人は原典で読むのだよなぁ、と今更ながらに感じました。

二冊の『サロメ』でなんとなく固まってしまったワイルドのイメージを和らげ、広げることのできる童話集でした。

 

読書:サロメ2冊。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

サロメ2冊。

オスカー・ワイルドの戯曲『サロメ』と、それを基にした原田マハさんの『サロメ』。

わたしが先に手に取ったのは、原田マハさんのサロメで、挿絵を描いたオーブリー・ビアズリーが主役。イラストレーターという枠には到底おさまらないアーティストであるビアズリーを中心に据えた、マハさんお得意の手法「史実を基にしたフィクション」で、とても面白く読みました。

この本でワイルドに興味が湧き、そういえば家にワイルドの著書があった!と思って引っ張り出してきたのは『幸福な王子』他8編が入った童話集。『幸福な王子』は自分が子どものころから知っているお話ですし、息子が小さいころから何度も読み聞かせたお話のひとつですが、それがワイルドの書いた童話であることに、今回はじめて気づきました。

童話集には『サロメ』には入っていませんので、「ワイルドの戯曲『サロメ』」を探して手にしたのは、平野啓一郎さんの訳による光文社古典新訳文庫でした。

平野啓一郎さんの「訳者あとがき」、英文学者でワイルドご専門の田中裕介氏の「解説」、そして平野啓一郎さんに新訳を依頼した演出家・宮本亜門氏の「『サロメ』によせて」と、『サロメ』そのものにプラスして読みどころ満載の一冊でした。

最近のわたしの読書傾向、小説・実用書問わず一冊の本から影響を受けて、他の本へと展開していくことが多くなってきました。秋の夜長は読書ですね(^^)

食事を通して見える世界@郷育カレッジ

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

食事を通して見える世界@郷育カレッジ

花祭窯のある福津市には、市民のための生涯学習の仕組み「郷育カレッジ」があります。

先日、そのひとつである食育講座「食事を通して見える世界」に参加してきました。

講師は九州大学大学院生の竹内太郎さん。自ら自炊や保存食づくりを実践し、九州大学の自炊塾、むなかた自炊塾の運営を手伝っておられます。むなかた自炊塾については、以前にもご紹介をしました。

むなかた自炊塾で食育を考えた。

今回の講座では、大学院では日本の近代史を研究なさっている竹内さん独自の切り口で、「日本の食事文化」と「伝承の重要性」を考える時間となりました。

講座のなかで最も心に残った竹内さんのお話は、「伝承」の考え方。「教えてもらったことを次の世代に伝えていくことが、それを教えてくれた人が生きていたことの証になると思う」というものでした。

両親、祖父母、先生、近所のじいちゃんばあちゃんが教えてくれたことを、子ども、孫、近所の子に伝えていく。血がつながっていてもそうでなくても、教えていただいたことを誰かに伝えていくことで、それを教えてくれた人の存在を次世代に残していくことができる。

そしてそれは文字や言葉による情報だけでなく、味であったり、知恵であったり、景色であったり…。「教えてあげたこと、教えてもらったこと」が引き継がれていくことが、人の生きた証になる。素敵な考え方だな、と思いました。

 

花祭窯@恵比寿展示会ご報告。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

花祭窯@恵比寿展示会ご報告。

週末は、勉強会組織九州ECの経営者仲間、7事業者での初イベントに花祭窯も参加して来ました。三連休、はじめの二日は台風接近であいにくの天気でしたが、三日目にはきれいに晴れ。異業種での合同企画は学びの多い機会となりました。

出展者それぞれに専門性が高いため、いらっしゃるお客さまも、知識をお持ちであったり、目的意識の高い方ばかり。そのようなお客さまとお店側との会話のキャッチボールは、傍で聞いていても刺激的で楽しく、多くの発見がありました。

今回花祭窯は、大川家具ドットコムさんのスタイリッシュなサイドボードをお借りしての展示。天板の上だけでなく引き出しのなかにも器を収めて、楽しい演出ができました。

藤吉憲典の飯碗、デミタス珈琲碗皿

引き出しを開けたところに器が入っている。それだけのことでこんなに嬉しくなるのですね。津屋崎の花祭窯での展示も、引き出し方式を採り入れたくなってきました。

もうひとつ、おいしい発見。恵比寿4丁目交差点に見つけた、鮨博一さん。お持ち帰りランチパックの五目いなりとかんぴょう巻きが絶品!そしてなにより少しだけ会話を交わした大将の粋な心遣いとふるまいに、とっても幸せな気持ちになりました。時間のゆっくりあるときだったら、カウンターに座ってお寿司を食べたかったなぁ~と(^^)