藤吉憲典の書画、本格的にスタート。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典の書画、本格的にスタート。

ブログ記事を検索してみたら、「書画陶芸」と言い出したのが、ちょうど約1年前だったことが判明。今年から本格的に、「書画家・藤吉憲典」がスタートします。先日アップした、額縁屋さんでのあれこれも、すべてここからつながる仕事。

そもそもはお父さんが書家でしたので、藤吉憲典は幼少期から書道のスパルタ教育を受けています。本来は左利きですが、ペンと箸を持つ手は右利きに訓練されているのは、こうした環境によるところが大きいようです。筆を持つこと、筆で書くこと・描くことがあたりまえに身に付いていたことは、磁器作家としての絵付のスキルにいかんなく発揮されてきました。

同じ空間内で藤吉憲典の書画作品と磁器作品を見ていると、書画のモノクローム(白と黒)の世界と、染付のブルー&ホワイト(青と白)の世界とは、表現における共通点がとても多いことに気がつきます。「余白」を生かすデザインセンスとバランス感覚は、書画と染付の両方において磨かれてきたものだとわかります。

そんなふうに見ていくと、藤吉憲典の作品世界における「書画陶芸」は、実はずっと前から想定されていて、ごく自然な流れであったのだという感じがします。あたりまえに生活のなかにあった書画が、作品として昇華される機が熟したということなのだと思います。書画家・藤吉憲典にも、ぜひご期待ください。

額縁屋さんで、あーだこーだと。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

額縁屋さんで、あーだこーだと。

昨日は博多の額縁屋さんへ。今年から藤吉憲典の書画作品を本格的に売り出すにあたり、自分自身が、飾ったときのイメージをいろいろと試しておかなければ、お客さまへのご提案もできないよね、というところで、花祭窯の展示スペースに飾る書画を額装する第一弾です。

お手伝いいただくのは、額装も表装も手掛ける老舗の額縁屋さん。前に藤吉憲典の陶板レリーフの額装もしていただきました。今回「書というか水墨画だけれども、あえて表装ではなく額装で」の意図を伝えたところ、いろいろなご提案で助けて頂きました。

毎回そうなのですが、額縁屋さんに行くと、まずその「縁=フレーム」のサンプルの多さに圧倒され、軽くパニック状態になります。今回は「どこに飾るか」を決めたうえでの相談でしたので、飾る場所がどんな場所であるか、から考えをまとめていきました。額縁屋さんからは「その場所にある『素材』」「その場所にある『色』」を細かく聞かれ、そのうえに、どんなイメージにしたいかという方向性を載せていく、という手順です。

フレームの候補を数点に絞り込んだうえで、作品周りのライナー(あるいはマット)と呼ばれる部分の候補を合わせていきました。紙にするか、布にするか、そのなかでどのような素材・色を選ぶか。まだまだ額縁初心者のわたしとしては、目の前で合わせて、自分の目で見てみないことには、どのように仕上がるかのイメージがわきません。そして実際のところ、そのように合わせてみて初めて、ガラッと雰囲気が変わることに驚かされます。一度却下したフレームをもう一度引っ張り出して合わせてみたりもしながら、いろいろと試しました。

下の3つはある程度方向性が決まったあとの組み合わせイメージのテスト。ここにたどり着くまでに1時間半かかりました。

藤吉憲典の書画

藤吉憲典の書画

藤吉憲典の書画

スタッフの方がいろいろと素材を出してきては、目の前で組み合わせて見せてくださるのですが、一緒に面白がってくださっているのが伝わってきたので、助かりました。結局この場では決定に至らず、いくつかの候補を頭と写真に残し、一度持ち帰ることに。スタッフさんが「たくさん見過ぎて、たぶん頭のなかがごちゃごちゃしていると思います。ここで決めてしまうより、一度額縁から離れたほうが決めやすいかもしれませんよ」と、アドバイスをくださいました。

その言葉通り、額縁屋さんを出てしばらく歩いていたら、どれにすべきかが自分のなかでスーッと降りてきました。帰宅して、実際に飾る場所を再度確認して、確信を持つことも出来ました。「一度離れた方が決めやすいかも」とは、さすがプロですね。長時間お付き合いいただいたうえに、心遣いのアドバイスまでいただき、感謝感謝です。仕上がりは、ゴールデンウィーク頃にはご紹介できるのではないかと思います。とても楽しみです。

蕎麦猪口倶楽部、価格改定と商品ページメンテナンスのお知らせ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

蕎麦猪口倶楽部、価格改定と商品ページメンテナンスのお知らせ。

花祭窯のオンラインショップ蕎麦猪口倶楽部では、3月22日から、価格改定とそれに伴うページ修正を行います。

オンラインショップ 花祭窯 蕎麦猪口倶楽部

修正が完了したページから、順次アップいたします。最終完了は4月上旬を予定しております。期間中、ご覧になれないページが多くなり、ご不便をおかけいたします。

詳細は下記の通りです。


  • 2023年3月22日より、蕎麦猪口の価格を改定いたします。
  • 併せて商品ページの修正作業を行います。その間、蕎麦猪口の商品ページを見ることが出来ない期間が発生いたします。
  • 4月上旬のページ修正完了を目指しております。
  • 既にご予約注文をいただいているお客さまにつきましては、価格改定前、ご予約を承りました時点での価格となりますので、ご安心ください。
  • ページ修正メンテナンス作業期間中も、お問い合せページは機能しております。ご質問などございましたら、遠慮なくお問い合せ下さいませ。
蕎麦猪口倶楽部へのお問い合せはこちらからどうぞ

何卒ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

桜の器の季節です。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

桜の器の季節です。

ここ北部九州では2月下旬に春一番が吹いて、三寒四温を繰り返しながら、春が近づいているのを肌で感じる今日この頃です。春といえば桜。肥前磁器の古典には、桜の文様のついた器がたくさんあります。藤吉憲典もまた、桜の器はたくさん作っておりまして、このところお問合せが増えて参りました。

ただ、残念ながら現在在庫のあるものはほとんどありません。今お問い合わせいただいて、来年の桜の季節に間に合うようにおつくりする、という感じになっております。お客さまの立場に立って考えれば、できればこの春の食卓で使いたいというのが、正直なところだと思います。けれども状況をご説明すると、皆さん「来年の楽しみに」とおっしゃってくださり、ありがたく嬉しい限りです。

コロナ禍を経て、室内でお花見会食を楽しむ方々が増えているようです。桜の器で食卓をコーディネートし、料理やお酒を楽しみながらお花を愛でる。なんとも贅沢ですね。そんなコーディネートのご相談を頂くのは、器作家としてはとても光栄なこと。藤吉憲典の桜の器が、お花見会食を盛り上げる一端を担うことが出来れば幸いです。

数ある桜文様のなかでも、最近特にの人気のあるものはこちら。

桜の蕎麦猪口 藤吉憲典
錦桜散し文蕎麦猪口 藤吉憲典

藤吉憲典 赤絵桜詰蕎麦猪口
赤絵桜詰文蕎麦猪口 藤吉憲典
染錦桜型箸置き 藤吉憲典
染錦桜型箸置き 藤吉憲典

いずれも赤絵の良さが生きた、美しい一品。年に一度の出番ですが、だからこそ大切に使っていきたい器になります。

藤吉憲典の桜の箸置きは、西麻布のお料理屋さん「眞由膳」さんでもお使いいただいております。

今年もお雛さま登場♪

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

今年もお雛さま登場♪

毎年恒例、我が家のおひなさま、藤吉憲典の「金襴手雛香合(きんらんでひなこうごう)」。立春過ぎから、出そう出そうと思いながら、今になりました。

藤吉憲典 雛香合

香合サイズのお雛様は、場所を取らず手軽に持ち運び出来、設置も片付けもあっという間なので、今どきの生活空間にぴったりだと思います。手のひらサイズの小ささながら、金彩を施した雅やかな絵付で、存在感はばっちり。長年の定番になってきたので愛着が強くなる一方で、そろそろ新しいお雛様の顔も見てみたいかも、とも思います。たくさんのオブジェを生み出してきた「現在の藤吉憲典」が作ったら、どんな雛香合になるか、考えるとワクワクします。

さておきお雛様シーズンといえば、ご近所登録有形文化財の古民家・藍の家でのお雛様展示は、楽しみな恒例行事です。近辺の旧家から譲り受けるものも毎年少なからずあるということで、新しい顔ぶれも。こちらも展示が待ち遠しい今日この頃です。

藤吉憲典アート作品の、国内トップコレクターさんのまなざし。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典アート作品の、国内トップコレクターさんのまなざし。

藤吉憲典のアート作品は、ほとんどが海外に出ている現状ですが、国内でも蒐集してくださっているお客さまがいらっしゃいます。昨日は、現在国内で一番のコレクターでいらっしゃるお客さまが、オーダーしていた作品を取りにいらっしゃいました。

そもそものスタートは、サイ好きのコレクターさんが、藤吉のつくるサイを目にする機会があり、気に入って、ご自身の「サイのコレクション」に加えたいとオーダーしてくださったこと。現在優に100頭を超えるサイがコレクションルームに並んでいるそうです。その一部を写真で拝見しましたが、サイズもさまざまなら素材も多様なサイのオブジェが、生き生きとした風情で並んでいました。そのなかには、もちろん藤吉憲典作のサイ達の姿も。

あくまでもアートコレクターではなく、サイのコレクター。お話していて伝わってくるのは、サイへのあふれる愛情です。そして、大好きなサイを緻密に魅力的に表現していることが嬉しいと、藤吉作品について語ってくださる評価眼。「好き」をモチベーションとするコレクター魂があふれていました。「自分の好きなもの」について笑顔で語るコレクターさんのお話を伺いながら、こういう方のところにオブジェをお届け出来るのは、とても嬉しく幸せな仕事だとつくづく。

そもそも、市場の評価とは関係無しに自分の好きなものを追及する姿勢は、アート市場においても原点であったはずだと思うのです。わたしたちは、好きで手に入れた作品はいくらお金を積まれても手放したくない、というコレクターさんのところにこそ、作品をお届けしたいと思っています。なにを甘いことを、と言われる向きもあるかもしれません。が、転売によって表面的な価格価値を高めるものではなく、「オーナーに末永く愛されるもの」こそがわたしたちの目指すべきアートの評価です。それで良いのだと、コレクターさんのまなざしを通して、あらためて信じることが出来ました。

作家は自分の作りたいものだけを作る、これは大前提でありつつも、こんなふうに高く評価し購入してくださるコレクターさんがいらっしゃるからこそ、さらに制作のモチベーションが上がるというのもまた真なのです。素晴らしいお客さまに恵まれているラッキーを実感した一日でした。

蕎麦猪口全種類撮り直し。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

蕎麦猪口全種類撮り直し。

現在、オンラインショップ「花祭窯 蕎麦猪口倶楽部」でご紹介中の蕎麦猪口。1997年に窯を開いてからこれまでにダンナ・藤吉憲典が手がけた文様は170種を超えます。

蕎麦猪口倶楽部 https://hanamatsurigama.com/

昨年から、蕎麦猪口全種類をあらためて見直し、写真に撮り直すプロジェクトを進めています。25年の間に生まれた蕎麦猪口のなかには、途中、作家の考えで「これはもう一度デザインし直そう」となったものも少なからず。そんな変遷も経ての、現在の「藤吉憲典が作る蕎麦猪口」の顔ぶれを一覧できるように「作り、撮る」プロジェクトです。あ、写真はプロにお願いしましたので、正確には「撮ってもらう」ですね。

嬉しいのは、これまでその場その場の必要に応じて自力で撮ってきた蕎麦猪口の商品写真を、まとめて撮り直していただいていること。蕎麦猪口のご紹介をスタートしたころは、何枚撮ってもうまくいかず、ものすごく時間がかかっていたのでした。そして、時間をかけたからといって、完璧な写真が撮れたわけではなく。今回ようやくすべての顔ぶれを、プロの手による揃った美しい画像でご覧いただけるようになることは、わたしにとってひとつの夢が叶う喜びそのものです。

すべての蕎麦猪口の写真を差し替えるには、また少し時間がかかりますが、アップ完了次第、あらためてお知らせいたします。蕎麦猪口ファンの皆さま、どうぞお楽しみになさってくださいね。

百福さんでの「藤吉憲典展(磁)」、ご来場ありがとうございました!

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

南青山百福さんでの「藤吉憲典展(磁)」、ご来場ありがとうございました!

百福さんが南青山に移転なさってから初めての個展。わたしも最終日におじゃまして参りました。上の写真は、百福さんのインスタグラムから拝借。オーナーの田辺さんはとても素敵な写真を撮ってくださいます。器の写真撮りはプロの写真家の方でも結構難しい題材のようなのですが、百福さんの写真はいつも、安定した美しさと独特の質感があります。

さて百福さん。東京メトロ青山一丁目駅からも外苑前駅からも歩いて5分と交通至便な場所でありながら、青山通りから一本内側に入っているために静かで落ち着いた空間です。オープンがお昼12時からなので、当日は六本木で一つ展覧会を観てから、お散歩がてら歩いて向かいました。

訪問したのが最終日とあって、お客さまのご来店はのんびりペース。おかげさまで、ご来店の方とはもちろん、オーナーの田辺さんともお久しぶりにゆっくりお話をすることが出来ました。早くに売り切れてしまっていたシリーズもありましたので、目当てにお越しのお客さまにはお詫びをしつつ。

町田でお店をなさっていた時との違い、東京近辺での「食」に対する料理人さんの視点、最近の陶芸作家さんたちの意識と制作の在り方、作家物の器のお店としての矜持とこれからの進むべき方向など、18年お店を続けていらっしゃるからこその視点を、いろいろとお聞かせいただくことが出来ました。そういえば、じっくりオーナーさんのお考えを伺う機会を作ることが、このところ出来ていませんでしたので、とてもありがたく貴重な時間となりました。

昔から何度も思っていることですが、お付き合いのあるギャラリーさんに恵まれている嬉しさを、あらためてかみしめる一日となりました。百福さんでの藤吉憲典展は、次回はまた再来年。楽しみにしていただけると嬉しいです。

干支の盃と、干支の置き物。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

干支の盃と、干支の置き物。

12月は目の前、という今の時期に「来年の干支はどうしようかなぁ」と頭をひねっている陶芸家はあまりいないと思いますが、藤吉憲典は今まさに考え中。ふつうに考えれば、時期的には、すでに来年の干支をモチーフにした作品をギャラリーさんにお届けするころ、というのが商業的には正解でしょう。

そもそも花祭窯で干支の記念になるものを作り始めたのは、ふだんお世話になっているご近所の方々にお年始としてお礼かたがたお届けするのが目的でした。つまり、売るものではありませんでした。それが、次第に「販売してほしい」という声が増えてきて、お分けするようになり、という次第。

スタートは「干支の盃」でした。干支を1周12年(12個)作り終えたところで、「干支の箸置き」になり、その「箸置き」も次第にオブジェ的要素の方が強くなりながらさらに1周12年。干支の盃の配りものをはじめたのは、独立から何年か経ってからだったかしら、とも思いましたが、今年が独立25周年でしたから、ちょうど計算が合いますね、すぐに始めていたようです。盃、置き物とまわって、来年の干支はどうしよう、というところです。

当初の制作の目的に立ち返ると、まず第一に考えるべきは、お世話になった方々への贈り物としての干支。どんなふうになるものかソワソワしつつも、ここは作り手に任せるしかありませんので、のんびり楽しみに待ちたいと思います。

ちなみに2022年の干支はこんなふうでした^^

アート三昧の後は、器三昧。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

アート三昧の後は、器三昧。

南青山の百福さんから個展案内状が届いた!と喜んでいたのは10月中旬のこと。気がつけば、もう今週末11月26日土曜日が個展初日です。あっという間ですね。

11月はロンドン個展(アート)と、百福さんでの個展(器)がひと月のなかに入りましたので、作家・藤吉憲典は、器をしっかり作り込んだうえで、まずは先にオープンするロンドンの個展へ。その間、わたくしは百福さんでの個展の準備です。個展に出す器のリストを作成し、梱包し、発送する、というところまで。展覧会のスケジュールが混んでいたからこそ、早め早めに器が出来上がっていたというのは、発送作業をする者にとっては助かりました。

今回の個展に向けては、久しぶりに蕎麦猪口を少し多めにご用意することが出来ました。ご飯茶碗もいろいろと作っていますので、新年に向けて新しいご飯茶碗を見繕うのも楽しいと思います。『美の壺』放映以来問合せの増えていたマグカップも少し多めにご用意しましたので、こちらはクリスマスプレゼントに良いかもしれません。そして、いつものことですが、ぐい呑、盃、片口…と酒の器がたくさん。

自分用に、贈りもの用に、ハレの日に、ふだん使いにと、選んでいただけると思います。ぜひ藤吉憲典の器を楽しみに、百福さんにいらしてくださいませ。


藤吉憲典展(磁)
百福 momofuku
2022年11月26日(土)-12月2日(金)※会期中無休
12時-18時※最終日17時まで
東京都港区南青山2-11-6-1F
TEL03-6447-0952