見る、解釈する、創造する。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

見る、解釈する、創造する。

美術館に足を運びにくい昨今ですが、手元にあるものを使ってビジュアルシンキング=対話型美術鑑賞を楽しんでいます。このところアートエデュケーションの現場実践ができていないので、自分自身の訓練と鑑賞の楽しみを兼ねて。上の写真は美術鑑賞イメージ(テートモダン美術館で撮ったもの)です。

「対話型」というと、複数人での鑑賞プログラムととらえられがちです。もちろん複数人での対話型鑑賞のプログラムもありますが、一人でも対話型美術鑑賞はできます。他者を気にせず取り組むことのできる個人ワークの対話型美術鑑賞は、わたしのおススメプログラムのひとつです。その場合は「絵画とわたしとの対話」「わたし自身との対話」がメインとなります。

絵画のある場所に足を運ぶことができないときは、ネットで公開されている世界各地の名画を題材に、画面を通じて対話型鑑賞することもできます。でも個人的には、そのような著名な名画でなくてよいので、「生(なま)」の絵を自分の目で直接見る方が良いと思っています。

ということで、我が家にある絵を眺めながらのビジュアルシンキングタイム。ポスターでも絵葉書でもカレンダーでも、「よく見る」ことで「見えてくるもの」があります。生活のなかにある「絵」で「見る」訓練。意外と面白いですよ。

個人ワークの対話型美術鑑賞、取り組んでみたい方はお問い合わせくださいね。

自転車の視界と散歩の視界。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

自転車の視界と散歩の視界。

近所の郵便局まで用事でお散歩。いつもなら自転車でパッと行くところですが、外出自粛で運動不足も気になるので、歩くことに。

お天気が良く風も強くなく、お散歩日和。いつの間にか陽射しが強くなっていることに気づきます。日除けにつばの広い帽子をかぶり、マスクをつけると、かなり怪しい感じになりましたが、致し方なしということで。

海の向こうに対岸の山、建物、砂浜が見えて、今日は空気がきれいなことがわかります。空も海もきらきらの青。自転車だとサッと通り過ぎてしまう視界も、ゆっくり動くので、いろいろなものが見えます。また、自転車よりも目の位置が低くなり、近い場所や足元に目が行きます。

足元に目が行くと、やはり草花が目につきます。そろそろツツジがお終いになり、菖蒲の季節がやってくることに気づきました。シランは今が満開ですね。紫陽花も黄緑色のつぼみがたくさんつきはじめています。その他、名前の知らない花々もたくさん目。とても嬉しくなりました。

ここ津屋崎千軒は入り組んだ道が多いです。自転車では入れない狭い道を選んだり、空き地を突っ切ったりと、徒歩ならでは!で好き放題に歩いてみました。結果、郵便局までの往復は、ほとんど人に会うこともなく。

自転車目線では気づかないものに、目を止めることができました。お散歩もいいですね♪

原点確認。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

原点確認。

藤吉憲典の公式サイトリニューアルを検討中です。検討していくなかで、ここ数年、いえ創業からずっと、わたしの仕事の中心は「いかに情報発信していくか?」と「そのためにどこ(誰)に学び、どう動くか」であったことをつくづくと感じています。

英語版のサイトをきちんと作ったのが2016年ですから、まだ4年しか経っていません。…と書いて、「まだ」なのか、「もう」なのかはなんとも言えないことに気づきました(笑)。ただ、その4年の間での変化が大きかったのは確かです。環境変化と自分たちの変化、どちらもですね。

前回の英語サイトリニューアルでもお世話になったハラプロさんに、「今、何が気になるのか、不満なのか、どうしたいのか」を相談してはご助言をいただく形で、まずは自分の考えをまとめるところからスタートしています。対面での打ち合わせが難しい昨今ですが、メールできちんと伝わるありがたさ。

ある日のメールで「それでしたら、HTMLファイルを直接書き換えて、FTPソフトでアップロードをしていただくのがシンプルでよいかもしれません」とアドバイスをいただき、ハッとしました。

それって、一番最初にやったことだ!

一番最初…20年以上前に初めてホームページを作った時は、HTMLの教科書をにらみながら、取り組んだものでした。そしてFTPソフトでアップ。ネットの世界はどんどん進んでいて、既存ツールが便利になっています。それらを使いこなせていない自分の状態に「遅れている」「無駄が多い」と思い込んでいました。でも、ある部分においては「昔ながらのやり方」を採り入れることが、理に適うこともあるということなのですね。

今回は、英語版日本語版含めた見直しを考えています。どのように進めていくか、どうしたら、今考え得る最適なものができあがるのか。悶々としながら考える時間もまた、楽しんでいます。

蕎麦猪口倶楽部ちょっぴりリニューアル。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

蕎麦猪口倶楽部ちょっぴりリニューアル。

花祭窯・藤吉憲典のつくる蕎麦猪口と小皿豆皿の専門オンラインショップ「花祭窯 蕎麦猪口倶楽部」をちょっぴりリニューアルいたしました。

https://hanamatsurigama.com/

  • これまで:ご注文→制作→お届け(2-3か月後発送)
  • これから:在庫表示→ご注文→お届け(即日発送)
    在庫切れのもの→予約注文→制作・お届け(2-3か月後)

ご要望の多かった「今、どんな在庫がありますか?」に対応いたしました。在庫表示をして、あるものはすぐに発送するように変更いたしました。また、在庫切れ表示となっているものは、蕎麦猪口倶楽部のお問い合わせフォームから予約注文をお受けいたします。どうぞ遠慮なくお問い合わせくださいませ。

今回の変更に伴い、少しづつ在庫を充実させていく所存です。現在のところ、特に蕎麦猪口では「Sold Out」表示が乱立しておりますが、小皿豆皿は少しづつ選んでいただける状態になりつつあります。

料理人さんなど、まとめてのご注文をご検討の皆さまも、遠慮なくお問い合わせくださいませ。ご相談をお待ちいたしております。

お家でコラボ♪Vol.2 パティシエしゅーじ × 藤吉憲典の器。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

お家でコラボ♪Vol.2 パティシエしゅーじ × 藤吉憲典の器。

お家でコラボ♪第二弾は、パティシエしゅーじのスイーツと。パティシエしゅーじは、ケーキ屋さんではなく、スイーツづくりが趣味のお友だち。常日頃から、自宅でお菓子を作った時は、お裾分けを持ってきてくれます。

このご時世、大好きなケーキ屋さんにも行きづらいなぁ、美味しいケーキが食べたいなぁ、と思っていたところにアップルパイが到着!ありがたい!

染錦なずな文5寸皿 藤吉憲典
パティシエしゅーじのアップルパイ × 藤吉憲典の染錦なずな文5寸皿

もちろんパイ生地からつくった!というアップルパイは、パイの塩気が程好くわたし好み。焼き上がりの色合いがなずなのお皿にマッチ。このなずな皿は、藤吉憲典の定番のなかでも人気が高くロングセラー。パイとかタルトとか、焼き菓子系のケーキを載せるのにもばっちりです^^

あまりにも嬉しかったので、彼のレパートリーのスイーツ「あれが美味しい」「これが食べたい」と騒いでいたら、続いて到着したのはショコラテリーヌ。コーヒーブレイクにぴったりの一品です。

パティシエしゅーじのショコラテリーヌ × 藤吉憲典の赤絵万暦六角豆皿
パティシエしゅーじのショコラテリーヌ × 藤吉憲典の染錦山水文六角豆皿

色的には「黒い塊」のショコラテリーヌ。手軽に見た目に映えるよう、我が家はお皿の力に頼ります。上絵(赤絵)が贅沢に施された、新作の豆皿を合わせました。お皿が好いと「切って載せる」だけ。盛り付けに気を使わなくても良いのです。

濃厚なチョコレートが口の中で溶けていきます。もうほんとうに、どこぞのデパ地下でこういうの買ったらいくらするかしら!?と思わず想像してしまう、贅沢なおいしさ。

パティシエしゅーじはとにかく研究熱心。常にトライを繰り返していて、美味しさを追求しています。本人曰く「趣味だからこそ、こだわれる」のだそうです。スイーツを本職にしようと思わないのは、それが義務になって楽しくなくなったら本末転倒だから、と。それほどにお菓子作りが好きなんですね。

居ながらにして美味しいスイーツが食べれる贅沢。わたしの自粛生活に必要だったのは、この甘味だった!と感激。素敵な趣味の成果をおすそ分けしてくれる友人に、心より感謝です。

藤吉憲典の小皿豆皿はこちらでお買い物できます♪

海外美術館の教育普及ツール、その8。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

海外美術館の教育普及ツール、その8。

世界中に「行ってみたい美術館・博物館」は沢山ありますが、なかでもここは必ず行かねば!と思っているのが、ゲティ財団が運営する美術館です。

ロサンゼルスにある、ゲティセンターとゲティヴィラ。
https://www.getty.edu/

サイトのアドレスを見ると「.edu」ドメイン。エデュケーションの「edu」です。収蔵作品や資料をいち早くネットでオープンにし、教育利用を促進したことでも知られています。オンラインで学ぶ仕組みの充実ぶりも有名。12歳以下の子ども向け、学校での利用向け、ファミリー向け、エデュケーター(指導者)向けと、さまざまなプログラムがあります。

『英語でアート』の宮本由紀先生がおススメする海外美術館サイトの紹介に「使いこなせるようになれば、かなりの情報量にアクセスできます」とあり、膨大なもののようです。

そして、すごいな!と思ったのが、こちらのブログ記事。今回の緊急閉館の期間中にオンラインでゲティミュージアムをどう使ったらよいかを、いち早くアナウンスしています。

https://blogs.getty.edu/iris/explore-getty-art-resources-closed-coronavirus/

このブログ記事に導かれていくだけでも、相当量の美術学習(そして英語学習にも)になるでしょう。わたしは、まずはここから、チャレンジしてみたいと思います。

ゲティ家と、藤吉憲典とのつながりについては、こちら。

一人戦略会議。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

一人戦略会議。

昨日の午後は、場所を変えて「一人戦略会議」。場所を変えて、と言っても、家の中です。パソコンのある2階の仕事スペースから、1階のギャラリースペースへ。お天気が良かったので窓を開け放ち、静かで気持ちのよい空間でペンと紙を手に考えを整理しました。

わたし自身は3月はじめから外出自粛を始めたので、2か月以上博多に出ていません。それまでは月に2-3度、博多に出たついでに寄るカフェや、往復の電車内が、自然と「一人戦略会議」の場所と時間になっていました。外出・移動がなくなって、その時間が取れていなかったことに、ハタと気づき。

毎年、年初めが年度初めの花祭窯は、そのタイミングに合わせて「経営指針書」をつくっています。一人戦略会議は、年初めに作っていた指針書に対して、現在どう動いているかを検証しながら、その先どう動くかを修正していく貴重な時間。わたしにとってこの時間を確保することは、日々の仕事を進めるうえで、とても大切です。

変わること、変えるべきこと、変わらないこと、変えてはならないこと…。この2か月、頭のなかでいろいろと考えてきたことを、紙の上に置きなおすことで、整理していくことができました。文字に落として目に見える形にするとスッキリしますね。

家庭内社会科見学。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

家庭内社会科見学。

3月中旬からはじまり、もうすぐ約二か月になるお休みを満喫中の息子。とはいえ勉強のこと、お友だちのこと、部活のことなど、気にならないはずはなく、不安もあるでしょう。それでも不機嫌になることなく、うまく折り合いをつけている様子に、親としては助けられています。

我が家は仕事場兼住居の自営業なので、もともと「親の働いている姿」をあたりまえに目にする環境にはあります。今回のお休みは「日中家に居る時間」が強制的に長いので、なおのこと。思いがけず、家庭内社会科見学の時間となっています。

ダンナ・藤吉憲典の仕事ぶりは「ロクロを引いているところ」だったり「絵付けをしているところ」だったり「個展で作品を発表しているところ」と、一目瞭然にわかりやすいのですが、母親(わたし)の仕事は漠然と「いろいろ」です。

「今、何してるの?」と聞かれては、「何を、何のためにしているか」答えることを繰り返すうちに、少しづつ、どんな仕事があるのかを理解してくれているようです。今はパソコンに向かっている時間が一番長いですが、そのほかにも動画や写真を撮っている時間、展示場でなにやらガサゴソしている時間、スマホで情報をアップしている時間などなど…。「作品をつくる」の周りに、いろいろな仕事があることを、知ってもらう機会になっているようです。

子どもが「働く」ことに興味を持つのは、「勉強する」のためにもとても良いこと。そのスタートとして、自分の身近にいる大人がどんな仕事をしているかを知ることは、とってもいい教材になる(はず!)と、あらためて感じています。

こどもの日。→こどもの月。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

こどもの日。→こどもの月。

5月5日は子どもの日。花祭窯の玄関先には、恒例となった「鯛の豆皿で見立てた鯉のぼり」を飾っています。

鯛の豆皿 藤吉憲典

津屋崎に工房を移してすぐのころでした。藤吉憲典の定番ロングセラーのひとつである鯛の豆皿を「子どもの日に孫にお祝いで贈りたい」とお買い求めになったご婦人から、ヒントを頂戴した「鯛のぼり」。

今年は緊急事態宣言下であることから、5月10日(日)の母の日を、拡大して「5月は母の月」にして祝おう!という流れがあります。毎年母の日前後は、贈りもの需要で宅急便などの物流は大忙し。これを「母の日」→「母の月」にすることによって、少しでも荷物の集配を分散しましょう!ということのようです。

理由はどうあれ「お母さんに感謝する日」が1日から1か月間に広がるのは、とっても好いこと。ならば「こどもの日」だって「こどもの月」でよいのではないか!?と思ったのでした。じゃあ、6月の父の日は…ということで、6月は「父の月」でしょうか。

ともあれ、感謝したり祝ったりという気持ちは笑顔を呼びます。ならばこの際「○○の日」→「○○の月」とする動きを、個人的に加速していってみよう!と決定した、子どもの日の朝(笑)。

本の表紙に着目してみる。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

本の表紙に着目してみる。

フェイスブックなどのSNSで、Stay Homeを楽しむためという呼びかけで、いろいろな流れができています。そんななか、わたしのもとにも「読書文化普及のための BookCoverChallenge」なるものへのお誘いがありました。

友人からまわってきた「ブックカバーチャレンジ」のルールは【好きな本の表紙を1日1冊7日間/内容の説明はしない/都度1名を招待/でもま適当で/スルーも可/ルールもてきとーでよい】というもの。チェーンメール的な要素も感じるルールでしたので、ルールを自分仕様に大幅改編(笑)。誰にも回さず、本の表紙を紹介するだけにしました。

もともとブログで本を随時紹介してはおりますが、ブックカバーすなわち表紙に注目しての紹介はしていなかった!ことに気づいたので、その視点で「これ!」というものを7冊一挙にご紹介。

その顔ぶれがこちら(画像をクリックするとAmazonの本の紹介ページにジャンプします)。

1冊目:Winnie the Pooh 洋書ペーパーバック版。子どものころ、石井桃子さんが翻訳したプーさん本が家にありました。大好きで繰り返し読んでいて、その日本語訳がほぼ頭に入っているから、洋書でも大丈夫!で手に入れた一冊。

2冊目:こちらも頭の中に石井桃子版日本語訳が入っている「プー横町に建った家」。

3冊目:中島らも。20代初期によく読んでいました。ナンセンスな小説やエッセイも面白いのですが、これは、ちょっとガツンとやられた一冊。

4冊目:表紙が気になる…と思っていた時に、友人が「勢いで2冊買っちゃったから」と、プレゼントしてくれた本。大笑いしながらマジメに読む本。暑苦しくて、面白い。

5冊目:しりあがり寿氏と谷川俊太郎氏の贅沢な組み合わせ。シュールです。子どもが小さいときに手に入れたものの、息子はほぼ興味を示さず、わたしのお気に入りに。

6冊目:ギュスターブ君。あちらこちらで絵を見かけて気になっていたヒグチユウコさん。ある日思いがけず絵本の企画展で見つけ、即決で買った本。

7冊目:表紙のインパクトに劣らず、中身もケンカ腰(笑)。でもとても大切なことを言っていて、ずっと大切にしたい本。