年賀状準備。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

年賀状準備。

写真は藤吉家の年賀状2019年版。

巷では、郵便局員による商品販売や勧誘が問題になっていますが、信頼関係のある郵便局員さんとのおつきあいもあります。

毎年10月下旬になると「いかがですか?」と声をかけてくださるご近所郵便局の職員さん。「ああ、もうそんな季節」と思いつつ、忘れないように予約を入れます。おかげさまで「買い忘れ」の心配がありません。

年賀状はダンナのデザインでゴム版画、というのが藤吉家の定番。年末が近づいてくると「年内にゴム版画は完成するのだろうか!?」の緊張感が走ります(笑)年賀状は早々に準備済みでも、デザインが…ということで、ここ数年は新年になってからポストに投函すること多数。

それでも年賀状を出すことと、ダンナお手製の版画にすることは、たいせつな決まりごとです。メールやSNSでの挨拶が全盛となっても、日ごろ気になりながらご無沙汰してしまっている方々へは、やはり年賀状でご挨拶をしたいのです。それが免罪符になるとは思いませんが、せめてもの気持ちです。

今年もどうやら、年明けの完成が色濃い年賀状デザイン。ゆっくりのんびり待つことにいたします。

ツワブキが咲くと、やっぱり嬉しい。

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ツワブキが咲くと、やっぱり嬉しい。

室内から、花祭窯の小さな茶庭を眺めるのが大好きです。小さなスペースですが、毎日そのなかにちょっとした発見があるのが、嬉しいのです。

石燈籠の後ろに、黄色を発見。

花祭窯ツワブキ

毎年思うのですが、ツワブキの黄色は、葉っぱの緑と相まって力強さを感じます。佐賀に住んでいた時は、山を散歩していると、その黄色が目に飛び込んできて、季節を感じたものでした。

今年は台風の潮害が心配されたナンテンの木も、思い切って選定した後に、きれいな葉っぱが出てきてくれました。さっそく色づきはじめ、こちらも季節を感じさせてくれる景色です。

我が家の味噌の味。

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我が家の味噌の味。

毎日の味噌汁はじめ、味噌消費量の多い我が家。できるだけ自分で仕込もうと思っているものの、昨冬は気がついたら大豆を買い損ねて、仕込めず仕舞いでした。

春先に、北九州にある粷屋さんから「あとは混ぜるだけ」の「味噌仕込みセット」のご案内をいただき、まったく作らないよりはいいよね、と試しに仕込んだものを、この秋から食べ始めています。

いつもは麦麹で麦味噌を仕込むのですが、今回はお試しついでに、米麹と麦麹の合わせ味噌。樽に塩と麹とつぶし大豆を混ぜて詰めていくだけという、とても簡単な仕込み。同じ材料でその麹屋さんが作っていた合わせ味噌を買って、食べて、「なるほどこんな味に仕上がるのね」と思っていました。

さて、初めての合わせ味噌。食べてみての家族の感想は「いつもとそんなに変わらないよね」というもの。「いつもは麦だけど、今回は合わせ味噌」といっても、「んー、食べなれた味って感じだけど」と。逆に、同じ材料で仕込んでいた麹屋さんの味噌には「味がちょっと違うね」と反応。

「何が同じで、何が違うのか」を比べた結果至った結論は、我が家の味噌の味は、わたしの手による菌の味なのかも!、ということ。もしやと思って検索してみたら、出てきました。同じ材料で作っても、家家で味噌の味が変わってくるのは、それぞれが持つ菌の違いによるもので、常在菌と呼ぶそうです。 仕込みの最後に、わたしの手で混ぜ込んだので、我が家仕様の味噌に仕上がったのですね。

二度目の上海。

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二度目の上海。

藤吉憲典の展示会で訪問した上海。今回もまた、空港から展示会場、宿泊先への行ったり来たりで、まったく観光する時間はとれませんでした。が、会場となった「和食くろぎ」さんが入っているホテル・ベラージオ上海のあるエリアは、観光スポットとあって、ちょっぴり観光気分を味わうことができました。

ベラージオ上海

そして、宿泊先からの眺めもまた、新旧入り混じる上海らしさを感じることができました。

国内にしても、海外にしても、旅に出る理由は、ほぼ100%「仕事」の我が家。こうして仕事のおかげでいろいろな場所に赴くことができるのは、ありがたいことだとつくづく感じます。裏を返せば、行きたい場所に仕事をつくればよい、ということになりますね(笑)

写真を撮っていませんでしたが、中国の食事は、どうも体質的に合うようで、何をいただいても美味しかったです。お昼からオープンの展示会の前に、街を少しウロウロすることができました。果物屋さん、テイクアウトできる餃子屋さん、月餅やさんを発見。街中では、日本語はもちろん、ほぼ英語も通じないので、意志疎通がたいへんなのですが、なんとか欲しいものをゲットすることができ、嬉しい時間となりました。

藤吉憲典 上海展示会 2019。

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藤吉憲典 上海展示会 2019。

文化の日を含んだ三連休、藤吉憲典の上海での展示会に顔を出してきました。今年も、一日だけでしたが、お抹茶を点ててご提供することができました。今回、会場をご提供くださったのは、和食くろぎさん。料理長さんが、お客さまの目の前でわらび餅をつくってくださいました。出来たてのわらび餅にお抹茶のおもてなし。

展覧会会場では、今回も日本人、中国人を問わず、上海で頑張っておられる若手の料理人さんや、「食」に関わるお仕事をなさっている方々、日中の橋渡しとなるような仕事に従事している方々にお会いすることができました。皆さん日本語・中国語を使いこなしておられ、中国語がまったくできないわたしも、助けられつつ、会話に加わることができました。

お話を伺いながら、実際に海外に居を移して仕事をしておられる方々の覚悟と情熱に、目を覚まされる思いがしました。自分たちも、もっともっとできることがあるはず!と。たくさんの方のご協力で開催に至った、2回目の展示会。上海にしっかりと根付いた仕事ができるよう、あらためて取り組みの決意をした上海訪問でした。

藤吉憲典の上海展示会は11月10日(日)までです。

読書『ハリー・ポッターと賢者の石』(静山社)

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読書『ハリー・ポッターと賢者の石』(静山社)

ご存知、J・K・ローリングのハリー・ポッターシリーズ。「いまごろ!?」という声が聞こえてきそうです(笑)。小説が出て超ベストセラーになり、映画化され、の同時代を生きてきたのですが、映画は観に行っておらず、本をちゃんと読むのも初めてでした。

図書館の文庫の棚にシリーズずらりと並んでいるのを発見し、思わず手に取りました。ハードカバーの時は分厚く感じた小説も、文庫本化されると手に取りやすさ、読みやすさにつながるのがありがたいですね。ちなみに『賢者の石』は2冊に分冊されていました。

息子に釣られてDVDで観ていたので、大まかなストーリーは知っていました。小説を先に読んでいると、自分のイメージする映像とのズレに不満が募ることがありますが、逆でしたので、さほど気にならず。主人公ハリーはもちろん、彼を取り巻く主要キャストは、DVDのイメージそのままで脳内再生。

DVDを繰り返し見て、細かい描写まで頭に入っている息子は、本と映像のどこがどう違ったかという「間違い探し」をするのが楽しかったようで、わたしが借りてきた本をわたしより先に読み終わり、シリーズの続きを図書館で借りてきました。思いがけず、小説版への扉を開くことになったようです。

著者のJ・K・ローリングは、わたしより4年早く生まれていました。ほぼ同世代。小説を読んで、あらためて彼女の生み出した世界の面白さに浸りました。文庫シリーズ7巻全11冊。制覇したいと思います。

【告知】藤吉憲典上海個展。

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【告知】藤吉憲典上海個展。

昨年に引き続き、上海の皆さんに藤吉憲典の作品をご覧いただけることになりました。前回もお世話になったギャラリー未在味在空間さんのプロデュース。そして、上海の最高級和食店として名高い「日本料理くろぎ上海」さんと「南京路佐々」さんがサポートしてくださっています。心より感謝申し上げます。

会場はベラージオ上海ホテル内にある「和食くろぎ」さん。オープン時に隈研吾氏の設計で話題になったそうですね。

藤吉憲典上海個展
藤吉憲典上海個展

2種のポスターに表されているように、日本の伝統工芸美と、その基礎の上に立つ現代的なオブジェ、両方をご覧いただける展覧会です。日本の磁器文化は、その発展の過程で中国からたくさんの影響を受けてきました。藤吉憲典もまた、中国の古いものから学んだことは数知れず。その恩返しの気持ちが作品で伝わったらいいな、というのが作家の想いです。

「磁器によるアート」の可能性を感じていただけると嬉しいです。

濃い白。

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濃い白。

今年は台風が多く、花祭窯の小さな茶庭にも潮害があったので、庭師さんがすっきりときれいにしてくださいました。という話を、先日ブログにも上げたところでしたが、そんななか、咲いてくれる花があると、いつも以上に嬉しくなります。

このシュウメイギクもそのひとつ。この花弁の白色を初めて見たとき、「白にもいろんな色があるんだ」と思い、それから毎年秋に咲くたびに、やはりその「白」に感動しています。

透明感ではなく、たっぷりと塗った感じのする白。さわやか、というよりは温かみのある白。重さにしたら、けっこう重量感がありそうな白。ひとことで言い換えると「リッチな白」なのです。

まだいくつもつぼみがついているので、しばらくは白の贅沢に浸ることができそうです。

デパ地下の楽しみ。

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デパ地下の楽しみ。

久しぶりに、デパ地下をゆっくり見物。買いものついでに、用事の無いエリアまでブラブラ。楽しいですね。日頃ウィンドウショッピングを楽しむタイプでは無いのですが、デパ地下は大好きです。

なかでも洋菓子エリア。そういえば大阪に住んでいたときは、休日に思い立っては洋菓子屋さんめぐりをしていました。当時、阪急沿線に住んでいたので、沿線のスイーツ店を網羅したガイド本片手に、宝塚線・神戸線・京都線に乗って出かけていました。

洋菓子屋さんの楽しさは、おいしさはもちろん、限られたサイズに盛り込まれた美しさと季節感にあると感じています。洋菓子屋さんめぐりでは、まずは「店構え」にワクワクし、次に「ショーケース」にワクワクし、そしてお菓子そのものにワクワクし、と、対象に近づいていく楽しさがありました。

季節感には、四季折々の素材やクリスマスなどの一般的な要素に加えて、個人的な季節感が入ってきます。小さいころ「ケーキを食べる日」は、誰かのお誕生日など特別な日だけでしたので、それが個人的な季節感となって、自分のなかに残っているのかもしれませんね。

小さな世界に、おいしさと美しさと季節感が盛り込まれた洋菓子。そんな洋菓子がずらりと並ぶショーケース。そして各店のセンスと技が凝縮されたショーケースが並ぶ、デパ地下の洋菓子フロア。こうして文字に起こして眺めてみると、あらためて贅沢な空間です。

10月も下旬とあって、各店のクリスマスケーキがカタログになっていました。このところ、ケーキ屋さんに行っても、家族それぞれ好みのカットケーキを選ぶのが常になっていましたが、たまにはホールを注文してみようかな、などと思いつつ。

【開催報告】世界史を建築家の視点で学ぶ!第8回「人の住むところ」

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

【開催報告】世界史を建築家の視点で学ぶ!第8回「人の住むところ」

福岡ACAD.(ふくおかアカデミー)の勉強会。株式会社藤井設計室藤井昌宏氏を講師に迎えての「世界史を建築家の視点で学ぶ!」シリーズ第8回目のテーマは「人の住むところ」。本シリーズのまとめ回でした。

「設計の枠を超えて暮らしの可能性を広げる1級建築士」のキャッチフレーズを持つ藤井さん。今回のテーマ「人の住むところ」では、古代からの世界の建築、なかでも「住居」を視点に据え、地理・環境との関係で考える回となりました。

以下、備忘。


  • そもそも設計の仕事の動機は(藤井さんの場合)「わたしたちの生きる環境を、いかに良くしていくことができるか?」の実現にある。
  • 世界を見て回る・歴史に学ぶ:世界の人たちが、これまでどのような場所でどう生きてきたのかを知ることは、日本でこれから心豊かに暮らしていくためにどうしたらよいのかを考えるヒントになる。
  • 「なぜ、ここに住んでいるの?」
  • 水、外敵、塞(とりで)、異端、交易、港、運河…
  • 守る:迷路、城壁、僧兵、橋…
  • 他所の文化が入ってきてその土地に根付くには、既にある程度の文化レベルが無ければ難しい。
  • 現代日本の都市計画や建築基準(法律、思い込み)のあたりまえを見直す時期。

充実したスライド写真資料と解説で、今回もとても考えさせられました。7回をかけて建築の歴史を学んできたうえでの「住むところ」についての考察でしたので、より思考が深まったのだと思います。最後の意見交換は予定時間を延長しても足りなくなるほど。濃い3時間でした。

昨今の大規模自然災害が続発する環境のなかで、「住む人」としてできる(すべき)対策として、世界の歴史・叡智に学びなおすことの有用性、自分自身のこととして認識しなおす必要性を思いました。

まずは足元である自分の住まう地域の歴史をもう一度紐解くことの重要性。例えば、過去の「地名」に残されたヒントの解明など。まさに「なぜ、ここに住んでいるの?」の問いを突き詰めることによって、もたらされる解は少なくないはずです。

全8回、実に知的で面白い講座でした。広い視野と深い博識を惜しげなく披露してくださった株式会社藤井設計室の藤井昌宏さん、ありがとうございました!