美術館・博物館・図書館でのおしゃべりは厳禁なのか?

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

美術館・博物館・図書館でのおしゃべりは厳禁なのか?

先日、いつも使っているカメリア図書館で、素敵な掲示が目に入りました。上の写真がそれ。

学芸員研修などで美術館・博物館の方たちとお会いするなかで、よく話題にのぼるものに「鑑賞マナーをどう考えるか」というものがあります。

走らない、大声を出さない、携帯電話は使わない、作品に触らない…いろいろありますが、実は「そんなに大きな声でなければ、おしゃべりするのはOKだと思う」とおっしゃる学芸員さんがほとんどです。気持ち的にはむしろ「展示を見て、作品についての感想を話しあったりして楽しんで欲しい」と。

ところが、実際に日本の美術館・博物館でおしゃべりをしながら観覧していると、それが展示作品に関連する内容であっても、展示室の監視員さんから「少し静かにしてください」と言われたり、声を掛けられないまでも、視線で牽制される(笑)ことが少なくありません。

話を聞いてみると、「静かに」というプレッシャーは多くの場合、別の観覧者の方からの要望が背景にあるようです。実際には、迷惑になるほどの話声であることは少ないようですが、どちらかというと「美術展は静かに観るもの!」という価値観に端を発していると思われるケースが多そうです。学芸員の方も板挟みになっているのですね。

カメリア図書館での掲示を見て、それぞれの館が、このように自館の意思表示を続けていくことが解決につながるかも!と、思いました。より展示を楽しむためにおしゃべりしながら観るのはOKですよ、という気持ちが伝わる掲示ができるといいですね。

サイレントオークションに行ってきました!

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

サイレントオークションに行ってきました!

福岡市地行浜(ヤフオクドームの近く)にあるみぞえ画廊さんで開催中のサイレントオークションに出かけてきました。

オークションというと、映画のワンシーンにありがちな場面が思い浮かびますよね。オークション会場に入札希望者がワイワイと集まり、オークショニアの弁舌にのせられて価格が吊り上がり、最後は二人が競り合って、ついに買い手が決まるとハンマーの音が鳴ってお仕舞い‥というような。

「サイレント」の場合は、その「音」がありません。今回のみぞえ画廊さんの場合は、会期中の好きな時間に画廊を訪問し、オークション対象の作品を閲覧したうえ、欲しいものがあったら「入札希望価格」を申し出て、残してきます。すでに入札者がある場合は、金額がついているので、欲しい場合はより高い金額を提示。会期終了時に、それぞれの作品の最高価格をつけた人が購入権を得るというもの。

最低価格1万円からの小品版画など、購入を検討しやすいものが多数ありました。すべての作品に、スタート価格(最低価格)と即決価格が提示されていました。その即決価格も極端に高いわけではなく、作品が動きやすそうな値付けがしてあることに、感心しました。そして、実際にけっこう動いていました。

聞けば、みぞえ画廊さんのサイトでオークションのことを知ったという、比較的若い方、若いご夫婦の参加がけっこうあったということで、生活のなかにアートをとりいれる習慣が少しづつ広がりつつあることが伺えました。

かく言うわたしは、気になった作品が3つ。ひとつは既に即決で購入者が決定しており、もうひとつは一人入札価格を付けている方があり、もうひとつはまだ誰も価格を付けていないものでした。

結局、決めきれずにいったん帰宅。 会期終了までに「やっぱり欲しい!」と思ったら、オークションに参戦してこようと思いますが、観に行ったからと言って、欲しいものが無ければ入札する必要は全然ないのです。あくまでも「欲しいもの」があったら、入札。なので、興味のある方は、こういう機会にぜひ足を運んでみることをおすすめします。楽しいですよ(^^)

美術探検!スクールプログラム。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

美術探検!スクールプログラム。

先日、ギャラリーでの対話型鑑賞プログラムをリリースしたばかりですが、このたび、スクールプログラムをリリースいたしました。

先生・生徒・PTAの皆さんにも楽しみながら「美術体験」をしてもらうプログラムです。美術系のワークショップというと、なにかを描いたり作ったりという「図画工作」が多いのですが、実は「苦手意識」がある人も少なくないのが現状です。

そこで、得手不得手を問わず美術の愉しみを体験してもらうプログラムとして「美術探検!スクールプログラム」を作りました。

  • 生徒の授業の一環として、総合的な学習の時間のプログラムに
  • 先生方の職員研修の一環として
  • PTAレクレーションのひとつとして

楽しく活用できるプログラムです。下記よりダウンロードできます。

お問い合わせ・資料送付のご希望は、お気軽にどうぞ。

mmaa連絡先

カメリア図書館8月の特集コーナー。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

カメリア図書館8月の特集コーナー。

福津市津屋崎のカメリア図書館。その回し者でもなんでもないのですが(笑)、立地・スペースともにわたしにはちょうど使い勝手良く、ついつい贔屓にしています。

貸し出しカウンターの前に「特集コーナー」が設置されていて、それほど広くない(むしろ小じんまりとした)スペースなのですが、とてもいいなぁ、と思っています。

  • 貸し出し返却の際に必ず目につく場所で
  • 小さいスペースなので、さっと目を通すことができて
  • ポップのコメントも押しつけがましくなく
  • 時期・季節的にタイムリーなテーマになっているので
  • ついつい「ついで借り」で手に取ってしまう

ようにできているのが、素晴らしいなぁと。

今月は「過去の芥川賞・直木賞受賞作」でした。図書館司書さんからのコメントにつられ、そういえば受賞の時は気になったものの結局読んでいなかったよなぁ、というものを数冊借りてきました。

「潜在需要」といいましょうか、「あ、そういえば」という読書欲を掘り起こしてくれる、嬉しいコーナーです。

ここ数年、博物館学芸員の研修で、図書館司書さんとご一緒になることも増えており、各館で抱えている課題を話し合う機会があります。「特集コーナー」を設置している館はたくさんあると思いますが、ちょっとしたことで、その使い勝手や印象が変わってくるものだなぁ、と思いました。

公立の図書館予算がどんどん減らされているのは、日本全国共通の課題です。この傾向が憂うべき事態であるのは間違いないものの、そのなかで、お金を掛けずにできる魅力アップをコツコツと続けてくださるスタッフさんのいる図書館があることは、地域住民としてとてもありがたい!のです(^^)

ときどき、歴史資料館。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ときどき、歴史資料館

近所の行きつけカメリアステージ図書館は、正式には「福津市複合文化センターカメリアステージ」といって、そのなかに図書館と歴史資料館とがあります。

図書館が2階にあるので、中央の階段を上るときに1階の歴史資料館が自然と目に入ります。図書館に行くたびに、とってもいいつくりだなぁ、と思います。

もし1階が図書館で2階が歴史資料館だったら、図書館目当ての人は歴史資料館にわざわざ上って行こうとしないかもしれませんが、逆なので「ついでに見てみようか」という気持ちになるかな、と。

かくいうわたしは、ときどきこの歴史資料館をぐるっとまわって眺めています。展示室は、世界遺産群に登録された「新原奴山古墳群展示室」「歴史資料室」「通史展示」「特別展示室」からなっています。わたしが立ち寄るのは主に通史展示と特別展示室で、いわば「地元のお宝」を観ることができます。

なかでもお気に入りは古墳から出土した装飾品・装身具。出土品は全体的に茶色っぽかったり灰色っぽかったり、アースカラーとでも呼ぶべき色合いのものが多いなかで、「玉」とか「ガラス」とかの色とりどりのものが目に入ると、それだけで華やかな気分になるから不思議です。

願わくば、これらの通史展示・特別展示室も、ときどき展示品の入れ替えをしてくれたらいいのになぁ、と。同じものを何度も見るのは、それはそれで楽しいのですが、福津市の文化財史料がたくさんあるのは知っているので、毎月とは言わなくても、せめて四半期に一度くらい入れ替えがあると、もっと嬉しいなぁ、と。せっかく素敵な箱ができたのですから。

いつもの景色に珍しい景色。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

いつもの景色に珍しい景色。

博多から長崎方面へ。佐賀県から長崎県へと入る有明海沿岸部を半円を描くように伸びる線路と、その周りの風景は、鉄道好きの方々にはたまらないスポットのひとつです。わたしもこのラインを電車で通るときは、必ず海側に座席を指定します(笑)

有明海の向こうには雲仙普賢岳。今回珍しく、雲のかかっていない雲仙普賢岳を拝むことができました。思わず車窓からパチリ。そう、雲仙普賢岳は、お天気が晴れていても山頂だけは雲がかかっていることが多いのです。お日さまが西に傾きかけた時刻で、山肌に夕日が反射し、いっそう美しく見えました。

いつもの期待以上の景色を観ることができて、大満足でした(^^)

じんわりと嬉しい出来事。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

じんわりと嬉しい出来事。

写真は夏空に見つけた飛行機雲。

お盆前の三連休。お友だちが花祭窯に遊びに来てくれました。東京からいらしていたお友だちご夫妻らと一緒に四人で。

東京からいらしたご夫妻は、福岡にもお友だちが多い方で、2泊3日という限られた時間のなかで、行きたい場所・会いたい人もたくさんあったと思います。そんななか「花祭窯訪問」をプランに採り入れ、津屋崎まで足をのばしてくださったお友だちとご夫妻の気持ちが、とっても嬉しかったのです。

皆、かねてからネットの勉強会でご一緒させていただいた方々。お会いした回数こそ数えるほどでも、初めてお会いしてから15~20年近く経ちます。こういう関係性の友人が、何人も周りにあることの不思議とありがたさ。

思いがけず皆さんとゆっくりお話しする時間をいただき、嬉しい午後となりました。取り計らってくれたお友だちに、心より感謝です(^^)

花祭窯の、夏の花。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

花祭窯の、夏の花。

立秋が過ぎて、暦の上では秋になりました。 酷暑は続いているものの、 そういえばセミの鳴き声が少しおとなしくなっていたり、トンボの群れを朝夕見かけたりと、ちょっとづつ秋に向かっているのですね。

カノコユリ
今年はふたつ咲いてくれたカノコユリ。
こちらはこれから白い百合が咲きます。
いつも少しゆっくりめのサルスベリ。

真夏の緑はとても濃くなりますが、それに負けないような華やかな色を見せてくれる花々。木や宿根草は毎年変わらず咲いてくれるので、ありがたいです。

プレミアム〇〇デー。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

プレミアム〇〇デー。

の、ススメ。○○には、あなたの名前が入ります。わたしなら「プレミアム・ゆりデー」。

数年前のこと「たまには、好きなことをして、好きなものを食べる日をつくったら?」という提案が家族からありました。もともと仕事と趣味の境目が無いような感じなので、息抜きをする必要を感じていなかったのですが、なるほどね、と考えてみました。

仕事をしているのが好きだし、趣味はと聞かれてもたいそうなものは思いつかないのですが、たしかに気になっていることはありました。例えば、プールに泳ぎに行くこと。週1回でも泳ぎに行けたらいいなぁ、と思いつつ、月1回も行けていません。「もっと近くにプールがあれば…」というのは言い訳で(笑)

月に1日「プレミアム・ゆりデー」をつくり、その日は泳ぎに行ったり映画を観に行ったりする。別の雑事が入りそうになっても「ああ、その日はプレミアム・ゆりデーなのよね」と断ったりする。そう考えると、なんだか楽しくなってきました。

さて、提案をもらってから数年。スタートさせず仕舞いだった「プレミアム・ゆりデー」でしたが、今年の誕生日を機会に、月に一日つくることを決定しました。「休み下手」「切り替え下手」の皆さん、ぜひ「プレミアム・○○デー」はじめませんか?