仙厓さんのカレンダー。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

仙厓さんのカレンダー。

ご縁があって、我が家に届いた仙厓さんのカレンダー。ここ数年、毎年いただいて飾っています。カレンダーなので、もちろん印刷物ですが、月替わりで仙厓和尚の書と画が目の前に現れる面白さがあります。上の写真は、複製品の仙厓さんの掛け軸。

仙厓さんは、江戸時代の禅僧で画家。その書画のコレクターとして出光佐三が知られており、出光美術館に作品が多数収蔵されています。博多にある聖福寺とも縁があり、そのエピソードは西日本シティ銀行の「ふるさと歴史シリーズ」でも知ることができます。個人的には、ここ津屋崎に移転してきてから、勝手に仙厓さんとのご縁を感じています。

1月のカレンダーは、亥年のスタートにふさわしく猪の絵。それに「それ出たわ」の文字。

「それ出たわ」って…。思わず笑ってしまいました。余計な力が入っていない書画が人気の仙厓さんではありますが、それにしてもおかげさまで年初からいい感じに脱力。

2月はぱっと見たところ、1月とは趣がかなり異なる雰囲気の絵面です。こちらもまた追ってご紹介してまいりますね(^^)

2019 Meet Me at Art はじめ。

こんにちは。Meet Me at Art ふじゆりです。

2019 Meet Me at Art はじめ。

画像はダンナ・藤吉憲典につくってもらった、Meet Me at Artのロゴマーク。昨年の5月1日に「Meet Me at Art スタート」というタイトルでブログをあげておりましたが、ようやく「Meet Me at Art」とはなんぞや?を説明するページが出来上がりました。

Meet Me at Art= 直訳すると「美術でわたしに出会う」といった感じです。約2年前に九州産業大学美術館教授(当時)の緒方泉先生の講義のなかで伺った「Meet Me at the Museum 」すなわち「ミュージアムで、わたし(のルーツ)に出会う」 という言葉がヒントで生まれました。

自分に置き換えて考え、いろいろなワークショップを経験していくなかで、「Meet Me」を可能にするステージはミュージアム(美術館・博物館)に限ったものではないと思いました。美術的なものや空間があれば、人は自分のルーツに出会うことができるのです。そこで、自分にピッタリくる表現にするために「Museum」を「Art」に置き換えてみた、というところです。

美術館や博物館で教育普及を担当する学芸員を「エデュケーター」と呼んだりします。Meet Me at Artでは、フリーのエデュケーターとして「美術を使ってできること」を提供して参ります。「自分が何者か、未来へどう向かうのか」を考えたり、「自分の足(責任)で歩いていく」とはどういうことなのか思索するためにも、美術は使えます。 具体的には、Meet Me at Art のページをご覧くださいね。

2年目となる今年2019年は、実際のエデュケーションプログラムの様子なども、このブログでご紹介して行けるといいな、と思っています。個人ワーク、グループワーク、企業研修など、少しづつ広げてまいります。

すごいぞフリーペーパー。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

すごいぞフリーペーパー。

近所のお気に入り図書館、カメリアステージ図書館には「フリーペーパーコーナー」があります。

家人(Ceramic Artist藤吉憲典)がフリーペーパー好きなので、どこに行ってもいろいろと持って帰ってくるのですが、近頃はカメリアステージ図書館に置かれているフリーペーパーに、特にハマっています。けっこう読み応えのあるものが、集まっています。

最近見つけたお気に入りのひとつが、

縄文ZIN

文字どおり「縄文」にスポットをあてたフリーペーパー。ページを開けば縄文愛があふれてきます。いろんな角度からの縄文記事が載っています。面白いです。「明るい考古学」を地で行くフリーペーパーという感じです。時代を感じます。

そんなわけで、図書館に行くと本を物色したのちに、必ずフリーペーパーコーナーに立ち寄る習慣が身についてきました。カメリアステージ図書館の愉しみ、じわじわと広がっています(^^)

陶片拾い。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

陶片拾い。

このところ「津屋崎陶片ミュージアム」の記事を更新することができていませんが、相変わらずダンナ・藤吉憲典はせっせと陶片を拾ってきます(笑)

昨日は久しぶりに「丸っと一日陶片拾い」を楽しみました。先日、佐賀県立美術館・博物館での「博物館教育」研修会でお世話になった、日本での美術館教育の第一人者・齋正弘先生が遊びにいらしての、陶片拾い。

陶片拾い初体験の齋先生、福間海岸の端っこから津屋崎海岸の端っこまで、ひたすら下を向いての砂浜歩きです。あいにく(陶片探しにとっては、あいにく)ここ数日は風がそれほど強くなかったので、あまり上がっていないかもしれません、という前置きをしつつ。風が吹いて波が高く、海底を混ぜっ返すような天気の後だと、陶片はじめいろいろなものが砂浜に上がってきます。

が、ビギナーズラックというのでしょうか、最初の浜で見つけたのは、縦横5-6センチある初期伊万里とみられる陶片でした。これに気をよくして、どんどん歩きます。

途中、見ること・探すこと・観察することの面白さや、これだけでかなり面白い美術教育ができるよね、という話、花祭窯で計画している「陶片ミュージアム」構想のことなど、ざっくばらんにおしゃべりしつつ。でもほとんどは無言で夢中で探しました。

夕方、花祭窯に戻って成果をダンナに報告。拾ってきたひとつひとつの陶片に解釈を付け、またダンナの持っている大量の陶片から、自慢の品の解説を聞くという、マニアックな時間を過ごしました。初体験の1日としては成果もまずまずで、なによりも「陶片を探す」という行為そのものがとても楽しかったとご感想をいただき、思わずにっこり。

おかげさまで、わたしもまた陶片ミュージアム構想を前に進めることができそうです。

【告知】世界史を建築家の視点で学ぶ! 第5回ロマネスク・ゴシック

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

【告知】世界史を建築家の視点で学ぶ! 第5回ルネサンス・バロック

2019年福岡acad.の活動は、「世界史を建築家の視点で学ぶ! 第5回ルネサンス・バロック」でスタートです! 写真はドイツ・ミュンヘンにあるバロック期の「過剰装飾な教会」ザンクト・ヨハン・ネポムク聖堂。 あらためて、本年もよろしくお願い申し上げます。

株式会社藤井設計室の藤井昌宏さんを講師にお迎えして学ぶシリーズ。おかげさまでシリーズ5回目の開催です。

世界史を建築家の視点で学ぶ! 第5回ルネサンス・バロック

講師:株式会社藤井設計室・藤井昌宏氏

木原千利建築設計事務所を経て、藤井建築設計室を開く。店舗・住宅・病院などのほか、ハウステンボス、阿蘇ファームランド、ひらかたパークなどエンターテイメント性の高い設計管理を得意としている。2017年に全体リニューアルした「かしいかえん」の設計監理は遊園地の大規模リノベーションとして、エンターテイメントビジネス業界で注目を集めている。(https://www.facebook.com/Fujii.Design.Office/

<日時>2019年1月26日(土) 18:30 – 21:30

<会場>メイトム宗像 1階101会議室

<住所>福岡県宗像市久原180 

<参加費>3000円(※学生は1500円)
※軽食と飲み物付。

<申込方法>FBイベント「福岡acad. 世界史を建築家の視点で学ぶ! 第5回ルネサンス・バロック」ページにて「参加」ボタンを押してください。追って事務局より確認のメッセージを差し上げます。
メッセージでの確認完了をもって、正式申込といたします。

※キャンセルについて:軽食準備の都合上、1月24日(木)17時以降のキャンセルは100%(3000円※学生は1500円)申込者の負担となります。何卒ご了承くださいませ。

<スケジュール>
18時~ 開場・受付開始
・お飲み物と軽食をご用意しております!(参加費に含まれています)

18時半~ スタート

・スライドショー講座スタート。
・途中休憩をはさみます。

20時半~ 交流タイム
・質疑応答&意見交換会

21時~ ・アンケート記入。自由解散。
・閉場時間まで、名刺交換等ご自由にお過ごしください。
(注意)勧誘・営業行為などは厳禁です。社会人としてのマナーを守れない方は、退場&今後の参加をお断りいたします。

21時30分 閉場

<申込方法>
FBイベント「福岡acad. 世界史を建築家の視点で学ぶ! 第5回ルネサンス・バロック」ページ にて「参加」ボタンを押してください。追って事務局より確認のメッセージを差し上げます。

福岡acad.については、こちらでご紹介しています。
https://meetmeatart.wixsite.com/f-acad

続・佐賀県立博物館・美術館。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

続・佐賀県立博物館・美術館。

博物館教育の学芸員技術研修会で訪れた佐賀県立博物館・美術館。お昼休みを利用して、開催中の展覧会「吉岡徳仁ガラスの茶室-光庵」を観てまいりました。

月曜日のお昼時とあって、メインのガラスの茶室にも、たった一人で向きあうことができました。 「観る」というよりは「居る」ことで楽しむ展示かな、と思いつつ。 オルセーに入っているというガラスのベンチに腰かけて、10分ほど「ガラスの茶室のある空間」を眺めてきました。

個人的には、観覧者がこの茶室のなかに入れたら(まず無理だろうとは理解できますが)展示としての面白さがもっともっと増すだろうな、さらに実際ここでお茶を自ら点てることができたら面白いだろうな、でも気が散るだろうな、などと思ったりしながら。会期中にガラス茶室でのお点前のデモンストレーションイベントはあるようです。

それともうひとつ、これが外の自然光のなかであったら、またまったく違って見えるのだろうな、と。創造力の膨らむ展示でありました。

ひとつだけ、展覧会全体を通じて違和感、不自然さを感じることがありました。ありがたいことに、この吉岡徳仁さんの展覧会を担当した学芸員さんと学芸員研修会でご一緒出来たため、疑問を直接おたずねすることができました。失礼とも思える質問でしたが、まっすぐ答えてくださった学芸員さんに感謝です。

わたしの感じた違和感は、まさに担当学芸員さんがこの展覧会を実現するうえでとても苦渋なさった部分でもあったいうことがわかりました。それを知ることができたので、 展覧会「吉岡徳仁ガラスの茶室-光庵」を、いろいろな意味でとらえることができました。

展覧会で生じた疑問をその場で担当学芸員さんに確認することができたというのは、とても贅沢なことでした。

学芸員技術研修会「博物館教育」@佐賀県立博物館・美術館。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

学芸員技術研修会「博物館教育」@佐賀県立博物館・美術館。

新年最初の学芸員研修会は、佐賀県立博物館・美術館での「博物館教育」。もと宮城県立美術館教育担当学芸員・齋正弘先生による講義と演習。 写真は会場となった佐賀県立博物館のエントランスホール。

齋先生の美術館教育の講座を初めて受講したのが2016年度。3年度目の今回は、過去2回に比べてもさらに「哲学的な研修」になっていました。

以下備忘。

  • 美術家は「第一次産業家」である。
  • コンセプトを明確にして、出来るだけ単純化する。
  • 「カンディンスキー後」の発明は?
  • 「開けてはいけないところを開ける」の「美」的インパクト。
  • 美意識はその背景に積み重なったもので決まる。
  • 話を聴いてもらうには、周波数を合わせることが必要。
  • 比較・対比できる(=ものがたくさんある)のが博物館・美術館の良いところ。
  • schooling、teaching で出来ないことを「education」で行う。
  • teacher→instructor→interpreter→facilitator
  • 本来的な「ワークショップ」とは「ゴールを目指さない」で「拡散していくことを肯定」できる活動。
  • 知識を教えるのは学校でやればよいこと。
  • 文化財はいかようにも使える。
  • 地域の文化を活性化して「文化で飯が食える」ができる地域にするには、地域の美術館・博物館の役割が重大。
  • 「個別に相談にのる」の徹底。
  • 「わたし(専門家)はどう見ているか」をオープンにする。
  • 「美術家になる人」「美術を使って何かをする人」「美術を使ってより生活を豊かにする人」
  • 子どもの時どんな体験をしたら、高校生になった時にデートコースに「美術館・博物館」を入れるようになるか。
  • 「無駄なこと・ものをどれだけ見たり知ったりしているか」が肝。
  • 同じ土俵に載らない。此方の土俵を提案する。
  • 美術館・博物館の一番大きな役割は「education」。

(齋正弘先生の講座より)

とても本質的なお話とワークショップでした。館所属の学芸員さんたちにとっては、成果を現場に落とし込むには、難しさを感じる研修だったかもしれません。わたしは個人でやっているからこそ、すぐに取り入れていきたいと思います。

毎回素晴らしい研修機会をコーディネイトしてくださる九州産業大学の緒方先生に、心より感謝申し上げます。

藤吉憲典の作品集

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

藤吉憲典の作品集

というとなんだか大げさな感じがしますが、いわばポートフォリオとしての冊子。これまでの作品からセレクトしたものに、今年(2018)作ったものをいくつか追加しました。

この手のものを作るようになってから、4冊目。 2013年につくった最初の1冊と比べたら、ずいぶん要領よく作れるようになってきましたが、 相変わらず手作り感ありあり。恥ずかしながら「作品を外に出す前に、ちゃんと全部プロに撮ってもらわなきゃ」と、同じ反省をくりかえしています。

写真がちがうと冊子の完成形が大幅に変わるのは、体験済み。とはいえアート作品が数まとまったときにはプロへの依頼もしやすいのですが、単発的に制作した作品をすぐに発送しなければならないときには、自分で撮ってお終いになってしまうこと多々。

欲を言えば撮影だけでなく編集も、本来すべてプロに任せるべき仕事。毎年少しづつ修正の入るものは手元でぱぱっとやってしまうにしても、ここぞというときにはやはりプロにお任せしなければと、あらためて思いました。作品の良さが十二分に伝わるものをつくらないと、意味がありませんよね。

2019年はアート作品を数まとめてつくる年。来年の今頃はプロの撮影・編集による作品集をニヤニヤと眺めている自分をイメージしています。

学芸員連続講座、最終回。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

学芸員連続講座、最終回。

博物館マネジメント人材育成事業」の一環である連続講座「2025年問題に向けた高齢者の健康と博物館の役割」。第1回目「コラージュ第2回目「園芸療法第4回目「回想法第5回目「音楽療法」そして最終回は、これらを総括した考察の時間となりました。

写真は、会場となった九州産業大学。

この連続講座の大きな目的のひとつは、博物館が地域で果たす役割を来たるべき「高齢化社会」に紐づけしたときに、各館・各学芸員がそれぞれの地域でどのような案を見出し、どうすれば実現できるかを考えていくことにありました。

それをより現実に照らして考察するための最終回は、「高齢者の医療とケア」の実態を千鳥橋病院(福岡市博多区)の有馬泰治先生から、「2025年問題に向けた福岡市の取組み」を福岡市保健福祉局の木本昌宏氏から、教えていただくことからはじまりました。

5回の連続講座を振り返ってのワークショップでは、自治体の博物館・美術館学芸員の方々はもちろん、医療・福祉系の専門家・経営者、大学の先生、芸術を専攻する学生さんなどなど、さまざまな立場からの考えをお聞きすることができました。

この連続講座で得たものを、わたし個人としては、生涯学習のプログラム内容への反映という方法で、地域に還元していくことができそうだと考えています。実地で生かしてこその学び。どのような成果が出せるか、ワクワクしています。

事務局の九州産業大学の緒方泉先生はじめ九産大の先生、準備などで動いていらっしゃった学生さんたち、各講座で講義を担当してくださった先生方、一緒に学びを深めてくださった参加者の皆さんに、心より感謝いたします。ありがとうございました。

藤吉憲典の新しいパンフレット制作中。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

藤吉憲典の新しいパンフレット制作中。

写真は、2018年上海での藤吉憲典展での一幕。

2019年からの動きに合わせて、パンフレット=作品集を編集しなおしています。2019年はアート系の作品が多く生まれてきそうなので、その前に現時点でのアーカイブ整理整頓というところです。

今回のパンフレットに載せる作品も半分以上がすでにお客さまのもとにある状態で、ありがたいことだなぁとつくづく。同時に、手元にある写真データを見繕いながら、作品が嫁いでいく前にもっとちゃんとプロに撮っておいてもらわなければ、という反省も。

今までは漠然と感覚的に見ていた藤吉憲典作品も、生み出された作品の数が増えるにしたがって「箱シリーズ」「動物シリーズ」「半人シリーズ」「社会シリーズ」と色分けできることが見えてきました。同じ作品写真でも、カテゴリーによって色分けしたら、観る方にとって、より受け取りやすいものになるかもしれないな、などと考えつつ。

藤吉憲典の新しい作品パンフレット。年明け早々の完成を予定しています。