アンリ・ルソー

続『楽園のカンヴァス』

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

原田マハさんの「楽園のカンヴァス」

読後、その世界観から抜け出すのがもったいなくて、そのまま2周目に入ってしまい、やっと昨日、一段落しました。久しぶりにお話のなかにすっぽり入りました(笑)

その本のなかから、特に心に響いたいくつかの言葉を以下にご紹介します。


(原田マハ『楽園のカンヴァス』より)

名前や制作年のような、いってみれば「記号」に頼るのではなく、作品そのものの力と「永遠性」を見抜く慧眼を見るものがもっているか。

名画はときとして、こんなふうに、人生に思いがけない啓示をもたらしてくれる。

「目」と「手」と「心」、この三つが揃っているか。それが名画を名画たらしめる決定的な要素なのだ。

真作のみが持つ強力な磁石。

 

美術館とは、芸術家たちが表現し生み出してきた「奇跡」が集積する場所。動物園や植物園は、太古の昔から芸術家たちが表現の対象として見つめ続けた動物や花々、この世界の「奇跡」が集まるところ。

アートを理解する、ということは、この世界を理解する、ということ。アートを愛する、ということは、この世界を愛する、ということ。

美と驚きに満ちたこの世界を

新しい何かを創造するためには、古い何かを破壊しなければならない。
他者がなんと言おうと、自分にとって、これが最高にすばらしいと思えるものを作り出すには、そのくらいの覚悟が必要なんだ。

世界を敵に回してでも、自分を信じる。

絵を見る喜びを伝えよう

(原田マハ『楽園のカンヴァス』より)


この本を紹介してくれたお友達に、心より感謝です!

 

 

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。